緊急事態宣言後に睡眠の質が悪化!?
花王が行なったコロナ禍の睡眠に関する意識調査によると、新型コロナ感染拡大以降の睡眠の質の変化について、なんと61%もの人が悪化したと感じていることがわかりました。
睡眠の質が悪化した理由については、約5割が「不安やストレスで考え事が続く」と回答。また「生活の乱れ」と回答した人が6割以上いました。
さらに、睡眠の質が悪化した人の睡眠不調を見てみると、「眠りが浅い」「寝ても疲れが取れない」といった「浅い眠り」で半数以上の人が悩んでいることが明らかに。
緊急事態宣言後の外出自粛・在宅勤務による変化や感染症の不安によるストレスによって遅寝遅起き化・床上時間の増加・睡眠欲求の減少、不眠になりやすくなっているのです。
免疫力を維持するためには睡眠が重要!
同調査で「免疫力を維持するために大切だと思うこと」という質問に対し、約8割が「十分な睡眠」と回答しているように、適切な睡眠をとることが健康維持に重要であることは様々な研究から明らかになっています。
睡眠に関わる体温調節
睡眠は日中に上昇した脳を冷ます役割(ラジエータ機能)があり、深部(脳)体温の低下が眠気増加(入眠促進)の要因となります。体温調整がうまくいかないと、眠りにつきづらくなったり途中で起きてしまったりします。
体温調節は、食事や運動などによる「熱産生」と熱伝導や発汗などによる「放熱」のバランスによって体温が調節されます。
「放熱」は眠りやすさの重要なポイント
放熱は手や足などの末梢部で活発に行われ、体の外へ熱が逃がされ、血管が拡張され、血流量が増大されることで放熱は促進されます。
眠りにつく前から放熱が促進されると眠りにつきやすく、手足が冷えて放熱しにくいと眠りに時間がかかってしまいます。
「睡眠意識調査」でも、血行が悪いと感じている人の方が、睡眠には悪影響が出ています。
新しい生活様式におけるセルフメンテナンス
では、血行を促進し、睡眠の質を改善するにはどうしたらいいのでしょうか。睡眠改善に寄与するリラクゼーション法の中でも、日常生活ですぐに取り入れやすい「温熱効果」とセルフメンテナンスを紹介します。
睡眠改善に寄与するリラクゼーション法
- 筋弛緩法
- マインドフルネス・瞑想
- 音楽
- 鍼灸
- 温熱効果(入浴・足浴・目元温熱)
- アロマ
蒸気温熱による皮膚からの心地良い感覚入力と血行促進
蒸気温熱は熱伝導性が高く、皮膚に対して温熱を深く、広く、伝えることで、血行促進の効果を最大化することができます。
研究によると就寝時に蒸気温熱で眼の周りを温めると寝つきや睡眠の質の改善、深い睡眠が増加しています。眼の周りを温めることで手や足の皮膚温が上昇し、体の外へ熱を逃がす放熱が促進され、寝つく時間が短くなり、深い睡眠へ早く誘われるようになったのです。
さらにリラクゼーション効果が高まるという結果も出ており、蒸気温熱は「こころ」と「からだ」に作用して、人が自然に眠るときの状態を作ってくれるのです。
コロナ禍の睡眠に関する意識調査(花王調べ)