まるで病気のように平気で嘘をつく人がいるけれど…
子供のとき、「嘘をついてはいけません!」と怒られたことがありませんか?子供のときによく嘘をついていた人も成長して大人になるにつれて誠実になっていくのがほとんどだと思います。
でもみなさんの周りに平気で嘘をつく人はいませんか?それこそ言葉が悪いですが、嘘をつく病気じゃないの?と疑いたくなるレベルで嘘をつく人もいます。
それがまた周囲に嘘だとバレバレなレベルのものだと目も当てられませんよね。虚言癖がある人って、どういう心理から虚言癖に陥っているのでしょうか。
この記事では、
・嘘をつく病気が存在するのか
・嘘をつく病気について
・嘘をつく人の心理と対処法
についてお話ししたいと思います。
周囲の人の嘘に悩まされている方は必見ですよ!
嘘をつく病気は存在する?
では最初に、嘘をつく病気は存在するのかという部分から見ていきましょう。
結論から言うと嘘をつく病気、というものは存在しません。しかし病気のせいで嘘をつきがちになる場合はあります。ですから日常的に嘘をつく大人や子供がいた場合は、もしかしたら嘘をつく病気の人かもしれません。
病気だと心理を理解するというよりも、その病気について理解を深めたほうが対処しやすいですよね。
ここでは嘘をつく病気、虚言癖と言われる原因になる障害を2つ紹介します。みなさん一度は耳にしたことがあると思われますが、発達障害とパーソナル障害です。
詳しく見ていきましょう。
◆関連記事:こちらにも嘘をつく人の心理をまとめています
嘘をつく病気①発達障害
発達障害はひとつの障害を指しているわけではありません。
先天的な問題が引き起こしているダウン症や妊娠中に妊婦がアルコールを摂取することで胎児がアルコール中毒になるといった障害も発達障害です。
最近では子供の時に発覚することが増えた学習障害も発達障害の一部です。このほか知的障害も発達障害と呼ばれます。
ではこのいくつも種類のある発達障害の全てが嘘をつく病気なのでしょうか。
最初にも触れました通り、嘘をつく病気=発達障害というわけではありません。発達障害が原因で嘘をついてしまっているのです。
嘘というものは自分をかばうためにつくことが多いものです。発達障害の人が嘘をつく原因として、自己保身が挙げられます。
発達障害の人ですと、人の気持ちを推し量ることやしてはいけないことの判断をつけにくい障害を持っています。
人から怒られることもたびたびあり、その都度理解したフリをしていても、実際は理解できていないことがあるのです。表面上理解をしたフリをしていても、同じことを繰り返してしまい、自己保身のために嘘をついてしまうという負のスパイラルに陥ります。
平気で嘘をついているわけではありませんので、周囲の支えや理解が必要であると言えるでしょう。
また今でこそ子供の時分に発見しやすくなった発達障害ですが、大人にだって発達障害の人はいます。
子供のときに対処が早ければ少しは緩和されたかもしれませんが、時代のせいでそのまま大人になってしまったパターンです。これがあなたの身の回りにいる平気で嘘をつく人の正体かもしれません。
嘘をつく病気なんじゃないの?と疑うくらいの嘘をつく人の場合は、周囲と相談して発達障害を疑ってみるのも対処法のひとつになります。
嘘をつく病気②パーソナル障害
嘘をつく病気として認識されやすいものにパーソナル障害があります。パーソナル障害とは正式にはパーソナリティ障害と言います。
このパーソナル障害は3つの分類にわけ、10種類のパーソナル障害があると言われています。この中に嘘をつく病気と認識をされる原因になるものが存在しているというわけです。
嘘をつく病気と思われてしまうパーソナル障害のひとつに「演技性パーソナル障害(パーソナリティ障害)があります。
憧れているものやなりたいと思っているものになりきるのが得意で本当の自分を偽って、大きく見せようとします。その結果で嘘をついてしまっているのです。
「自己愛性パーソナル障害(パーソナリティ障害)」もこれに近いです。とにかく自己愛を求めます。自分が自分を愛するのはもちろん、他者にもそれを求めます。自分を良い人間であると見せるために、あることないこと嘘をついてしまうのです。
「妄想性パーソナル障害(パーソナリティ障害)」というものもあります。これは自ら被害妄想をしてしまいやすい症状で、保身のために嘘を吐くということもあるようです。
この場合はあまりにも突拍子もない嘘なので、虚言癖のある人より障害があるかもしれないと気付きやすいのも特徴です。
こちらも子供、大人関係なく障害を持つ可能性があるものです。子供のときに気が付くことができれば育て方や周囲の接し方で緩和することもできますが、大人になると難しいですよね。
またパーソナル障害の厄介なところは発症が遅い可能性があるという部分です。幼少期、青年期は普通だったのに中年期になって突然虚言癖が表れた、となると周囲も理解が追いつかず苦労してしまいます。
ただ誰にだってなりえる症状ですから、狂言癖や嘘をつく人というイメージで嫌っていてはいけません。どうでもいい人ならまだしも、友達や家族、大事な人がなってしまった場合は、ぜひ一度病院へ相談をしてみることをお勧めします。
病気まではいかないけれど平気で嘘をつく人も
発達障害とパーソナル障害という、嘘をつく病気と思われがちな障害についてご紹介しました。先天性のものもありますが、後天性のものもありますから、あなたも突然虚言癖が表れる可能性もあります。また病気と判断するには軽いけれど、平気で嘘をつく人も存在しますよね。
障害が表れる前兆なのかどうかは分かりませんが、一体どういう心理状態にあるのでしょうか。