妊娠初期の腹痛・下腹部痛はいつまで続く?生理痛のような腹痛!

目次

出血を伴う痛みの原因①絨毛膜下血腫

妊娠初期から妊娠中期にかけてみられる症状ですが、特に妊娠初期に多く発生します。

受精卵が着床するとき「絨毛膜板(じゅうもうまくばん)」と呼ばれる組織から絨毛を出してその根を子宮内膜にもぐり込ませることで着床して胎盤の形成を始めます。

絨毛膜板と絨毛は合わせて「絨毛膜」と呼ばれ、この絨毛膜が胎盤形成のために子宮内膜の血管を壊すことで出血が起きてチクチクとした生理痛のような腹痛を感じることがあります。

直接流産とは結びつかないもので、治療方法はありません。いつまでも続く痛みではなく、安静にしていれば症状は回復します。

ただし、激しい腹痛やお腹の張りが長く続く場合は切迫早産の危険性があるので医師に相談するようにして下さい。

出血を伴う痛みの原因②月経様出血

妊娠初期に発生して、生理のような出血を引き起こします。それに伴ってチクチクとした生理痛のような腹痛を感じることもあります。

妊娠していてもホルモンがまだ十分でないために妊娠前と同じような月経の症状を起こしてしまいます。

また、受精卵が着床して胎盤がつくられる間に子宮内膜に絨毛膜が入り込み出血が起きることがきっかけとなって月経症状を起こしてしまうこともあります。本来の月経に比べて出血が少なく2~3日間でおさまります。

出血を伴う痛みの原因③子宮膣部びらん

妊娠初期に発生して、少量の出血やおりものに血が混じることがあります。

妊婦に限らず、若い女性の不正出血の原因で多くみられます。内診やセックスの刺激で子宮の入り口にただれが起きている状態で、触れなければお腹の痛みはありません。

生理的なものなので心配は必要ありませんが、次回の検診で医師に報告はしておきましょう。

【妊娠初期の腹痛・下腹部痛】左下腹部痛

妊娠初期の下腹部痛は左に痛みが集中することが多いです。左側の痛みは危険性が低くそこまで心配する必要はありません。

まず考えられるのは、着床痛です。着床痛は子宮内膜に受精卵が着床してもぐり込む時に起きる腹痛や下腹部痛です。出血を伴ってチクチクした生理痛のような腹痛を感じる場合があります。

次に、子宮周りの「じん帯」や子宮を支える組織で子宮の横から足の付け根まで伸びている「子宮円素」が引っ張られていることです。子宮が大きくなることでじん帯や子宮円素が引っ張られてズキズキした痛みを感じます。

この痛みは右側に引っ張られると右の腹痛や下腹部痛となって表れることもあります。引っ張られる痛みはいつまでも続くことはなく、妊娠安定期を迎えるとおさまって行きます。

◆関連記事:腹痛じゃなくて胃痛の場合の原因は?

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何かと不安なことが多い妊娠初期ですが、胃痛に悩む人もいます。いったい妊娠初期の胃痛の原因というのはどういったものなのでしょうか?!また、どんな対策をすれば胃痛を軽減できるのでしょうか?!この記事では何かと不安になってしまう妊娠初期の胃痛についてお伝えします。

【妊娠初期の腹痛・下腹部痛】右下腹部痛

妊娠初期に右の下腹部痛が起きた場合は少し心配する必要がります。

まずひとつは、卵巣が腫れている可能性です。次に、虫垂炎の疑いです。心配すべき原因である2つについて、詳しくご説明します。

右下腹部痛の原因①卵巣の腫れ

妊娠検査薬で妊娠を判定するために確認される「hCGホルモン(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」の刺激によってチクチクさすような腹痛や下腹部痛を感じる場合があります。

これは卵巣が腫れて「ルティン嚢胞(のうほう)」というものが発生していることが原因です。いつまでも続くわけではなく、妊娠安定期を迎えてhCGホルモンの分泌がおさまると自然に痛みがおさまることが多いです。

ただし、卵巣の腫れが大きくなると破裂や卵巣嚢腫茎捻転(らんそうのうしゅけいねんてん)という卵巣の腫れにより卵巣を支えるじん帯がねじれる症状に発展します。

じん帯がねじれると卵巣に血液が流れず壊死してしまう可能性がるので早期に治療を行う必要があります。

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