あなたの疲労度はどのくらい?「疲労度チェックリスト」
新型ウイルス流行による人々の変化は著しく、疲労専門クリニック「ナカトミファティーグケアクリニックには実際に、「在宅勤務で同じ姿勢が続き、肩こりや腰痛が治りにくい」「パソコンやスマホを見る時間が増え、寝付けなくなった」「友達とも会いにくくストレスを感じる」といった患者の声が寄せられているようです。
疲労は常に感じているものであるため、自身の疲労度がどれくらいなのかはなかなか分かりにくいかしれません。次の「疲労度チェックリスト」で1~5点は注意、6~10点は要注意、11点以上は危険です。皆さんは、いかがでしょうか?
ナカトミファティーグケアクリニック 院長
中富 康仁(なかとみ やすひと)先生
慢性疲労についての臨床研究
専門:脳科学、慢性疲労症候群
日本疲労学会評議員
<ナカトミファティーグケアクリニック>
住所:大阪市中央区高麗橋4-5-12 TERASOMAビル2階
「最近疲れやすい」そのような状況から病気が見つかる場合もあります。疲労は体からのアラームサインです。しかしながら、「どこに相談に行っていいかわからない」そんな症状でもあります。当院では大阪市立大学疲労クリニカルセンターにおいて診療を行ってきた経験を基に、適切な診察、検査、治療を行っています。現代人に多い疲労の悩みを通して、日々患者様の健康のサポートをしております。
疲労とは「パフォーマンスの低下」
疲れが溜まると、物忘れが多くなったり、仕事でのミスが増えたりと、仕事への悪影響を及ぼします。肩こりなどの症状や、寝ても症状が回復しないといった「パフォーマンスの低下」 が起こります。
実は「疲労」と「疲労感」は異なります。楽しいときや熱中しているときは疲労感が麻痺しており、終わった後にどっと疲れが出てくる経験をした方も多いかもしれません。「疲労感」が麻痺していても身体に 「疲労」は蓄積しているので注意が必要です。
また、カフェインの多量摂取やエナジードリンクは疲労を麻痺させる原因になります。常用すると上手く疲労回復ができなくなる可能性があります。
疲労は、痛み、発熱と並び三大生体アラームのひとつと言われています。
疲労は疾患の症状として現れる場合もありますが、疲労が蓄積した結果、感染症(ヘルペス)、高血圧、胃潰瘍、肩こり、腰痛、眼瞼けいれん、うつ病などの病気を誘発することもあります。最悪の場合、過労死してしまいますので疲労には気を付けなければなりません。
疲労が起こるメカニズム:ダメージと回復力のバランス
疲労は体のダメージと回復力のバランスが崩れることで発生し、ダメージが回復力を上回ってしまうと疲労が溜まってしまいます。
体内では、神経細胞、筋肉細胞、免疫細胞で 多量のエネルギー(ATP)が生産、消費されており、同時に疲労の原因となる「活性酸素」が発生しています。
通常この「活性酸素」は体内で処理されますが、活動量が回復量を上回ると体内での処理が追い付かず、細胞がダメージを受けることで治りにくい状態になります。
また、疲労度が強くなるほど、疲労をリセットする因子のはたらきが悪くなり、回復力が低下します。さらに、慢性疲労になると、 体から継続的にアラームが発信し続けている状態となります。
そうなると疲労をリセットする因子が欠損してしまい、疲労の原因が残り続ける状態となってしまいます。
疲労を回復するためには疲れはトルのではなく、溜めずにこまめに回復
疲労は、活性酸素による酸化ストレス(=ダメージ)と抗酸化物質による抗酸化力(=回復力)のバランスが崩れることで起こります。
このバランスをとるためには、①エネルギーの産生と②活性酸素の消去を行う必要があります。
正常なエネルギーの産生と活性酸素の消去を行うためには、疲れをトルのではなく、ためずにこまめに回復させることが鍵となります。
そのためには、睡眠の質向上が最も重要です。そのほかこまめな休憩、カフェインを減らす、バランスの良い食事、リラックスなどがおすすめです。ただ多忙でなかなか難しいという場合には簡単にできるサプリメントもおすすめです。
疲労回復には「還元型コエンザイムQ10」のサプリ摂取が効率的!
還元型コエンザイムQ10は、すべての生物の体内に存在する脂溶性ビタミン様物質で、エネルギー生産と高い抗酸化作用によって疲労回復に働きかけます。30を超える国々で380以上の機能性食品に使用されるなど、その効果が世界中で認められています。
コエンザイムQ10は酸化型ではなく還元型がおすすめ
コエンザイムQ10には酸化型と還元型がありますが、体内で使用されて効果を発揮するのは還元型です。酸化型を摂取した場合は、体内で還元型に変換する必要があります。
その変換能力は加齢によって衰えてしまうため、体内の還元型コエンザイムQ10の量は加齢とともに減少し、特に40代以上ではその減少が著しくなります。そのため、体内でそのまま使える還元型の摂取がおすすめです。
「エネルギー産生」、「抗酸化」両方をサポート
還元型コエンザイムQ10は、体内でエネルギーを生産するミトコンドリアのはたらきを促進します。また、活性酸素を消去する抗酸化作用が高く、活性酸素の蓄積によって体が酸化して細胞が傷つくのを防ぎます。
体の酸化は、老化や疾病に関与しており、疲労の原因でもあります。そのため、疲労の回復に必要な「①エネルギー産生」「②抗酸化」両方に作用することができる成分です。いつもの食事や手軽なサプリメントで意識的に摂取することがおすすめです。
新型コロナウイルスの影響で、肌の調子が悪い、人と話す機会が減りストレスが溜まる、イライラして家族にあたってしまい、憂鬱な気分になるという悪循環が起こっているという人もいらっしゃいます。
肌の不調やイライラも疲労が原因のひとつですので、まずは疲労を回復させるよう努めることが重要です。
ナカトミファティーグケアクリニック 院長 中富康仁 作成「自己診断疲労度チェックリスト」