赤ちゃんの原始反射とは?新生児の原始反射の種類一覧まとめ!

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赤ちゃんを仰向けに寝かせ、両手を持ってゆっくりと引き起こすと、赤ちゃんの頭が持ち上がり両手や両足を曲げて起き上がろうとする動きを見せます。この原始反射の事を引き起こし反射と言います。中枢が脳幹にある原始反射です。引き起こし反射の発生時期は在胎28週位で、生後2か月から生後5か月位で消失します。引き起こし反射が見られない場合は、脳の障害や低緊張の疑いがあります。

新生児の赤ちゃんの非対称性緊張性反射

赤ちゃんを仰向けの状態で寝かせ、赤ちゃんの首を左右の一方に曲げると同じ側の手足が伸び、反対側の手足が曲がる原始反射の事を非対称性緊張性反射と言います。中枢が脳幹にある原始反射の一つの種類です。出現時期は生後まもなくで、消失時期は生後4か月から生後6カ月位です。

新生児の赤ちゃんの緊張性迷路反射

赤ちゃんは、仰向けの状態の時は両手や両足や身体を伸ばし、うつぶせの状態の時は両手や両足を曲げて身体を丸める動きが見られます。このように重力がかかる方向と赤ちゃんの頭の位置によっておこる反射を緊張性迷路反射と言います。この原始反射は生まれてすぐに現れ、消失時期は生後5カ月から6カ月位です。中枢が脳幹にある原始反射の一つです。赤ちゃんが、重力がかかる胎外の環境に適応するための大切な原始反射です。

新生児の赤ちゃんのモロー反射

モロー反射という動きは、大きな音がしたり体に急に触れられた時などに赤ちゃんが何かにしがみつくように大きく両手を広げる動きのことをいいます。モロー反射の動きは例えれば、あっと驚くポーズのように見えます。手をビクッとさせ体を痙攣させているように見えることもあるので、モロー反射を始めてみる子育てが初めてのお母さんなどは、ひきつけと勘違いして心配することもあるかもしれません。

モロー反射は身体への刺激や大きな音などの刺激で、脳幹が体に伝達することで起こります。モロー反射は脳幹レベルでの反射運動の種類です。出現時期は在胎28週位で消失時期は生後4か月位です。

このモロー反射は新生児の赤ちゃんにとって、とても重要な原始反射の種類の一つです。しかし、このモロー反射が激しい赤ちゃんは睡眠中に自分のモロー反射で起きてしまうこともあるそうです。そのためあまりモロー反射が激しい赤ちゃんはそれが原因で夜泣きや寝ぐずりなどをする場合もあります。はじめて子育てを経験するお母さんには夜泣きは辛いものですので、おくるみで赤ちゃんを包んで寝かすと音の刺激が少なくなり、モロー反射も少なくなり寝つきが良くなることもあるので工夫してみれば良いかもしれません。

しかしこのモロー反射が全く見られない場合は、核黄疸などの疑いがある場合もあります。そして逆に生後6か月を過ぎても、赤ちゃんにモロー反射の反応が見られる場合は脳の異常がある場合もあります。

モロー反射は神経発達のためにとても大切な過程の一つです。すべての事がはじめての赤ちゃんにとって物音やヒヤッとする感触などを怖いと感じたりするものです。このモロー反射は抱きつき反射とも言われ、両腕を広げてお母さんに守ってもらおうとする仕草でもあります。モロー反射はお母さんに抱きつくための防衛反応の反射だとも言われています。

■参考記事:新生児のひきつけ、要注意なのはこれ!

赤ちゃんの痙攣の症状と原因、対処法解説!新生児のひきつけに要注意 | Lovely[ラブリー]のイメージ
赤ちゃんの痙攣の症状と原因、対処法解説!新生児のひきつけに要注意 | Lovely[ラブリー]
新生児の赤ちゃんのお世話は何かと大変なものですが、その中でも特にドキッとしてしまうのが痙攣です。ひきつけとも呼ばれる新生児の赤ちゃんの痙攣は、症状によっては要注意の場合もあります。当記事では赤ちゃんの痙攣の症状と原因、対処法についてまとめました!

赤ちゃんの対称性緊張性頚反射

赤ちゃんをうつぶせの状態にして頭を上げさせると両腕が伸びて両足が曲がります。頭を下げさせると両腕が曲がり両足が伸びます。この原始反射の事を対称性緊張性頚反射と言います。この原始反射の発生時期は新生児期の子育てに落ち着いてきた生後4か月頃から6カ月頃で、消失時期は生後10カ月から1歳程度です。この反射は脳幹を反射中枢とする種類の原始反射です。

赤ちゃんのパラシュート反射

赤ちゃんを直立に支えて頭を下げた時に、手を広げて体を支えようとする反射や、座ったままの状態から後方や横に倒れそうになった時にも両手を広げて自分の身体を支えようとする反射のことをパラシュート反射と言います。

このパラシュート反射は、姿勢反射の種類に属します。大人でもつまづいてこけそうになるととっさに手が出ますが、これもパラシュート反射です。パラシュート反射はこのように赤ちゃんが自分の体を守るために大切な反射なのです。パラシュートで降りてくる人が両手や両足を広げて身体を支える姿勢を取ることから、パラシュート反射と呼ばれているようです。

子育中は、1歳前後の赤ちゃんがつかまり立ちやよちよち歩きを始めると、危なっかしくて目を離せません。頭の重い赤ちゃんはすぐに転んでしまいますが、パラシュート反射のおかげで転びそうになっても即座に手が前に出せることができるのです。

パラシュート反射は赤ちゃんが生後9ケ月になる頃に出始めます。ちょうど大脳皮質の発達が現れる頃にパラシュート反射も現れるのです。それに伴ってパラシュート反射が現れ自己防衛の動きを覚えていきます。パラシュート反射と運動神経が発達することにより自分で自分を守れるようになるのです。

そしてパラシュート反射は、一度現れると消失することはありません。大人になってもパラシュート反射は自己防衛の為に、必要な反射なのです。パラシュート反射は生後9か月頃から現れ、大人になっても持続し、高齢になってくると徐々に反射能力が衰えてくると言われています。

生後9か月頃を過ぎてもパラシュート反射が見られない赤ちゃんは、大脳皮質中枢の発達障害や脳性麻痺などの可能性もあるかもしれませんので、子育て中はパラシュート反射が見られるかどうか、注意深く観察したほうが良いでしょう。

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