政府がワーケーションやサテライトオフィスを推奨
ワーケーションで変わる働き方と実現性
- ワーケーションとは旅行先で仕事をしながら休暇も楽しめる働き方
- 既にワーケーションを導入する企業や自治体・旅行プランがある
- 制度や環境の整備が整っていない企業や自治体が多く、普及への壁は高い
新型コロナウイルスの感染拡大は止まらず、7月に入ってから都市部では、毎日100人以上の感染者が出ていることが発表されています。そんな折、菅官房長官が観光戦略実行推進会議で発表したのが、休暇を楽しみながら働く「ワーケーション」です。
観光地のホテルや旅館で仕事をする方法ですが、本当にこれはうまくいくのでしょうか?その疑問について解決していきましょう。
旅行を楽しみながら働く「ワーケーション」とは?
「ワーケーション」は、「ワーク」と「バケーション」を合わせた造語で、実はアメリカではコロナの流行以前、2000年代から提唱されてきた働き方のひとつです。
アメリカでは休暇を取ったとしても職場とのやり取りをする方が多く、またまとまった休暇を取ることもできないため、出勤扱いのワーケーション制度が生まれました。
ワーケーションとテレワークの違い
ワーケーションは観光地やホテル、宿泊施設などで休暇を楽しみながら仕事を行うことです。それに対してテレワークはネット回線や電話などを使ってオフィスと連絡を取り合いながら、自宅で仕事を行うこと。
つまり、ワーケーションとテレワークとでは、働く場所が違う、ということになりますね。また、テレワークはオフィス以外で遠隔で働くことを指す言葉でもあるので、「観光地で行うテレワーク」を「ワーケーション」と捉える考え方もあります。
既にワーケーションの取り組みを行う企業や自治体も
政府はこのワーケーションに対して支援を行う方針を立てていますが、既に和歌山県をはじめ自治体がワーケーションの環境を整えるための支援金を用意している地域も存在します。
また、2017年からこのワーケーション制度をいち早く取り入れたのがJALで、ワーケーション制度を有給休暇と同じように申請することができます。
ワーケーションのパッケージツアーを旅行会社が発表
日本旅行の海外グループ会社であるジャバト・インターナショナル、トウリナ・トラベル・ジャヤ、ジャカルタ・トラベルサービス、Jネットトラベルでは共同で「バリ島応援!ワーケーションプラン」を7月29日から発売。
インドネシア人もしくは、インドネシア滞在ビザを持った外国人が対象となり、新型コロナ抗体検査の手続きや書類のサポート、そして感染対策がしっかりと整えられたホテルで宿泊し、仕事をしながらバリ島周辺の観光が可能となっています。
ワーケーションで変わる働き方や得られるメリット
それでは、自宅でテレワークをするのとワーケーションを活用するのとではどのような違いがあり、ワーケーションを選ぶことでどんなメリットが得られるのでしょうか?ここで、ワーケーションを活用するメリットについてまとめます。
その土地での実証実験が可能になる
マーケティング業をはじめ、消費者の意見を聞くことが大切な職種の場合、普段はなかなか足を運ぶことのないその土地での実証実験や調査が可能になりますよね。
地方の方に直接話を聞いたり、実際に目で見てその地方の景色や生活の様子を見たり。普段はなかなかコストがかけられなくても、今のタイミングだからできることですよね。
リフレッシュや発見による新しいアイデアが生まれる
休憩はとても大切なこと。ワーケーションを活用して昼間は仕事、夜は観光を楽しむことによって身も心もリフレッシュできます。そのリフレッシュが、新たな発見やアイデアのきっかけになるかもしれません。
ホテルや旅館を利用して、普段とは違う環境で仕事をすることも、仕事に新鮮さを加える大きな助けとなります。