映画『コクリコ坂から』が8月21日の金ローで放送決定!
映画『コクリコ坂から』の時代背景は?
- 時代設定は東京オリンピックの前年!
- 高度経済成長期の横浜が舞台!
- 過去を見つめながら未来を見つめる青年たちの青春ラブストーリー!
2020年8月21日(金)の金曜ロードショー(日本テレビ)でジブリ映画『コクリコ坂から』が放送されます。
この作品のあらすじや豪華な声優陣などの見どころから、1964年の東京オリンピックの前年、1963年を舞台背景においた意図まで気になるポイントを解説します。
映画『コクリコ坂から』のあらすじは?
映画『コクリコ坂』は、初夏の港町・横浜を舞台にした青春ストーリーです。
女性向けの下宿「コクリコ荘」を切り盛りする女子高生・松崎海。海の父は船乗りで、朝鮮戦争で機雷によって亡くなり、母は仕事でアメリカにいるため、家の下宿「コクリコ荘」の生活と家族の生活を支えるのは長女である海でした。
そんな海は、亡くなった父に向けて毎日庭に旗を揚げていました。ある日、『旗を上げる少女』の詩が高校の新聞部に掲載されます。
「自分のことを詩にしてくれたのでは…」と考えた海は、高校の新聞部員の風間俊と出会います。そのとき、新聞部は部室棟『カルチェラタン』の取り壊しの決定に対して反対運動に燃えていました。
数奇な運命に翻弄される海と俊の青春を爽やかに描いています!
映画『コクリコ坂から』と東京オリンピックの関係は?
映画『コクリコ坂から』は、1964年の東京オリンピックの前年である1963年を舞台にしています。
当時、日本は戦後からの復興にわき、建設ラッシュが続いていました。部室棟である古い洋館「カルチェラタン」の取り壊しも、そうした時代背景の流れのなかにあります。
舞台となる横浜では、街には市電や車がたくさんの人とともに行きかい、当時の京浜工業地帯からさまざまな煙が立ち上っていました。
1963年は、第二次世界大戦が終結した1945年から18年後の世界でもあります。
戦後直後に生まれた少年少女たちが、過去に目を向けていくこと。高度経済成長という時代背景だからこそ、大きな意味を持つテーマだといえるでしょう。
朝鮮戦争の機雷による死
また海の父親が朝鮮戦争の機雷によって亡くなったことは、意外と知られていない朝鮮戦争の一幕を描いています。
当時、朝鮮戦争の軍需によって景気は良くなった日本。しかし良いことばかりではありません。北朝鮮は開戦後、すぐに機雷戦を仕掛けています。そして、それを除去するために日本から機雷除去のための掃海艇が派遣されることとなったのです。
この作戦に、日本人2000人が参戦し、死者は少なくとも57人を超えるといわれています。こういった時代背景も合わせて考えておくと、より深く作品の意図を理解することができるでしょう。
2011年に公開された『コクリコ坂から』
そして、奇しくも、映画『コクリコ坂から』が公開された2011年は、東日本大震災が発生し、さらに東京が2020年オリンピックの開催地に立候補した年でもあります。
新型コロナウイルスの影響で延期となった東京オリンピックですが、「復興」とともに何か忘れてしまったものはないかと、この映画は語り掛けているようにも感じられます。
『コクリコ坂から』のイチ押しポイント!
映画『コクリコ坂から』にはさまざまな見どころがあります。その中でもイチ押ししたいポイントをまとめてみました。映画を観る前にチェックしておくと、より楽しむことができるでしょう。
宮崎吾朗監督の第2作目!シナリオ・企画は宮崎駿が担当
この作品は、宮崎駿が作ったシナリオを書き、それに合わせて息子の宮崎吾朗が絵コンテを作るという流れで出来ています。
原作は佐山哲郎原作/高橋千鶴作画の少女漫画ですが、映画化に当たって、かなり手が入り、設定も大きく変わっている箇所があります。
中でも、「カルチェラタン」を巡る一幕は物語のひとつの柱となっていますが、原作にはありません。こうした脚色が、王道な純愛ラブストーリーだけでなく、時代を写した青春ドラマに昇華させているといえるでしょう。
長澤まさみに岡田准一!豪華な声優陣♪
主演の海を長澤まさみ、俊を岡田准一が演じています。その他にも、竹下景子、風吹ジュン、大森南朋、石田ゆり子、内藤剛志、風間俊介など豪華キャストが登場します。
また、コクリコ荘の下宿人の一人である画家の広小路幸子役として、『千と千尋の神隠し』の千尋の声を演じた柊瑠美さんが出演しています。