年越しそばの意味・由来は?食べるタイミングは?
年越しそばは文化として根付いており、ライフスタイルが多様化した現代でも慣習として残っています。とあるアンケートによると、大晦日に年越しそばを食べると答えた人は約70%だったようで、多くの人が年越しそばを食べています。
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いつから?
年越しそばがいつ誕生したかについては諸説ありますが、江戸時代には大晦日の風習として広く定着していたようです。
江戸時代とはライフスタイルは様変わりしていますが、自宅で家族と食べるだけでなく、年越し営業している店舗やイベントで振舞われたり、初詣客で賑わう神社の屋台で振る舞われたりと現代でも年越しそばは大晦日に欠かせないものですね。
由来は?
日本人は、昔から節目に縁起をかつぐことが多いのですが、年越しそばも「縁起物」のひとつです。諸説ありますが、細くて長い麺の形状から健康を願ってというものが由来としてよく語られています。
同じく細く長くにちなんで縁結びの意味もあるようですが、そばは麺類の中でも比較的切れやすいことから「今年の厄を断ち切って新しい年を迎える」という、縁結びとは真逆の縁切りの意味も一説として伝えられています。
そばは健康食
そばはたんぱく質とビタミンB群が豊富で、そして食生活には欠かせない必須アミノ酸も多く含まれています。加えて、ミネラルと食物繊維も多く、健康や美容にいいと言われている食べ物です。また、そばに含まれるルチンは糖尿病や認知症の予防にも効果があることで有名です。
江戸時代には科学的には分析されていませんでしたが、健康と長寿を願う大晦日に年越しそばを食べるというのは、栄養価の面から見ても理にかなっています。
食べるタイミングは?
年越しそばは大晦日に食べますが、では大晦日のどの時間帯に食べるのがよいのかという疑問もあるのではないでしょうか。
昔の日本では、日没が一日の終わりと考えられていましたので、日没後はすでに新しい一日が始まっているとされていました。神社やお寺で迎春行事が大晦日の夜から始まるのは、ここに由来しています。由来に従うと日没後から深夜にかけて食べるのが正しい時間と言えそうです。
しかし、現代では、大晦日の夕食として食べたり、大掃除が終わった後に食べたり、また、大晦日の昼にお蕎麦屋さんに行って食べたりしているようで、地域や家族によって様々なようです。
大晦日も夕方で営業を終了するお蕎麦屋さんが多いでしょうから、現代において日中に年越しそばを食べるというのは主流なのかもしれませんね。
「今年の厄落とし」という由来にこだわるなら、少なくとも年が明ける前までの時間に食べ終えるとよいでしょう。
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年越しそばの具
普段食べる蕎麦には好みの具を合わせると思いますが、年越しそばとして大晦日に食べられる蕎麦の具には意味があります。
年越しそばの定番のトッピングとその意味・由来をご紹介します。
油揚げ
最もポピュラーな年越しそばの具は油揚げ。いわゆる「きつねそば」です。どこでも売っていますし、お安く手に入ることに加え、油揚げといえばお稲荷さん、お稲荷神社といえば商売繁盛の神様ですから、新年の仕事運や金運に効くというのが、縁起担ぎからみた理由のようです。