しめ縄・しめ飾りの意味とは?
お正月に玄関に飾ったりする「しめ縄」や「しめ飾り」ですが
一体どんな由来・意味があるものなのでしょうか?
お店に売っているのをみかけても、どんなしめ飾りがいいのか迷ってしまったり
【お正月に縁起がいいもの】くらいにしか知らない方も多いですよね。
今では、スーパーやロフトなどでも手に入る身近な「しめ飾り」の由来や
飾り方などをよく知って、日本人の心を繋いでいきましょう。
しめ縄といえば、神社にはつきものですが、由来・意味を知っている方は少ないかもしれません。
今回は自宅用に飾る「しめ縄・しめ飾り」の本当の由来や意味を探っていこうと思います。
現代の人は、昔より「しめ飾り」自体をよく知らない方も多いので
その由来はもちろん、飾り方や・向きなどもご説明していきます!
【しめ縄・しめ飾りの意味と飾り方】しめ縄の由来は?
しめ縄の起源や由来にはいくつかあるのですが
いずれも神に関わる意味をあらわしています。
しめ縄は「注連縄」と書くのですが
日本神話での由来は、天照大神が天岩戸からでた際に太玉命が
天岩戸に二度と入れないよう注連縄で戸を塞いだという話があります。
また古神道において、しめ縄は神域である常世(とこよ)とこの世(うつし世)を
隔てる【結界】や【神が宿る場所】の印であるとされてきました。
神社に必ずある「しめ縄」
神社とお寺の違いが分かっていない方も時々いるのですが
神社とは、日本固有の宗教である【神道】に基づいた際祀(さいし)施設なんです。
ということは、しめ縄も日本固有のものであるということですね。
日本の神社では、ほとんどの神社の周りに鎮守の森という森林があるほか
神社の入り口にには必ず鳥居がありますが
そこにはほとんどに「しめ縄」が巻かれており、俗世と神の領域を隔てる
結界の役割を果たしているのです。神社が、神を祀るのにふさわしい【神聖な場所】
であることを示している他に、外界から厄や邪悪な者が入れないようにもしています。
自然の中に神が宿るとした古神道の「神奈備」
日本は古くから森林大国であることから
暮らしはいつも自然と隣り合わせでした。
神道では「神奈備かんなび」と言われ、神が宿る領域や
自然自体を【神体】として畏敬の念を持つ信仰がありました。
その中で、神が隠れ住まう神域は森や山とされ、特徴的な岩や神木などに
しめ縄が巻かれているのも、その自然物自体を神体としたからなのです。
しめ縄・しめ飾りは神が宿る「憑代よりしろ」
日本の民間信仰や神道には、あらゆる【物】に神・魂などが宿るという信仰が根付いています。
神社でのしめ縄には、神道における神祭具としての役割があり
神社の周りや、ある領域をしめ縄で囲う事によりその中を神域としたり
厄を払ったりする意味もあります。そして、現世と神の世との結界を意味します。
このことから家庭でも「しめ縄・しめ飾り」を
お正月に飾る事で、古い年の厄を払い、清める事が暮らしに根付いたのです。
【しめ縄・しめ飾りの意味と飾り方】しめ飾りには他の意味も
日本人の暮らしに根付いてきた神道の、しめ縄や、しめ飾りですが
「しめ飾り」にはまた別の意味も込められているんです。
それは、その家庭ごとに「年神様」という神さまを迎え入れるという意味です。
年神様はその年の神さまであり、その年の豊作などを祈った農耕神でもあります。
暮らしの中で稲作を大切にしてきた日本人には、重要な意味を持つ「年神様」を
迎え入れるにふさわしい神聖な場所を示すために「しめ飾り」はつくられたのです。