プレ化粧水とは、導入液やブースターとも呼ばれる化粧水の前に使用するスキンケアアイテムのこと。化粧水の前に取り入れることで、化粧水の浸透を高める効果が期待できます。本記事では、プレ化粧水の役割や必要性だけではなく、正しい使い方や保管方法についても解説していきます。
監修者:あいち栄クリニック 寺田紗央里 先生
藤田医科大学を卒業後、名古屋大学付属病院、小牧市民病院の皮膚科医局員として勤務。 現在はあいち栄クリニックで皮膚科・美容皮膚科の担当医として勤務しています。
プレ化粧水の役割
プレ化粧水と化粧水。これらは同じものではないのかと、混乱してしまう人もいるかもしれません。まずは、プレ化粧水の役割について見ていきましょう。役割が分かると、化粧水の前に使用する必要性が見えてくるはずです。
浸透力を高める
毎日のスキンケアに欠かせない通常の化粧水は、肌に水分を補給して潤いを与えることが目的です。一方のプレ化粧水の役割は、後から使うスキンケアアイテムの浸透性を高めること。乾燥などのトラブルを抱える肌を整えながら、化粧水や乳液、美容液などの成分が浸透しやすくなるように通り道を作ってくれるのです。
肌の悩みを解決に導く
プレ化粧水には浸透力を高めるだけではなく、他の効果も期待できます。例えば、油分で肌をやわらかくしたり、余分な角質を取り除いたり、毛穴の開きを抑える収れん効果があったりなど。
プレ化粧水の種類によって、効果もさまざまです。そのため、肌の悩みに応じたプレ化粧水を選べば、より効果的なスキンケアが実現するでしょう。
プレ化粧水の種類によって、効果もさまざまです。そのため、肌の悩みに応じたプレ化粧水を選べば、より効果的なスキンケアが実現するでしょう。
プレ化粧水の種類
プレ化粧水と一口に言っても、その種類はさまざまです。ここでは、プレ化粧水の種類別の特徴について紹介していきます。
ローションタイプ
一般的に、プレ化粧水やブースターと呼ばれるものは、ローションタイプであることがほとんど。通常の化粧水と同様に、肌に潤いを与えてくれるのが大きな特徴です。500ml入りなど大容量のものも多いため、コストパフォーマンスが良いのも嬉しいポイントです。コットンパックやフェイスマスクにたっぷり浸して使うのもおすすめ。
拭き取りタイプ
クレンジングシートのように拭き取るタイプのプレ化粧水は、肌に残った古い角質や汚れを取り除くのに効果的です。肌のゴワつきや皮脂のベタつきが気になる人におすすめ。
コットンに染み込ませて優しく拭き取ってあげると、肌がさっぱりとするでしょう。拭き取りタイプはアルコールが含まれているものが多い傾向にあります。そのため、敏感肌の人は少し注意が必要です。
コットンに染み込ませて優しく拭き取ってあげると、肌がさっぱりとするでしょう。拭き取りタイプはアルコールが含まれているものが多い傾向にあります。そのため、敏感肌の人は少し注意が必要です。
ミストタイプ
ミストタイプのプレ化粧水は、スプレーのように肌に直接吹きかけるものを指します。洗顔後にシュッと吹きかけるだけなので、気軽に使えるところも魅力の1つです。肌に均一に吹きかけられ、なじませやすいのもポイント。しっかりと肌に密着して、保湿を促してくれます。
プレ化粧水の選び方
自分に合ったプレ化粧水を使うことで、スキンケアの効果がより高まります。とはいえ、どれを選べば良いのか迷ってしまう人も多いかもしれません。ここからは、プレ化粧水の選び方をチェックしていきましょう。
肌へのアプローチで選ぶ
プレ化粧水は他のスキンケアアイテムと同様に、期待できる効果もさまざまです。例えば、油分で肌の表面をやわらかくするものは化粧水が浸透しやすくなりますし、古い角質を取り除くものは肌のゴワゴワ感を改善してくれるでしょう。
