気になるおでこのシワを改善するためには、原因に合わせた適切なアプローチが大切です。この記事では、おでこにシワができる原因やシワの改善方法、ハリ肌を作るための生活習慣、おでこのシワをカバーするメイク方法を紹介します。簡単なエクササイズやマッサージも紹介しているので、ぜひ日常生活に取り入れてみてください。
吉岡 容子 先生
東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局。 麻酔科退局後、明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚科勤務。 院長を務め、平成24年より医療法人容紘会高梨医院皮膚科・ 美容皮膚科を開設。副院長として勤務しています。
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おでこのシワができる主な原因3つ
ちょっとした表情の変化で気になるおでこのシワ。その原因は、何気ない日常の癖や紫外線などの外部要因かもしれません。まずは、おでこのシワの原因を詳しく見ていきましょう。
【シワの原因①】表情の癖
おでこには、前頭筋や皺眉筋(すうびきん)、鼻根筋(びこんきん)などの大きな筋肉が集まっています。そのため、力が入りやすく、表情による動きが大きい部分でもあります。眉を寄せたり、おでこを上下させたりする癖のある人は、おでこにシワが入りやすいと言えるでしょう。
【シワの原因②】肌の乾燥
空気の乾燥や加齢による皮脂量の低下は、肌の水分量が不足する原因となります。また、間違った洗顔や、おでこのテカリが気になるからと、必要以上にあぶらとり紙で皮脂を取るのは肌の乾燥を招くことに。肌の乾燥は細かい溝や隙間を作るため、シワになる可能性が高くなってしまうのです。
【シワの原因③】紫外線によるダメージ
紫外線を浴びると、肌の弾力を保つ働きをしているコラーゲンやエラスチンが破壊されてしまいます。それによって肌の弾力が失われると、表情の癖などによってできたシワが戻りにくくなってしまうことも。紫外線は1年中降り注ぎ、肌の乾燥を引き起こすため、冬でも日焼け止めクリームなどを使ったUV対策が大切です。
おでこのシワの改善方法【日々のスキンケア編】
おでこのシワを改善するには、日々のスキンケアが重要です。ここでは、おでこのハリを取り戻すために、今日から始められるスキンケア方法を紹介します。
洗顔は1日2回、洗い過ぎに注意する
テカリが気になるからといって1日に何回も洗顔をする、またはゴシゴシと力を入れた洗顔は、肌に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥の原因に。また、それらの誤った洗顔方法は肌へ負担をかけるため、肌トラブルを引き起こす恐れもあります。洗顔は朝晩の1日2回、その後の保湿ケアも忘れないようにしましょう。
保湿を入念にして、うるおいを保つ
シワ対策は、毎日のスキンケアでしっかり保湿することが重要です。しかし、肌をこすったり、強すぎるパッティングなどは肌へ刺激を与えます。化粧水は手のひらに取り、やさしくなじませるようにハンドプレスするのがおすすめです。化粧水で水分を与えた後は、うるおいが逃げないようにクリームなどの油分でフタをしてあげましょう。
また、エラスチンやヒアルロン酸、ビタミンCなど、肌の保湿やハリにかかわる成分が配合されたアイテムを取り入れるのも効果的です。
UVケアで紫外線をシャットアウトする
紫外線は夏だけでなく冬にも毎日降り注いでいますので、年間を通して日焼け止めを塗るのが理想です。さらに、日傘や帽子などのアイテムも活用した徹底的なUVケアで、おでこへの紫外線をできる限りカットしましょう。
おでこのシワの改善方法【エクササイズ&マッサージ編】
おでこのシワは筋肉に癖がついている状態のため、スキンケアだけで解消するのは難しいもの。エクササイズやマッサージも取り入れて、筋肉をほぐしましょう。ここでは、シワの改善に効果的なエクササイズとマッサージを紹介します。
眼瞼挙筋(がんけんきょきん)を鍛えて横シワを改善する
表情の癖として多いのが、額や眉毛を上げるしぐさです。目を開く時に一緒におでこも動かしてしまうと、横にシワが入ってしまいます。おでこを動かさないようにするためには、眼瞼挙筋(がんけんきょきん)を鍛えることが大切です。
<エクササイズのやり方>
- 自然な表情で正面を向き、手のひらでおでこを押さえる
- 目の奥にある眼瞼挙筋を意識しながら、おでこを動かさないように目を見開く
- 3秒見開き、3秒休むを10回ほど繰り返す
慣れてきておでこが動かなくなったら、手を放して行ってみてください。
頭皮マッサージでおでこのシワを引き上げる
おでことつながっている頭皮をマッサージすることで、コリやたるみをケアして、おでこのシワを引き上げましょう。
