やり方と注意点
まず一番手っ取り早い方法としては、ボトル容器(大体耐熱性です)ごと70度ぐらいのお湯に入れて湯煎しつつ温かくなるのを待つこと。時間はかかりますが、これが一番安全かつ適切です。肌に塗るわけですからこれくらい敏感になります。
注意点ですが、中にはめんどくさい、といいラブローションを電子レンジに入れて温めようとする人もいますがこれは大変危険です。どんなに頑張っても500Wで5秒。それ以上は熱くなりすぎて逆に危険です。肌が炎症を起こしたりやけどになる可能性もあります。
先ほど話したようにローションは大変ねばねばしています。肌に触れると密着しやすい性質を持つため、熱すぎると火傷になってします。顔に使ったら大変です。くれぐれも電子レンジの使用はやめましょう。
じゃあ、とラブローションの中身を鍋にいれて加熱するのもいけません。ローションが蒸発してしまい、しかも鍋が焦げて使い物にならなくなります。
そのため、ラブローションを加熱する際としては、最初に話した「70℃近くのお湯に容器ごと浸けて温かくなるのを待つ」のが一番かつ安全で肌や顔に害はありません。つまり、料理でいう「湯煎」ですね。
4.口にしてもOK?
肌や顔についたローションは口にできるのか、という事ですが、これはローションの種類によります。
一番多用するであろうポリアクリル酸ナトリウム系ローション、挿入時によく使うグリセリン系ローションは成分的にほぼ水でできています。そのため、ぺろっと舐めたり口に含んだりする程度なら人体に害はありません。
そして最近流行のフルーツ味ローションなども舐めたり口に入れることを宣伝で謳っているので問題ありません。
これは舐めることを前提で作っているので使っても問題ないはずです。ですが味があるローションの中には味覚を調節するために成分の中に砂糖が含まれていることが多いので、砂糖に過敏な方は成分表を見るといいでしょう。
ポリアクリル酸ナトリウム系ローションやグリセリン系ローションも、舐める、口に含む、など「ちょっぴり口にする」ぐらいをめどにしていただきたいです。
元々ローションは飲むことを目的としていません。メーカーも「顔や肌を舐める程度」のプレイとしてしか考えていないためです。
セックス最中、互いに高まって愛撫しつつ肌や顔を舐める、程度にしか考えていないのです。
5.正しく使わないと避妊具が破れる可能性も
女性の濡れが足りないからとコンドームにローションを塗ると、ゴムが破れて避妊に失敗する可能性があります。
注意していただきたいのは、油性のローションを使うとゴムが劣化し、装着時や行為中の刺激や摩擦によっては破れてしまうことがあります。
コンドームを使用する際は。水性のものやシリコンタイプのローションを使用しましょう。
6.ローションの成分って?
ローションはどんな成分でできているのでしょうか?いくつかのタイプがあり、メリットやデメリットもそれぞれ違います。
成分の違いを知って、楽しみ方のバリエーションも増やすことができたら、もっと気持ちのいい時間をカップルで過ごせますよ!
ポリアクリル酸ナトリウム
一般的に流通している「ラブローション」はほぼこれです。様々なローションの中で「ポリアクリル酸ナトリウム」を主成分として製造されているローションを、業界ではポリアク系ローションと呼びます。
今まで見たように粘着き、水性などもあり、口に入っても安心です。ポリアクリル酸ナトリウムは紙おむつなどにも使われています。
このローションの特徴として吸収性と粘り気です。少量の原液でも糸を引きます。ポリアクリル酸ナトリウムは原材料が安価な為に大量生産もしやすく、価格も他に比べてかなりリーズナブルに抑えられています。
お風呂でソープランドごっこしてセックス前の前哨戦をするにはうってつけでしょう。
注意点
ただし注意点もあります。ポリアクリル酸ナトリウム系ローションは廃棄の際に話したように、洗い流しにくいのが欠点です。
水で洗い流したつもりでも肌表面にローションがついていることもあります。洗い流すときはお湯でしっかりと洗い流しましょう。
何度も洗い流しにくい、またごしごしとこすれないデリケートゾーン、、女性の膣内部のようなローションが洗いにくい箇所に使用するのも厳禁です。
挿入以外のマッサージ用として必ず使用しましょう。挿入用のローションは次に紹介するグリセリン系ローションが一番です。もし入ってしまった場合はトイレのビデ機能や洗浄ポンプを使ってできるだけローションを膣から取り除きましょう。
グリセリン
「愛液代替ローション」とよばれて素肌や粘膜にやさしいローションの成分に使われて知名度も高いのがグリセリンです。
グリセリンと聞いたら浣腸剤を思い出す方もいるかもしれませんが、実は目薬にも使われているんですよ。
そもそもグリセリンとは無色透明のとろみのある液体です。イメージのつかない人は透明な蜂蜜だと思っていただければ幸いです。そしてグリセリンの特徴は水に溶けやすく、吸湿性が高いのです。
実はグリセリンは添加物にすぎず、ローションにおける主成分のひとつとは言い切れないのですが、知名度と分かりやすさで「グリセリン系ローション」と呼びます。調べる時にはお気を付けください。
グリセリン系ローションの最大の特徴として水溶性で水に溶けやすく、何より膣内に入れても全く問題ないです。(※ポリアクリル酸ナトリウムは吸水性、グリセリンは吸湿性です)
グリセリン系ローションがセックスの挿入時に一番適しているのはこの水溶性の性質なのに吸水ではないことです。そのまま洗い流しても問題ありません。
注意点
代わりに、ポリアクリル酸ナトリウム系ローションのようなマットプレイは一切できません。普通にセックスの挿入時に使うのをお勧めします。
グリセリン系ローションはただ、滑りやすくするだけものです。ポリアクリル酸ナトリウムと違い、単価も高い為、大量消費ができません。
グリセリンはセックスの挿入時には最大限の効力を発揮しますが、ぬるぬるプレイなどには一切使えない、と覚えておくといいでしょう。
カルボマー
ポリアクリル酸ナトリウムやグリセリンに比べて知名度は高くありませんが、最近知名度を上げてきている成分が「カルボマー系ローション」です。
カルボマーは「カルボキシビニルポリマー」という正式名称です。元々コスメ業界で化粧水や基礎化粧品に使われていた、合成ポリマーの一種です。
顔や肌に塗る化粧品に前から使われていたこともあり、安全性に優れています。親水性が高く、アルコール類ともよくなじみます。
このローションの最大の特徴として、肌に浸透しないために拭くだけで落とせるのです。もちろん見た目は他のローションと変わりないみずみずしさと光沢を誇っています。つまり、洗い流さなくてもいいわけですね。