はじめに
私たちが化粧品売場などで目にする香水は、その香りとパッケージで私たちを魅了します。
かわいいボトルの香水はインテリアの一部になりますし、香水を自分に使うと気分が変わります。
また、偶然すれ違った人の匂いが気になったこと、ありませんか?
化粧品の一種である香水には、実はいくつかの種類があることをご存知でしょうか。
ここではそれぞれの香水の種類や特徴、香りの持続時間や付け方などの違いなどについて、詳しくご説明していきます。
私たちの生活と香水
化粧品売場の中でも、ひときわ美しいボトルや容器が私たちの目を引く場所、それが香水コーナーです。
日常生活に香水を取り入れることを当たり前とする人がいる一方、職業上の理由や好みの問題で香水を使わない人もいるのではないでしょうか。
しかし香水という形にこだわらなければ、香りは私たちの生活に取り入れられています。
例えば夏場、ワキの下に塗布する制汗剤。無香料のものもありますが、匂い付きのものも多く見られます。
そして近年注目を集めているのが、香りをアピールした柔軟剤や、洗濯の際に入れる匂い付きビーズです。
商品によっては「洗濯機に入れる香水」というキャッチコピーまでついています。
香りは私たちの生活に、さりげなくかつ当たり前のように存在しているのです。
香水のはじまりって?
香水はいったいいつから使われていたのでしょうか。
香水および香料の歴史は、はるか昔からスタートしていたのです。
古代エジプトではミイラの保存や防腐、殺菌のために香料が使われていたというのですから、驚きですよね。
また宗教における儀式で炊くお香も、香水および香料の起源に深く関わっています。
中世ヨーロッパで香料は貿易における重要アイテムだったり、香料ははるか昔から、人々の文化や商業に大きく関わっていました。
そして香水が登場するのは、アルコールが発見された10世紀以降のことです。
香水文化のはじまりって?
化粧品の一種として香水が使われ始めるのは、古代エジプトの女王・クレオパトラの時代からです。
彼女が入った「バラ風呂」は、厳密には香水ではありませんが、「香りを身に着ける」という意味では、香水文化の先駆けと考えられます。
その後中世イスラムのローズウォーターや、14世紀ハンガリーのハンガリーウォーター(別名「若返りの香水」)などを経て、ルネッサンスの時代から、本格的に香水作りがスタートしていきます。
そして18世紀のドイツで「オーデコローニュ」、現在のオーデコロンが商品化されます。
その後は合成香料が発明され、シャネルの香水が世間に衝撃を与え、現在に至ります。
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香水はいつ日本に来たの?
日本では聖徳太子の時代から、宗教的行事に香木が取り入れられていました。これが日本の「香り文化」のはじまりと考えられます。
そして香水が日本にやってきたのは、文明開化のあった明治時代という説が一般的です。
しかしそれより前に、ある歴史上の人物が香水を身に着けていたという説もあります。
その歴史上の人物とは、なんと織田信長。
戦国時代末期、宣教師が来日した際に伝わった香水を、好奇心旺盛な信長が使っていた可能性がある…とのことです。
ちなみに日本ではじめて販売された香水はロジェ・ガレ社の「ヘリオトロープ」で、夏目漱石の小説にも登場しています。