万葉集ゆかりの地を旅行したい!学びスポットや温泉もご紹介

新元号「令和」を迎えるにあたり「令和」の元となった万葉集がにわかに注目を集めています。そこで万葉集の歌ゆかりの土地を巡って万葉集の知識を深める大人女子の旅を提案します。全国各地に散らばる万葉歌碑や万葉集で詠まれた温泉、学びスポットを紹介します。

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目次

  1. 万葉集とは?
  2. 【旅行スポット】万葉集ゆかりの地
  3. 【旅行スポット】万葉集ゆかりの温泉
  4. 万葉集についてもっと学べるのはどこ?
  5. 和歌の風を感じながら楽しく旅行♪

万葉集とは?

平成もまもなく終わりを迎え、新元号が4月1日に発表されました。

新元号は「令和」

5月1日から改元される新しい「令和」という新元号は国民に新鮮さと爽やかな風を吹き込みました。

令和は日本の歴史において初めて漢籍からではなく国書の万葉集から選ばれた特別な元号と発表がありましたが、令和が引用されたのは万葉集序文で、序文は漢詩です。日本と中国、大きくはアジアの文化は切っても切り離せないですね。

そして今、令和の出典となった「万葉集」に注目が集まっています。

奈良時代の歌集

万葉集は奈良時代に編まれた現存する中で日本最古の歌集。今から1200年以上も昔に編纂されたものになります。

次の平安時代には「古今和歌集」が編纂されましたが、国風文化の開花で平仮名が使われています。それに対し、万葉集は全て万葉仮名という漢字で書かれています。

様々な種類の和歌

万葉集が特別な意味を持つのは現存する最古の歌集というだけでなく、勅撰ではなく「身分を問わず自由に」歌を集めたという点にあります。

奈良時代といえば世界的に見ても厳しい身分制が敷かれていた時代。その中にあって身分を問わず歌を集めたというのはとても意義深いものではないでしょうか。

万葉集には4500以上の歌が集められており、中には方言の歌もあるなど歴史学的にみても非常に貴重な文献なのです。

【旅行スポット】万葉集ゆかりの地

新元号「令和」が万葉集が元になっていると発表されてから、万葉集に注目が集まり書店には万葉集関連の本が並び万葉集ゆかりの地には訪れる人が増えているそうです。

令和という新しい年を迎えるにあたって万葉集ゆかりの地へ足を運び、万葉集に想いを馳せるのも素敵な休日の過ごし方ですね。

万葉集にゆかりのある地は全国にたくさんありますが、まず、万葉集ができた当時に都であった奈良県から紹介していきます。奈良市内はもちろん、奈良県には郊外に行くといまでも万葉の香りがするような味わい深い場所が点在しています。

山辺の道【奈良】

JR桜井駅から2駅先の巻野内駅まで続く山道の古道が「山辺の道」と呼ばれます。駅前を少しすぎるとたちまち辺りは静かになり、「山辺の道」という小さな印を目印に進んでいくと山の方へと続く小道が顔を出します。

喧騒のない静かな山道は古代にトリップしたような不思議な感覚を抱きます。山辺の道ではたくさんの歌が残され、現代にあって神話を肌で感じられる特別な場所です。

藤原宮跡【奈良】

わずか16年という短さで奈良の平城京へ遷都となった藤原京は持統天皇によって中国の都城をモデルに建造された日本初の本格的な都城です。

畝傍山・耳成山・香久山の大和三山に囲まれたこの地では数々の歌が読まれ、万葉集には持統天皇が藤原京から見た風景を詠んだ歌も納められています。

かぎろひの丘【奈良】

かぎろひの丘は万葉公園とも呼ばれ、奈良県宇陀市にある小高い丘です。その昔この地域では宮中行事の一つである狩りや薬草摘みが行われており、柿本人麻呂もここで歌を残しています。

