干支の漢字の意味は?普段と漢字が違う理由も解説

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甲乙の続きを全て言える?

よく「甲乙つけがたい」と二つの優れた作品に対して評論することがあります。ここで言う「甲」とはトップ、「乙」は二番目です。実は、甲乙の後には続きがあって、「甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸」と10番目まであります。
第二次世界大戦では大日本帝国でも徴兵のときに使われており、最も強靭な肉体をした新人の兵士を甲一種として、ランク付けするのに使用していました。現在で使われているのは甲と乙、丙ぐらいまででしょう。
これが十干です。

江戸時代までは干支の漢字カレンダーだった!?

十干に十二支を加えて、十干十二支とし、カレンダーとして中国の黄帝が暮らしで使い始めました。これを「干支暦法」と呼び、60で一周するカレンダーでした。干支暦法を発展させたのが旧暦と呼ばれる月の満ち欠けに由来した暦です。
21世紀の日本ではグレゴリオ暦を採用していますが、明治時代の暮らしからです。江戸時代までは現代と違う旧暦が暮らしの中で使われていました。
江戸時代の人は寺子屋で覚え方を習ったのでしょうか。

干支の漢字は植物にも例えられた!

要するに十二支の由来はカレンダーだったのです。そして、一般庶民でも理由づけして覚えやすいように12種類の動物を当てはめて十二支とし、その年の干支を決めたのです。今でこそ動物を十二支に当てはめるのが普通ですが、古代中国では違う覚え方で使っていました。それは、植物や木の生長に理由づけした覚え方です。
これらの理由から、カレンダー由来の干支の漢字と動物の漢字の読みが違うのは当然なのです。

3.干支の漢字も陰陽五行でスッキリ解決!

十二支の「子」の漢字にどういう意味や由来があるのかという質問は、漢数字の「一(いち)」にどういう意味や由来があるのかという質問に近いです。
冒頭で十二支は時刻を表すのに使われていたと説明したように順番としての意味しかありません。
もし、「子」を「こ」と読めば、「子ども」や「成人に達していない人間」などと理由を説明できますが、「ね」と読んだ場合は、十二支の最初の漢字という順番を表す以外の理由や意味ありません。覚え方もたくさんあったことでしょう。
十二支の読み方が後から違う方法で加えられたという理由から、漢字そのものには意味がないのです。

なぜ甲子は「きのえね」と読むのか?

しかしながら、十干十二支の読み方や覚え方にはコツがあります。高校野球でお馴染みの甲子園は「こうしえん」と読みますが、十干十二支では「甲子(きのえね)」と読みます。
これも、通常の読み方と違う漢字です。
十干十二支には、さらに陰陽五行(いんようごぎょう)が加えられているのです。陰陽五行とは「木(き)、火(ひ)、土(つち)、金(か)、水(みず)」です。
「きのえね」の「き」は木です。

次に「え」ですが、「え」は「兄」と書きます。陰と陽なので二つあります。もう一つは「弟(と)」です。
つまり、「きのえね」とは「木の兄子」です。陰陽五行の「木」と「兄」を、十二支の「子」とを合わせて作られているのです。
その読みを十干十二支の「甲子」に当てはめているのです。もちろん後付けです。
乙は「きのと」、丙は「ひのえ」、丁は「ひのと」、戊は「つちのえ」、己は「つちのと」、庚は「かのえ」、辛は「かのと」、壬は「みずのえ」、癸は「みずのと」となります。
読み方が違うので、むずかしいですね。覚え方を工夫することでマスターしましょう。

4.干支の漢字の意味と乾さんとの関係とは!?

漢字そのものに意味や理由はありませんが、十二支がどのような用途で使われていたのかには、大いに意味があります。
一つ目は時刻です。二つ目はカレンダー(暦)です。そして、三つ目が方角です。どれも暮らしに身近なものばかりです。

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