2017年のイギリス・アメリカ合作の映画「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」からヘアメイクを担当した辻一弘さんが、2017年第90回アカデミー賞にてメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞しました。
第二次世界大戦中時代を舞台に、首相に就任したばかりのウィンストン・チャーチルの奮闘を描いたこの映画。主演のゲイリー・オールドマンさんはよりリアルにチャーチルを演じるにあたって辻一弘さんによる特殊メイクで出演しました。
辻一弘さんはもともと映画の仕事をしていましたが、2012年に引退しており現代彫刻家として活動していました。しかしこの映画のオファーを受け、特殊メイクを担当することになったそうです。
デヴィッド・マリノフスキさん、ルーシー・シビックさんとの共同で受賞で、日本人が初めてメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞するという快挙を成し遂げました。
アカデミー賞をもらった日本人:科学技術賞編
アカデミー賞には科学技術賞という部門もあります。科学技術賞とは映画を作成する際に貢献した技術や技術者に贈られる賞です。日本人も数多くの受賞歴があります。
中垣清介
中垣清介さんは015年第88回アカデミー賞で科学技術賞を受賞しました。
中垣清介さんは「MARI」の開発を成し遂げました。「MARI」とはThe Foundry Mari の略のことで、The Foundry社が提供する3Dペイントソフトウェアです。
ソニー(武昌宏・筒井一郎・田村光康・浅野慎)
2014年第87回アカデミー賞で科学技術賞を受賞しました。
ソニーの武昌宏さん・筒井一郎さん・田村光康さん・浅野慎さんは有機ELマスターモニターを作り上げたことが受賞のきっかけとなりました。業務用HD有機ELマスターモニターとは放送・上映前の映像を最終チェックするモニターのことです。
富士フィルム(大関勝久・平野浩司・白井英行)
2011年第84回のアカデミー賞で科学技術賞を受賞しました。
フィルム「ETERNA-RDS」を開発したことが受賞するきっかけです。フィルム「ETERNA-RDS」は、映画を500年間に渡り長期保存を実現する デジタルセパレーション用黒白レコーディングフィルムです。
坂口亮
2007年第80回アカデミー賞で、科学技術賞を受賞流体シミュレーション・システムの開発により共同で受賞しました。
坂口亮さんは東京都出身のVFXクリエーターで、映画における洪水などの流体シーンをコンピュータグラフィックスで再現する技術を開発。同僚2人と共にアカデミー科学技術賞を受賞しました。
宮城島卓夫
2004年第77回アカデミー賞で、ゴードン・E・ソーヤー賞を受賞しました。ゴードン・E・ソーヤー賞とは、アカデミー賞の特別賞のひとつで長年映画へ貢献した来た人に贈られる賞です。
宮城島卓夫さんはパナビジョン社のエンジニアで、レンズの開発を行いました。
キャノン(向井二郎・広瀬隆昌)
1972年第45回アカデミー賞にて、科学技術賞を受賞しました。
映画用マクロズームレンズの開発が高く評価され、脚光を浴びました。
アカデミー賞をもらった日本人は19人!今後の受賞にも期待!
日本人が様々な部門で脚光を浴びていることがわかりましたね。これからどのような作品や日本人が受賞するのでしょうか。大注目です!