かぎろひの丘から見下ろす景色は都会のように高い建物がなく、悠久の時を感じられます。

吉野町【奈良】

吉野千本桜でも有名な吉野町は春になると花見客で溢れる観光地です。その折り重なる桜の風景は吉野全体をピンクに染め、美しく幻想的。

しかし奈良の昔にはここは人里離れた険しい山。険しく荘厳な山や木々の中を流れる美しい清流に古人はたくさんの歌を残しています。

明日香村【奈良】

明日香村は古墳があり、かつての都跡も残る日本の原風景。持統天皇が藤原京に都を移すまではここ飛鳥に都がありました。

都が藤原京に移ったあと人がいなくなった飛鳥のことを詠んだ歌がたくさん残り、静かな田園風景が広がるこの地にかつて都があったのかと感慨深く感じられます。

玉津島神社【和歌山】

玉津島神社は「和歌の神様」である衣通姫尊(そとおりひめのみこと)を祀る歌人の聖地。衣通姫尊は和歌に優れた絶世の美女だったそうです。

山部赤人が詠んだ歌「神代より然ぞ尊き玉津島山」が有名です。

万葉館【和歌山】

万葉館は万葉集にも登場する和歌浦にある万葉集の資料館です。近くには玉津島神社や万葉の小路という遊歩道があり、万葉集に想いを馳せながらゆっくりと海を眺めつつ散歩することができます。

万葉館にはパノラマのガラス窓が設置された展示室があり、そこからは当時の歌人が詠んだ風景を眺めることができます。

藤白坂【和歌山】

風光明媚な日本の原風景が広がる藤白坂は有間皇子が処刑された悲劇の地。亡き有間皇子のことを詠んだ悲しい歌に当時の政権争いに巻き込まれた皇子のことが偲ばれます。

JR海南駅周辺には有間皇子を祀った藤白神社などゆかりの地が点在していますが、藤白坂は山のほうへ入った熊野古道と重なる場所にあります。

いなみ野万葉の森【兵庫】

兵庫県加古郡稲美町にある「いなみ野万葉の森」は新元号「令和」に湧く場所。

無料で入園できる園内の庭園には万葉集に編まれた歌碑が数十本あり、その中には「令和」の元になった歌の碑もあります。庭園には万葉集で詠まれた植物もたくさん植えられており植物園と歌碑の庭園として親しまれています。

住吉神社【兵庫】

明石市魚住町には明石の海岸から遠くに見える淡路島や浜からみる美しい景観を詠んだ歌が残っています。

住吉神社には海につながる山道があり、鳥居の奥から朝日が昇ってくる様子は素晴らしいの一言。聖武天皇が山部赤人を連れて行幸に訪れた地です。

綱敷天満宮【兵庫】

学問の神様「菅原道真公」を祀る綱敷天満宮は神戸市の須磨にあります。菅原道真公が太宰府へ左遷される折、船の難破で立ち寄ったとされる場所です。

神社自体は万葉集と直接関係ありませんが、令和という元号が梅にまつわるものであり梅を愛した菅原道真公にちなんで梅園が広がっていることから万葉集ゆかりの地として人気となっています。

雨晴海岸【富山】

富山県は万葉集の代表歌人である大伴家持が5年間赴任していた場所です。

JR氷見線「雨晴駅」から徒歩5分の場所にある風光明媚な海岸は荒々しい日本海と奥に聳える立山連峰を拝める国内有数の景勝地です。

海岸から3000メートル級の山々を見られるのは世界でも雨晴海岸のみというのですから驚きです。

この神々しい風景は万葉集の歌にも詠まれており、大伴家持も「一年中見ても飽きることはない」と感嘆させたほどなのです。

藤波神社【富山】

大伴家持が藤を歌って以来、藤波神社は藤の名所として有名になりました。

毎年鳥居の上にかぶさるように花咲く藤の花の姿を大伴家持が数多く歌に詠んでいます。大伴家持が愛した藤の花の季節にぜひ訪れて見たいですね。

高岡古城公園【富山】

高岡古城公園は江戸時代の城跡なのですが、二上山などを有する高岡市が万葉ゆかりの地ということで毎年秋にはこの公園では万葉の昔の衣装を身にまとい歌を詠んで競い合う「高岡万葉まつり」が開催されます。