ニキビや乾燥といったトラブル予防には、肌のpHをコントロールしてくれるものがおすすめ。皮脂やテカリが気になる場合は収れんタイプが効果的です。自分の肌悩みに応じたものを選ぶことで、効果的にアプローチができるでしょう。
ニキビや乾燥といったトラブル予防には、肌のpHをコントロールしてくれるものがおすすめ。皮脂やテカリが気になる場合は収れんタイプが効果的です。自分の肌悩みに応じたものを選ぶことで、効果的にアプローチができるでしょう。
肌にやさしいものを選ぶ
理想の肌に近づくためには、プレ化粧水を含めたすべてのスキンケアアイテムを、できる限り刺激のない肌にやさしいものを基準に選ぶ方法がおすすめ。無香料や無着色、弱酸性の他、パラベンフリーやアルコールフリーといった表記に注目してみると、肌に刺激の少ないものを選びやすくなります。
美容成分が含まれているものも肌に優しいと言えるでしょう。また、ローションタイプやミストタイプは肌に負担がかかりにくいため、敏感肌の人でも使いやすい傾向にあります。
美容成分が含まれているものも肌に優しいと言えるでしょう。また、ローションタイプやミストタイプは肌に負担がかかりにくいため、敏感肌の人でも使いやすい傾向にあります。
リピートしやすい価格のものを選ぶ
プレ化粧水は種類が豊富な分、価格帯の幅も広くなっています。効果を実感するためには、プレ化粧水を日常的なスキンケアとして取り入れることが大切です。そのため、継続的に使用できる価格帯のものを選ぶと良いでしょう。
プレ化粧水の使い方
せっかく自分に合ったプレ化粧水を選んでも、正しく使わなければ完全な効果は得られません。正しい使い方をチェックして、プレ化粧水の効果を最大限引き出しましょう。
洗顔後に使用する
プレ化粧水は、清潔な肌に使用することが鉄則。まずはクレンジングと洗顔で、メイクや肌の汚れ、角質を落とします。そして洗顔が終わったら、すぐにプレ化粧水を使いましょう。
洗顔後は肌の水分が蒸発して乾燥しやすくなっています。水分が蒸発してしまうと、肌の潤いも一緒に失われてしまうので、プレ化粧水を使うのはなるべく早い方が良いのです。
洗顔後は肌の水分が蒸発して乾燥しやすくなっています。水分が蒸発してしまうと、肌の潤いも一緒に失われてしまうので、プレ化粧水を使うのはなるべく早い方が良いのです。
用法・用量を守る
プレ化粧水の適量は種類やメーカーによって異なるため、使用前にパッケージの記載をチェックしましょう。量が少ないと肌への摩擦が生じやすくなり、プレ化粧水の本来の役割が果たせなくなります。そのため、正しい用量で使用することは非常に大切なポイントなのです。
量と同様に、手やコットンなど使用方法が指定されている場合も従いましょう。手でつける場合は、擦らずに手のひらで優しく包み込むようなイメージで、ハンドプレスをしてなじませていきます。
コットンを使う際も手と同じように擦らないように気をつけて。たっぷりとプレ化粧水を染み込ませ、優しくなじませます。
量と同様に、手やコットンなど使用方法が指定されている場合も従いましょう。手でつける場合は、擦らずに手のひらで優しく包み込むようなイメージで、ハンドプレスをしてなじませていきます。
コットンを使う際も手と同じように擦らないように気をつけて。たっぷりとプレ化粧水を染み込ませ、優しくなじませます。
使用後は通常のスキンケアをする
プレ化粧水を使用した直後は、一見すると肌が潤ったように感じられますが、実は保湿がまだ不十分な状態です。プレ化粧水は、あくまで他のアイテムの浸透を促すサポート的な役割。そのため、プレ化粧水の使用後は化粧水、美容液、乳液やクリームといった他のスキンケアを省かないようにしましょう。
