東京・歌舞伎座が5か月ぶりの興行を開始!
歌舞伎座が5か月ぶりの興行!新型コロナ対策は?
- 掛け声禁止!拍手と沈黙が話題に
- 異例の4部制は感染対策のため…!
- 役者の感謝の思い!鑑賞した著名人の反応は?
2020年8月1日、東京の歌舞伎座で5か月ぶりの興行が始まりました。今回の「八月花形歌舞伎」は8月26日まで、一日4部制で続きます。
今回の興行では、徹底的な新型コロナウイルス対策が行われています。400年以上続く歌舞伎の歴史の中で、初めての事態に、幅広く話題になっています。気になる歌舞伎座でのウイルス対策を詳しく解説していきましょう。
客席の沈黙と拍手が話題に!
まず、何より話題となったのが観客の新しいマナーについてです。掛け声や話し声のない歌舞伎座の客席は、長い歴史においても初めての事態だったのではないでしょうか。
観客席での私語や掛け声は禁止
開始前、会場内の私語を控えるようにアナウンスがありました。また「中村屋!」「成田屋!」などの掛け声も禁止されており、拍手だけで感動や興奮を伝える様式をとっています。
役者の登場や見せ場に盛大な拍手が起こり、開演前と終演後の沈黙が広がる。そこにいつもの公演との違いを感じた方は少なくないようです。
4部制はすべてのメンバーが交代!
通常2部・3部で行われる歌舞伎ですが、今回は新型コロナウイルス対策として、ひとつの公演時間を少なくするため、4部制という異例の興行となります。
さらに4つの部はそれぞれ、役者・奏者・スタッフがかぶらず、全員入れ替え制をとっています。さらに、舞台以外でも接触をしないようにすることで、集団感染が起こらないように配慮しているようです。
楽屋あいさつもせず、舞台上でのみ顔を合わせる状況はまさに異例とは言えますが、ようやくこぎつけた興行に対する緊張感の高まりをより感じることができるのではないでしょうか。
観客席や演者同士の距離を長くとる
そのほかにも、観客席との距離を取るため、「連獅子」の毛振りは舞台の後方にポジションを移すなど、さまざまな工夫がなされています。
また、演者同士の距離をいつもより広げたり、奏者の長唄・三味線の人数を減らして距離を取るなど、ステージ上でのソーシャルディスタンスにも気を配っています。
客席への新型コロナウイルス対策は?
1808ある客数は、前後左右を空席とするため、その数は半分に満たない823席。市松模様のような観客席が広がります。また、役者が通る花道付近や桟敷席は接触を避けるために、席を設けていません。
入場時に赤外線サーモグラフィで体温測定を行い、ロビーも静かに過ごしている姿は前例のない雰囲気と言えるでしょう。
差し入れや貸し出し品も休止中!
その他、出演者への差し入れやプレゼントは禁止。ブランケット・座布団・オペラグラスなどの貸し出しも休止しています。
また、水分補給を除いて会場内での飲食も禁止されています。短時間の興行ではありますが、事前に食事を済ませておきましょう。