<頭皮マッサージのやり方>
- 小指をこめかみに当てる
- 耳のラインに沿って親指以外の指の腹を当て、円を描くようにクルクルと回す
- 指の位置をずらしながら頭頂部に向かってほぐしていく
- 両手すべての指の腹を使って、前頭部をつかみ頭頂部へ移動しながらもみほぐす
- 後頭部を両手の指の腹でつかみ、上へ引き上げるようにほぐす
それぞれ、30秒~1分を目安に行ってくださいね。
シワのないハリ肌を作るための生活習慣
シワのないハリ肌を目指すには、毎日の生活習慣も大切です。ここでは、ハリのある肌づくりのポイントとなる習慣を紹介します。
ベジ・ファーストで糖化を防ぐ
糖化は肌の弾力低下やたるみを引き起こします。肌の弾力を保ち、おでこのシワを改善したい時は、ベジ・ファーストを意識しましょう。
ベジ・ファーストとは、食事の際にサラダなどの野菜から食べ始めることです。炭水化物やタンパク質などの主食を摂る前に、食物繊維が豊富な野菜を摂ると、糖質の分解や吸収が緩やかになります。そのため、血糖値の急激な上昇が抑えられて、糖化を防げるのです。
野菜の他、豆類や海藻類、色の濃い野菜や果物など、食物繊維や抗酸化成分の多い食材がおすすめ。なかでも色の濃い野菜は抗酸化力のあるポリフェノールを豊富に含んでいるため、皮ごと食べるのが効果的です。
質の良い睡眠で肌の再生を促進する
肌の生成を促してくれる成長ホルモンは、睡眠中に分泌されます。そのため睡眠不足になると、肌のターンオーバーが乱れて肌トラブルの原因に。また、睡眠は時間だけでなく質も大切です。良質な深い睡眠をとるには、寝る3~4時間前に食事を済ませる、就寝前のスマホやパソコンの使用を控えるなど、環境の見直しも重要となるでしょう。
こまめな水分補給で、乾燥と肌荒れを防止する
美肌のためには、1日あたり約1.5リットルを目安に水分を摂ると良いと言われています。体内の水分量が不足すると血液の流れが悪くなるため、乾燥や肌荒れの原因となる可能性も。コップ1杯の水を、1日6~8回位に分けて飲むことを意識してみてくださいね。
適度な運動で肌のターンオーバーを正常化させる
適度な運動は、血液の流れを良くしてくれます。血液の流れが良くなると、体中の細胞に栄養や酸素が行き届き、肌のターンオーバーが整っていきます。だからといって、過度な運動はストレスとなってしまうため、自分が心地よく感じる程度に行い、継続することが大切です。
おでこのシワをカバーするメイク方法
気になるおでこのシワは増やさない、作らないことが大切ですが、ケアを始めたからといってすぐに効果が出るわけではありません。ここでは、シワを目立たせないベースメイクの方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【STEP1】まずは保湿をしっかりと行う
保湿を忘れてしまうと、メイク崩れしやすくなりシワが目立ってしまいます。忙しくても、メイク前は化粧水や乳液でしっかり保湿することが大切です。化粧水→乳液→クリームと、油分の少ないものからのせていきましょう。
【STEP2】下地でファンデーションの密着度をアップさせる
スキンケアの後は、少し時間をおいて肌になじませてから化粧下地を塗ります。手のひらに適量を取り、おでこ、鼻、あご、頬にのせて顔の中心から外側に向かって薄く伸ばします。
【STEP3】ファンデーションを薄くのせる
ファンデーションは、シワを隠そうとして厚塗りしがち。しかし、厚塗りすると逆にヨレて化粧崩れしやすくなり、シワが目立ってしまう原因に。特におでこのTゾーンは崩れやすい場所のため、薄塗りを意識しましょう。
【STEP4】コンシーラーやコントロールカラーを重ねる
シワの部分は溝の影で暗くなっているため、明るい色のコンシーラーを重ねると目立たなくなります。シワを指で開いて、コンシーラーやコントロールカラーを塗った後、指で押さえて溝に密着させるのがコツ。溝を明るく見せてくれるパール入りタイプもおすすめです。塗った後は周りの皮膚に馴染むように優しくぼかしてください。
【STEP5】フェイスパウダーをのせる
仕上げに、メイクを崩れにくくするためのフェイスパウダーを。パウダーをパフやブラシに取り、余分な粉を落としてから軽く滑らせるようにして、溝へ薄く塗り広げます。この時も厚塗りにならないよう気をつけましょう。
また、乾燥はシワの大敵なので、使用するフェイスパウダーは保湿に優れたタイプがおすすめです。
今日から始められるシワ対策で、ハリのあるおでこを手に入れよう
おでこのシワには、日々のスキンケアとマッサージやエクササイズが有効です。ハリのある肌を作る毎日の習慣や、シワをカバーするメイク方法も取り入れてみてくださいね。シワ対策をコツコツと続けて、若々しい肌をキープしましょう。
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