富山県は万葉集の代表歌人である大伴家持が5年間赴任していた場所です。
JR氷見線「雨晴駅」から徒歩5分の場所にある風光明媚な海岸は荒々しい日本海と奥に聳える立山連峰を拝める国内有数の景勝地です。
海岸から3000メートル級の山々を見られるのは世界でも雨晴海岸のみというのですから驚きです。
この神々しい風景は万葉集の歌にも詠まれており、大伴家持も「一年中見ても飽きることはない」と感嘆させたほどなのです。
藤波神社【富山】
大伴家持が藤を歌って以来、藤波神社は藤の名所として有名になりました。
毎年鳥居の上にかぶさるように花咲く藤の花の姿を大伴家持が数多く歌に詠んでいます。大伴家持が愛した藤の花の季節にぜひ訪れて見たいですね。
高岡古城公園【富山】
高岡古城公園は江戸時代の城跡なのですが、二上山などを有する高岡市が万葉ゆかりの地ということで毎年秋にはこの公園では万葉の昔の衣装を身にまとい歌を詠んで競い合う「高岡万葉まつり」が開催されます。
池に舞台を浮かべ万葉の時代の着衣で歌を詠む様はまるでタイムスリップしたように感じられるでしょう。
万葉公園【神奈川】
神奈川県湯河原温泉にある万葉公園は多くの万葉植物が植えられている美しい場所。公園内には温泉の神様「湯権現熊野神社」があります。
4,500首以上の句が集められた万葉集で唯一温泉について詠んだ句があることでも有名です。
坂本八幡宮【福岡】
朝鮮との交易・軍事拠点として重要な位置にあった福岡県には太宰府が置かれ調停の重要拠点として政治的に大きな役割を果たしていました。太宰府の長官を務めていた大伴旅人は歌の才能に長け、万葉集にも多くの歌を残しています。
そして新元号「令和」の出典となった歌の序文はこの大伴旅人の館で開かれた梅花宴で詠まれたもの。万葉ゆかりの地であり、新元号「令和」ゆかりの地でもあります。
境内には梅園も広がり、その当時が偲ばれます。
太宰府天満宮【福岡】
坂本八幡宮近くの太宰府天満宮は菅原道真公を祀り国内で最も有名な受験の神様として全国から多くの参拝者が訪れます。
その太宰府天満宮のシンボルといえば菅原道真公が愛した梅の木です。その梅の木にちなんで境内には広大な梅林が広がっているのですが、ここ太宰府天満宮境内の梅の花を詠んだ歌も万葉集に納められています。
周辺には大伴旅人が赴任していた太宰府政庁跡もあるので一緒に足を運んでみましょう。
宗像大社【福岡】
大伴旅人が任期を終えて帰京する一足先に異母妹の大伴坂上郎女が帰京の途につき、途中で参拝に立ち寄った宗像大社に抜ける道で詠まれた歌が残っています。
宗像大社へ抜ける峠道は万葉の時代そのものの風景を残していてなんとものどか。そして峠道を下って行くと霊験あらたかな宗像大社が鎮座しています。