池に舞台を浮かべ万葉の時代の着衣で歌を詠む様はまるでタイムスリップしたように感じられるでしょう。

万葉公園【神奈川】

神奈川県湯河原温泉にある万葉公園は多くの万葉植物が植えられている美しい場所。公園内には温泉の神様「湯権現熊野神社」があります。

4,500首以上の句が集められた万葉集で唯一温泉について詠んだ句があることでも有名です。

坂本八幡宮【福岡】

朝鮮との交易・軍事拠点として重要な位置にあった福岡県には太宰府が置かれ調停の重要拠点として政治的に大きな役割を果たしていました。太宰府の長官を務めていた大伴旅人は歌の才能に長け、万葉集にも多くの歌を残しています。

そして新元号「令和」の出典となった歌の序文はこの大伴旅人の館で開かれた梅花宴で詠まれたもの。万葉ゆかりの地であり、新元号「令和」ゆかりの地でもあります。

境内には梅園も広がり、その当時が偲ばれます。

太宰府天満宮【福岡】

坂本八幡宮近くの太宰府天満宮は菅原道真公を祀り国内で最も有名な受験の神様として全国から多くの参拝者が訪れます。

その太宰府天満宮のシンボルといえば菅原道真公が愛した梅の木です。その梅の木にちなんで境内には広大な梅林が広がっているのですが、ここ太宰府天満宮境内の梅の花を詠んだ歌も万葉集に納められています。

周辺には大伴旅人が赴任していた太宰府政庁跡もあるので一緒に足を運んでみましょう。

宗像大社【福岡】

大伴旅人が任期を終えて帰京する一足先に異母妹の大伴坂上郎女が帰京の途につき、途中で参拝に立ち寄った宗像大社に抜ける道で詠まれた歌が残っています。

宗像大社へ抜ける峠道は万葉の時代そのものの風景を残していてなんとものどか。そして峠道を下って行くと霊験あらたかな宗像大社が鎮座しています。

【旅行スポット】万葉集ゆかりの温泉

旅に出るなら観光スポットと一緒にチェックしておきたいのが温泉。

万葉ゆかりの地にもおすすめの温泉があるので、万葉ゆかりの地は歩いてまわる箇所が多いので温泉に泊まって疲れた足を休ませましょう。

湯河原温泉【神奈川】

足柄の 土肥の河内に 出づる湯の 世にもたよらに 子ろが言わなくに ―作者不詳―


温泉が湧き出る様子と温泉の湯気が揺れるように思いを寄せる女性の心が他の男に揺れてしまわないかと不安を詠んだ歌です。

この「河内出づる湯」というのが湯河原温泉のことだと言われています。

道後温泉【愛媛】

熟田津に 船乗りせむと 月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな ―額田王―

唐と新羅に攻め入られた百済救済に向かう救済軍が道後温泉(当時の呼び名は熱田津の温泉)に立ち寄ったときの歌。今から遠征に向かうという時に軍を鼓舞する歌だと言われています。

道後温泉は国内最古の温泉とも言われ、3000年の歴史を持ち多くの皇族行幸した土地、聖徳太子が療養したことでも有名です。

白浜温泉【和歌山】

岩代の 浜松が枝を 引き結び ま幸くあらば またかへり見む ―有間皇子―

白浜温泉(当時牟婁の温湯と呼ばれていた)に療養で訪れていた有間皇子が謀反の嫌疑をかけられた時に有間皇子自らが「またここでこの松を見ることができるだろうか」と詠んだ歌です。

