4.十二支の動物の順番に意味はない?
「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」と「鼠、牛、虎、兎、龍、蛇、馬、羊、猿、鶏、犬、猪」の漢字が全く違うことからも分かるように、十二支の動物や読み方に意味や理由はありません。
もともと「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」という方位や時刻が暮らしで使われ、覚えやすいように動物の読み方を後から加えたのです。
そのため、動物の読み方には、あまり意味や理由がないのです。あえて言うのならば、干支というマスコットを作って、覚え方を容易にし、普段の暮らしで使いやすくしたところでしょうか。
5.干支の順番や意味は、どうやって決まったのか?
古代中国では時刻に十二支が使われたことから、時間を根拠にして、動物の順番の覚え方を学びました。
また、日本では神様が決めるというストーリー(十二支のレース)を作り、そこに動物の特徴をよく捕らえた展開にすることで覚え方を簡単にしました。
日本の十二支レースをきっかけに十二支の順番に興味を持ったという人もいることでしょう。
– 地名に残る十二支とその意味
日本の地名にも十二支と関連したものが残っています。暮らしの中で溶け込んでいるので、気づかない方も多いことでしょう。
高校球児の暮らしに密接した「甲子園」は、球場が出来た年が「甲子(きのえね)」の年だったことを理由に、名付けられました。
東京の地名にある「辰巳(たつみ)」は、江戸城(皇居)から見て辰巳の方角(南東)に位置しています。
十二支は動物の読み方や覚え方よりも、方角や暦の理由づけの方がずっと有意義なのです。
6.干支(えと)は正しい読み方ではない!?真の意味とは?
干支は「十干十二支(じっかんじゅうにし)」の「干」と「支」の字だけを抜いて、省略した呼称です。
つまり、正確に「えと」と言うと十干十二支を指します。
古代中国では動物の他にも、暮らしに身近な植物に十干十二支を当てはめています。
– 十干と植物の意味や順番
天干地支は樹木を意味します。そのため、元の字に暮らしに身近な植物を当てはめて覚え方を簡単にしたのです。
「干」は植物を表します。
甲:植物のように土が肥え、陽の中に陰を包む。
乙:草が生まれ、葉は柔らかく曲がる。
丙:太陽のように赤々と燃え、炎は光のごとく光、すべてのものを燃やし、極めて明るい。
丁:草木が生長し、人のように丈夫に成長する。
戊:草木が生い茂り、繁栄のシンボルとなる。
己:起き上がり、万物を生み出し、規律を創る。
庚:さらに、秋が終わり、春を待つ。
辛:金の味は辛く、物こそ味がある。辛い者も、新しい者もすべてが生まれ変わり、新しくなる。
壬:妊も、陽の気が蓄えられ、すべてのものが受粉する。
癸:揆も、すべてのものが閉じられ、受粉が続き、発芽する。
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