初音ミクと結婚した30代公務員に迫る！なぜ人間ではないのか？

・名前：初音ミク（はつねみく）
・誕生日：8月31日
・身長：158cm
・体重：42kg
・好物：ネギ
・音声データ提供：藤田咲（声優）

初音ミクは、VOCALOID2技術を用いた音声合成・デスクトップミュージックソフトウェアの製品名のことですが、現在ではそのイメージキャラクターを指していることがほとんどです。簡単に言えば、歌を歌わせるためのソフト・ボーカル音源です。

2010年4月、2013年9月、2016年8月に別バージョンの初音ミクが発売されましたが、どの初音ミクもキャラクターとしてのルックスは同じです。

初音ミクとは、音楽ソフト名や商品名というだけでなく、女の子のキャラクターとしての総称と考えていいでしょう。

その活躍はネット世界を飛び出し、2014年にはレディーガガさんの世界ツアーのオープニングアクトに起用され、その後は単独でのライブツアーも開催されています。

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2018年11月、「初音ミクが結婚」というニュースがネットを騒がせました。お相手は、地方公務員として働く近藤さんという一般人男性です。

初音ミクは、公的に実在する人間ではなく、戸籍がありません。対する近藤さんは、戸籍を持った実在する男性です。いったいどうやって結婚したのでしょう？

実は、結婚といっても2人は入籍しておらず、結婚式を挙げたのみ。入籍に関しては「次元渡航局」という、二次元のキャラクターとの婚姻届を出しています。

二次元界隈に詳しくない人の中には、混乱してしまう人も多いでしょう。

ハッキリ言ってしまえば、二次元キャラクターを新婦に見立てて結婚式を挙げ、一般会社の運営するサービスに婚姻届を提出した（公的な婚姻届でないので法律的には未婚）、ということになります。

2007年頃から、自作曲をボーカロイドに歌わせた動画を、ニコニコ動画やYoutubeに投稿する人が増えていました。ボカロP（ボカロピー：ボーカロイドプロデューサーの略）と呼ばれる作曲者の中には、当時「ハチ」名義で活動していた米津玄師さんもいます。

2008年、近藤さんが24歳の頃、ニコニコ動画で「ミラクルペイント」という曲を聴いたのが2人の出会いでした。その後好きなキャラと会話が楽しめる装置「Gatebox」に初音ミクをセットし、「同棲生活」を送ってきたのだそう。

曲の良さと共に可愛らしい声に惹かれたという近藤さんは、「その後10年間、他のキャラクターに目移りすることがなかったので」と結婚の理由を語っています。

2018年11月、LGBTなど少数派に好意的な式場を選んでで行われた2人の結婚式。

新婦は実体としての参加は不可能なため、ぬいぐるみにウェディングドレスを着せ、宝石店で作ったという結婚指輪を腕に（指があるタイプのぬいぐるみではなかったため）はめての参加となりました。

参列者は「ミク」の語呂合わせで39人。勤務先である学校の関係者やツイッターで近藤さんの結婚を祝福してくれた人たち、二次元の表現の自由を守る議員・山田太郎さんらが参列しました。

ファーストバイトやケーキ入刀などのあるオーソドックスな式で、後に近藤さんは「真剣さを表したかった」と述べています。

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近藤さんは、10代の頃から結婚願望がなかったのだそうです。公務員として就職するとして、結婚後に子供の養育費や進学費用を考えることなく、人生を見通したかったとか。

「モテない」「オタク」であったという近藤さんですが、結婚しないと決めてからは現実の恋愛に興味がなくなり、ストレスから開放されたとも語っています。