イタリア料理に欠かせないオリーブオイルには、美容や健康、ダイエットなどさまざまな効果が期待できます。特に主成分となるオレイン酸は大腸まで届き、腸壁を刺激するため便秘の解消に効果的と言われています。この記事では、オリーブオイルの栄養素や種類、効果的な摂り方を紹介。併せて開封後や保管時の注意点も解説します。
オリーブオイルの概要
オリーブオイルは世間で言われているように体に良いものです。実際にはどのような効果があるのか、栄養素や成分、オリーブオイルの種類などを詳しく解説します。
オリーブオイルとは
一般的な種由来の油とは違い、油分のある果実を搾り、オイルを分離したものがオリーブオイルです。質の高いバージンオリーブオイルは100%の果汁ジュースとも言われていて、そのまま飲むこともできます。
オリーブオイルの種類は1,000以上。品種や収穫時期、収穫した地域によって味や風味が異なり、果実の色が濃くなるほどオイルの含有量が増えます。
オリーブオイルの栄養素
オイルの主成分である脂肪酸は、オイルの種類によって飽和脂肪酸か不飽和脂肪酸に分類されます。オリーブオイルは、酸化されにくい一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸がほとんど。
その他には、ポリフェノールの一種で、高い抗酸化作用があるオレウロペインなどが含まれています。また、オリーブオイル独自のポリフェノールは体内に蓄積されない性質を持ちます。
オリーブオイルの種類
国際オリーブ協会(IOC)で定められた基準によって、オリーブオイルの種類・名称が分かれています。
<バージンオリーブオイル>
オリーブの果実から作られる一番搾りのオイルで、4つの等級に分けられます。最高品質に位置付けられているのは、化学溶剤での抽出や高熱処理をせずに圧力で搾り、ろ過したエキストラバージンオリーブオイルです。
オリーブの果実から作られる一番搾りのオイルで、4つの等級に分けられます。最高品質に位置付けられているのは、化学溶剤での抽出や高熱処理をせずに圧力で搾り、ろ過したエキストラバージンオリーブオイルです。
<精製オリーブオイル>
不純物が多い、香りがきつい、酸度が高いといったオイルを、化学処理によって精製したオリーブオイル。処理によって酸度が大幅に下がります。同時に、オリーブオイルの持つ風味、少量の栄養素にも影響してしまうのが特徴です。
不純物が多い、香りがきつい、酸度が高いといったオイルを、化学処理によって精製したオリーブオイル。処理によって酸度が大幅に下がります。同時に、オリーブオイルの持つ風味、少量の栄養素にも影響してしまうのが特徴です。
<オリーブオイル>
一般的に販売されている低価格のオイルで、ピュアオリーブオイルやオリーブオイルと表示されています。メーカーによって比率は異なりますが、バージンオリーブオイルと精製オリーブオイルをブレンドしたものです。
一般的に販売されている低価格のオイルで、ピュアオリーブオイルやオリーブオイルと表示されています。メーカーによって比率は異なりますが、バージンオリーブオイルと精製オリーブオイルをブレンドしたものです。
オリーブオイルの効果
オレイン酸やポリフェノールなど、健康や美容に効果のある成分が多く含まれているオリーブオイル。ここでは病気予防や便秘解消など、オリーブオイルの効果について紹介していきます。
病気の予防
オリーブオイルには、抗酸化作用のある成分が多く含まれているため、活性酸素の生成を抑える効果があります。活性酸素とは、ストレスなどによって増え、正常な細胞を攻撃するもの。生活習慣病の原因にもなると言われています。
また、オリーブオイルの主成分であるオレイン酸には、悪玉コレステロールを減らす働きがあります。悪玉コレステロールが増えると、血管がもろくなったり、血液がドロドロになって詰まりやすくなったりするため、心筋梗塞や動脈硬化などを引き起こすことも。病気を予防し、健康を維持するためにも、オリーブオイルを適度に取り入れる価値はありそうです。
便秘の改善
オリーブオイルに含まれているオレイン酸は、小腸で吸収されずに大腸まで届きます。そのため、腸の働きを活発にするのはもちろん、潤滑油となって便を出しやすくしたり、硬くなった便をやわらかくしたりといった効果が期待できます。ただし、摂りすぎるとカロリーオーバーとなるので注意しましょう。
オリーブオイルの効果的な摂り方
健康維持や便秘の解消など、さまざまな効果が期待できるオリーブオイル。体内に蓄積されないので、大さじ1を目安に毎日摂りましょう。ここではオリーブオイルをかけるだけ、混ぜるだけの簡単レシピと、おすすめの食品を紹介します。
生のまま飲む
オレイン酸は熱に強いため、加熱しても栄養の劣化はほぼ見られません。ただし、煙が出るほど高温になると、風味や栄養が損なわれる可能性があります。
なかでもエキストラバージンオイルは、一般的なオイルに比べると発煙点が低いため、加熱するよりも生で摂る方が良いとも言われ始めました。諸説ありますが、オリーブオイルが持つ栄養分を損なうことが心配な人は、生で摂る方法を試してみてください。
お味噌汁に入れる
イタリアンのイメージが強いオリーブオイルですが、実はダシや醤油などを使った和食とも相性が抜群です。お味噌汁に小さじ1加えるだけで、コクとうま味が広がります。
納豆や冷ややっこにかける
納豆にオリーブオイルをプラスすることで、独特の匂いを軽減できます。オリーブオイルと醤油を混ぜ合わせて、冷ややっこにかけるのもおすすめの食べ方。これらの大豆製品には大豆イソフラボンが含まれているため、美肌効果も期待できるでしょう。
ドレッシングにする
エキストラバージンオイル、米酢、砂糖、コショウ、練りからし、塩を混ぜるだけでドレッシングの完成です。生でオリーブオイルを摂るのに抵抗のある人でも、この食べ方なら口にしやすいでしょう。栄養たっぷりの生野菜を美味しく食べたい時に試してみてください。
オリーブオイルを扱う時の注意点
効果を得るためには、オリーブオイルの鮮度を守りながら保存することが大切です。それでは、オリーブオイルの扱い方と注意点を解説します。
開封後は早めに消費する
オリーブオイルは劣化しにくいものの、開封して酸素に触れれば劣化が進みます。酸化したオイルを摂取するのは体に良くないため、開封後は3ヵ月を目安に消費しましょう。3ヵ月以内であっても、酸化していると感じる場合は破棄するのがおすすめです。
冷やしていると白く凍ってしまう場合がありますが、これはパルミチン酸やオレイン酸が10度以下になると起きる自然現象なので問題ありません。温めると液体に戻ります。
暗い所に保管する
オリーブオイルが緑色なのは、葉緑素のクロロフィルのためです。クロロフィルは光に当てると活性酸素を発生させるため、オイルの酸化を促してしまいます。そうならないよう、直射日光や蛍光灯などの光が当たらない場所に保管しましょう。
日常に摂りいれてオリーブオイルの効果を実感しよう
オリーブオイルは、美容や健康に多くの効果を発揮してくれるオイルです。体の中に蓄積されないため、定期的に摂る必要がありますが、さまざまな食材と合わせやすく、簡単なレシピで摂取できます。本記事で紹介したおすすめレシピを参考に、オリーブオイルの効果を実感してみてくださいね。
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