白浜温泉は万葉集だけでなく日本書紀にも登場する昔からある温泉で、天皇が行幸に訪れた温泉としても有名です。

有馬温泉【兵庫】

摂津にして作る しなが鳥 猪名野を来れば 有間山 夕霧立ちぬ 宿りはなくて ―作者不詳―

有馬温泉は蘇我馬子が活躍した時代に発見された歴史の古い温泉です。

大阪の摂津から兵庫県の六甲山までの長い旅路を嘆いた歌で、夕霧が立ち込めて日が暮れかかっているのにまだ道のりは遠いという気持ちを詠んでいます。

伊香保温泉【群馬】

伊香保風 吹く日吹かぬ日 ありといへど 吾が恋のみし 時なかりけり ―作者不詳―

伊香保から吹く風は強い日や吹かない日があるけれど私があなたを想う気持ちはずっと変わらないという恋心を詠んだ歌です。

伊香保温泉は万葉時代にはもう発見されていた歴史の古い温泉です。

二日市温泉【福岡】

湯の原に 鳴く芦田鶴は わがごとく 妹に恋ふれや 時わかず鳴く ―大伴旅人―

大伴旅人が詠んだこの句ではじめて二日市温泉(当時は吹田温泉と呼ばれた)の記録が登場します。湯ノ原に鳴く鶴は私のように妻を恋い慕っているからだろうかという亡くなった妻への気持ちを詠んだ歌です。

『温泉と万葉集』 佐々木政一

万葉集についてもっと学べるのはどこ?

新元号「令和」にちなんで万葉ゆかりの地や温泉を紹介してきました。それぞれの土地には今でもその当時詠まれた句が歌碑として残っています。

万葉集は意味がわかってくるととても面白いですよね。もっと万葉集について知りたい人のために万葉集について学べるスポットも紹介します。

奈良県立 万葉文化館【奈良】

飛鳥寺からほど近い場所にある「万葉文化館」は万葉集についてのたくさんの資料を展示するとともに庭園には遺跡があり、万葉の植物も植えられています。

万葉文化館HP:http://www.manyo.jp/

奈良県立 万葉文化館

南都明日香ふれあいセンター 犬養万葉記念館【奈良】

万葉集の句に詠まれた土地を歩き、万葉集研究の第一人者である犬養孝の記念館です。現在新元号出典の序文が書かれた万葉集のレプリカが展示されています。

南都明日香ふれあいセンター 犬養万葉記念館

万葉歌碑【全国】

万葉ゆかりの地には万葉集に納められた句が書かれた歌碑が置かれています。歌碑には句と一緒に現代語訳も書かれていることが多いのでとても勉強になります。

また、意味を理解しながらその当時の風景を思い浮かべるのは感慨深いものです。

奈良県

奈良県にある万葉集の歌碑がある場所の一覧です。個人の敷地に歌碑が立っている場合もあるのでマナーを守って見学しましょう。

奈良県万葉歌碑
奈良県万葉歌碑

海南市(和歌山県)

海を望む風光明媚な海南市には14首の句が万葉集に納められています。海南市の歌碑の場所は下記HPでチェックできます。

海南市万葉歌碑

富山県

富山県には万葉集の歌碑が数多くあります。下記の万葉博物館HPでは万葉歌碑が置いてある場所をクリックすると歌碑の写真が見られるようになっています。

富山県万葉歌碑

太宰府市(福岡県)

太宰府市に点在する万葉歌碑のリストは太宰府市の観光情報HPからチェックできます。リストには万葉集にのった句と一緒に歌碑の写真が掲載されています。

太宰府市万葉歌碑

和歌の風を感じながら楽しく旅行♪

新元号「令和」が発表されてから万葉集に今大きな注目が集まっています。

これを期に万葉の世界に思いを馳せ、各地に散らばる万葉歌碑を訪ねる旅を楽しんでみませんか?いつもとは違う旅にきっと大きな発見があるはず!

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