フランス・ブルターニュー地方で生まれた焼き菓子です。「ガレット」は丸くて平たいお菓子のこと、「ブルトンヌ」はブルターニュ風の~という意味です。
日本では厚焼きサブレのことを指すのが一般的ですが、本場では厚いものを「パレット」薄いものを「ガレット」と分類しているため、日本で親しまれているものは正しくは「パレットブルトンヌ」なんですよ。
バターの風味たっぷりのリッチな味わいは、乳製品と塩の産地ブルターニュならではのお菓子です。
ポップオーバー:中が空洞のパン
エッグバターで作られる、中が空洞のロールパンです。マフィン型かポップオーバーパンの型で焼かれます。ほんのり甘いパンなので、バターやジャムを塗りお菓子としても食べられ、スコーン代わりにも提供されます。
「ポップオーバー」は、バターが焼いているときにマフィン型から飛び出す(pop)ことからつけられた名前です。イギリスのヨークシャー・プディングやバター・プディングのアメリカ版として誕生し、進化して今の形になったとか。日本でも少しずつ広まっています。
ロクム:喉の満足を意味するトルコ菓子
砂糖にデンプンとナッツを加えて作るトルコのお菓子。英語ではターキッシュ・ディライト(トルコの悦び)と呼ばれています。柔らかく弾力がある飴のようなお菓子です。
トルコでは15世紀から作られており、語源はアラビア語で「喉の満足」を意味する「rāḥat al-ḥalqum」です。世界的に高い知名度のあるお菓子ですが、日本ではあまり親しまれていません。
だいふく(大福):餡を餅で包んだ和菓子
餡を餅で包んだ和菓子の一種で、大福餅とも呼ばれる日本の和菓子です。江戸時代初期に生まれた鶉餅(うずらもち)が明和8年に形を変えて生まれた大福は、腹持ちがよいことから腹太餅(はらぶともち)、大腹餅(だいふくもち)という名で広まりました。
餡の代わりにイチゴやカスタードクリームを入れたものなど様々なバリエーションがあり、モンブラン大福やコーヒー大福、カフェオレ大福といった変わり種もあります。「大福」は白くて丸いものの比喩としても使われています。
鹿の子(かのこ):鹿の背の斑点に似ていることから名付けられた和菓子
ぎゅうひまたはようかんをあんで包み,その上にみつ煮の小豆をつけた和菓子です。小豆の並んだ様子が鹿の背の斑点がある様に似ていることから鹿の子(かのこ)名付けられました。小豆のほかの豆を付けたものも作られます。
18世紀に東京日本橋で生まれ、江戸の後期には人気のあるお菓子だったそう。1761年刊行の資料で紹介されている作り方が現在とほぼ同じであることから、古くからほとんど変わることなく伝わっていることがわかります。
コロネ:イタリア語で角や角笛を意味する菓子パン
日本で生まれた菓子パンのひとつです。パン生地を円錐形の型に巻き貝状に巻きつけて焼き、内側にクリームを入れたもの。イタリア語で角や角笛(ホルン)を意味する「corno」から名付けられ、フランス語では「Corne」であることなどから「コルネ」とも呼ばれます。
チョコレートクリームを入れたチョココロネが特に有名です。中にクリームを入れてから焼くクリームパンなどと違ってクリームを焼かないため、ふんわりとしたクリームを味わえます。