全国的に制限解除され、化粧品業界でもリベンジ消費の動きがみられています。
コロナ禍で大きく落ち込んだリップやチークの売上、店舗全体の売上が、今年に入り大幅に増加しました。これは外出に関する規制緩和とともに、人と集う機会を楽しむためにメイクをする消費者が増加したことが理由として挙げられます。
@cosmeのユーザーアンケートでも「コロナが収束に向かったら、化粧品を買いたい、美容にお金をかけたいという気持ちが高まりそう」と回答した人が全年齢で約7割に達しました。とくに10代、20代ではその意向が高く8割以上に及んでいます。
- 昨年10月の緊急事態宣言解除をきっかけに化粧品の消費意欲が高まる
オミクロンで一時停滞も、蔓延防止措置などの制限解除にあわせ、再回復 - 今年5月の@cosme TOKYOの売上はコロナ前を超え、過去最高を記録
- 脱マスクが進むと、回復途上の口紅の消費意欲も一層上向きに?
@cosmeメンズビューティーアドバイザーに聞く!
コロナウイルスの影響を受ける前、コスメは代表的なインバウント需要の高い業界であり、@cosmeでも、コロナ禍前は売上の平均約15%がインバウンドが占めていました。
その分コロナウイルスによる海外渡航停止の動きによる打撃も大きなものになりました。2020年の国内工場の化粧品出荷額は、1兆4783億円となり、ピークだった前年の1兆7611億円から16.1%減少となりました。
一方で、このような状況下でも海外旅行先としての日本の人気は引き続き高水準を保っています。
※【参考】2022年5月:世界経済フォーラム発表 日本が「海外旅行先の魅力度」で1位。
※【参考】2022年1月:ホットリンク発表 「インバウンド消費」に関する調査結果で
中国人が日本にきて買いたいものの1位が化粧品に現在の円安の状況も踏まえると、コスメを購入することを目的とした「コスメ旅行」も期待され、訪日外国人の受け入れ解禁は国内の化粧品のリベンジ消費を一層加速させるかもしれません。
ピックアップキーワード2「サステナ買い」
コスメ業界にも「サステナブル」「SDGs」の波が来ています。
具体的には、1ミニサイズやリフィル/詰め替え用商品があること 2パッケージや商品に対するサステナブルな取り組みへの支持が多くみられます。
@cosmeでのユーザーアンケートでは「化粧品をつかい切れないことがある」が40%、「使い切れない化粧品を捨てるのに罪悪感を抱くようになった」約35%といった回答があったほか、クチコミでも「(ミニサイズは)使いきれるからエコ」「リフィルがあるからサステナブル」、「 エコなパッケージは捨てやすいし、むしろ紙パケおしゃれ」「(人口毛は)手入れも楽で使いやすい」といった声がみられ、「自分にとって心地良いこと」が「結果として環境への配慮にもなる」ことが支持されています。
「パケ買い」の次は「サステナ買い」!?
コラム:生活者に見抜かれる“雰囲気SDGs”
生活者の商品選択にとって、環境への配慮やSDGsへの取り組み、企業の理念が重要になりつつある一方で、生活者は、企業の行動を鋭く見抜いていることがうかがえるクチコミもみられます。
【クチコミ抜粋】
✓ サステナブルやSDGsを都合よく使うメーカー増えた
✓ できないのだからやる必要ないのにイメージ先行で雰囲気SDGsを掲げる。
それって消費者のことどう思ってるの?
今後は、「実際の行動」が問われる時代になっていくかもしれません。
ピックアップキーワード3「アンプルスティック」
いまや、美容トレンドは韓国から輸入される時代になりつつあります。@cosmeの口コミ内でも、 「化粧水」を「トナー」というように、既存の美容ワードの韓国美容ワードへの置き換えが起きています。
また、「韓国スキンケア」という口コミワード出現率も向上。メイクアップアイテムのみならずスキンケアアイテムも含めて、韓国コスメへの関心度が高まっていることが伺えます。
また、弊社が実施したアンケートでも、トレンド感度の高い10代、20代の3割以上が「韓国で流行っている美容アイテムや美容方法を取り入れたいと思うようになった」と回答しています。
韓国ではスティックバームが流行中!
@cosmeの姉妹サイトである韓国最大級の化粧品クチコミサイト「GLOW PICK」によると、韓国では、「#スティックバーム」がトレンドの兆しがあります。
手軽な使い方で、アンチエイジング効果がある商品や、CICAスティックバーム、セラムスティックやシミに効く商品など多様なスティック商品が発売されており、20代、30代女性から支持を得ているようです。
GlOW PICK内のマルチバーム/スティックバームカテゴリの商品登録も昨年から約3倍に増加しており、注目の高まりを受けて、GLOW PICKではマルチバーム/スティックバーム部門を今年3月に新設しました。
この半年でメイクの上からでも使いやすい形状(スティックやスプレーなど)のスキンケア化粧品が気になるようになった人はなんと、約3割という結果となっています。