他のスキンケアを省くと、せっかくプレ化粧水を使っても乾燥してしまう恐れがあります。プレ化粧水の後に通常のスキンケアを行うことで、高い効果を実感できるようになるのです。
他のスキンケアを省くと、せっかくプレ化粧水を使っても乾燥してしまう恐れがあります。プレ化粧水の後に通常のスキンケアを行うことで、高い効果を実感できるようになるのです。
化粧品の正しい扱い方
プレ化粧水を含むスキンケアアイテムは、正しい方法で使用、保管することが大切です。ここでは、化粧品を守るための使い方や保管方法を解説します。
使用期限を意識する
一般的に、化粧品は製造されてから3年は品質が保たれるように作られています。使用環境や保管方法によっても変化するためあくまで目安ですが、開封してからは3ヵ月程度で使い切るのが理想的です。
また、商品によっては使用期間の目安が設けられている場合もあります。正しく扱うためにも、使用期限の表記は必ずチェックしておきましょう。一度開封したら、長期間放置せずに早めに使い切るのが経済的にも環境的にも最良です。
また、商品によっては使用期間の目安が設けられている場合もあります。正しく扱うためにも、使用期限の表記は必ずチェックしておきましょう。一度開封したら、長期間放置せずに早めに使い切るのが経済的にも環境的にも最良です。
雑菌の繁殖に注意する
肌につける化粧品は、雑菌の繁殖をできる限り防がなくてはなりません。特に気をつける必要があるのはジャータイプのアイテム。指で直接中身を取ると雑菌が繁殖しやすくなり、品質の劣化につながります。そのため、必ずスパチュラを使用しましょう。使用後のスパチュラは、ティッシュなどで拭き取って清潔に保管しておきます。
また、一度出した化粧品をもう一度容器に戻すのも雑菌の繁殖につながるためNGです。出し過ぎないように、適量を取り出すよう心がけてください。
また、一度出した化粧品をもう一度容器に戻すのも雑菌の繁殖につながるためNGです。出し過ぎないように、適量を取り出すよう心がけてください。
酸化を防ぐためにフタを閉める
化粧品は空気中の酸素に長時間触れると、酸化して変色や劣化する恐れがあります。劣化してしまうと本来の効果が発揮できないこともあるため、できるだけ空気に触れさせないようにしましょう。
フタが付いているものはきちんと閉め、容器のフチに中身が付いている際は拭き取るようにします。また、中フタがあるものは、捨てずに最後まで使うのがおすすめです。
フタが付いているものはきちんと閉め、容器のフチに中身が付いている際は拭き取るようにします。また、中フタがあるものは、捨てずに最後まで使うのがおすすめです。
高温多湿を避けて保管する
化粧品は高温多湿が大の苦手。高温になると雑菌が繁殖しやすくなるだけではなく、化粧水の成分が変性する恐れがあるためです。夏は窓のそばや、車の中に長時間置かないように注意しましょう。反対に、冬に冷え込む場所に置いておくと成分が分離することがあるため注意が必要です。
化粧水の保管は、直射日光の当たらない温度変化の少ない場所で行うことが大切。冷蔵庫での保管も成分の分離を引き起こすかもしれないので避けた方が良いでしょう。
化粧水の保管は、直射日光の当たらない温度変化の少ない場所で行うことが大切。冷蔵庫での保管も成分の分離を引き起こすかもしれないので避けた方が良いでしょう。
スキンケアにプレ化粧水をプラスしよう
プレ化粧水は、普段のスキンケアをワンランク上のものにしてくれるアイテムです。日常的に正しく使うことで、保湿力や肌トラブルへの効果が期待できます。自分に悩みに合わせたプレ化粧水を選び、適切に取り扱って効果を最大限に発揮させましょう。
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