また、慢性疲労症候群の患者は「疲れているけれどもよく眠れない」、「きちんと寝られないから、疲れが取れない」という悪循環に陥りがち。
そんな慢性疲労症候群の患者31名が還元型コエンザイムQ10を1日150mg、3か月取した臨床研究において、中途覚醒頻度が有意に減少し、睡眠時間が延長されたことが報告されています。
「還元型コエンザイムQ10」とは?
還元型コエンザイムQ10とは、すべての細胞に存在するミトコンドリアが、エネルギーを作るために不可欠な栄養成分。体内で作られる唯一の脂溶性抗酸化物質です。
「エネルギー産生」を高め、「抗酸化作用」により活性酸素から細胞を保護する2つの働きをあわせ持ち、睡眠の質・ストレス・疲労感の改善に役立ちます。
還元型コエンザイムQ10の働き
- ①エネルギー産生
ミトコンドリアのエネルギー産生を助け、細胞が働くために必要なエネルギーを生み出す。
- ②抗酸化作用によって以下の働きをする
エネルギー産生と同時にミトコンドリアから発生する活性酸素を消去する。活性酸素の量に対して抗酸化力が少ない状態(酸化ストレス)になると、炎症を起こしたり、遺伝子・細胞・ミトコンドリア自身を傷つける。
- ①、②によって、さらに以下の働きが期待できる
・傷ついた細胞の修復を助ける
・酸化ストレスを緩和
・抗炎症作用
・副交感神経の働きを助ける
※自律神経のうち、副交感神経はミトコンドリアで作られるエネルギー、交感神経は解糖系で作られるエネルギーを主に使う。ミトコンドリアを元気に保つことが、副交感神経の働きを保つために必要!
このようにミトコンドリアの働きを助けることによって、睡眠の質・ストレス・疲労を改善することができるとされます。
冬に備えて睡眠の質を改善しよう♡
睡眠の質改善の法則と、睡眠の質改善が期待できる成分「還元型コエンザイムQ10」についてご紹介しました。
睡眠に悩む方は、今回の記事を参考にぜひ睡眠の質改善をおこなってみてはいかがでしょうか。まだまだ続きそうなコロナ禍のストレスもできるだけ溜めることなく、元気に冬を過ごしたいですよね。
今年の冬は一弾と寒いのではないかと言われています。これから、寒くなり何かと体力を消費する冬がやってくる前に少しでも疲れを癒やすのがおすすめです。
私たちの身体に不可欠な還元型コエンザイムQ10ですが、加齢・ストレス・病気によって体内の量が減少してしまうことが分かっています。
画像引用元:Kalen A et al (1989) Lipids 24(7):579-584