結婚式などの招待状に時候の挨拶を取り入れる際には、結婚式が行われる時期の季節ではなく、招待状を送る際の季節によって挨拶文や季語を選択していきます。
また結婚式は形式を重んじた文章がふさわしい場合が多いため、漢語調を使用した挨拶文を心がけましょう。
●漢語調での招待状の例文
「謹啓
新緑の候皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
(主文・末文省略)
敬白」
また、ゲストが中心のパーティーのような会への招待状であれば、時候の挨拶を「うららかな初日の光を仰ぎ」などと少し崩したカジュアルな文体でも問題はありません。
5月中旬から下旬の場合
まずは、かしこまった挨拶の例文です。
「恭啓(頭語)
向暑の候(時候の挨拶)、貴社にはいよいよご盛栄の段、お慶び申し上げます。平素は格別のご厚情をいただき厚く御礼申し上げます(相手の安否を気遣う挨拶、日頃の感謝)。
(主文・末文省略)
頓首(結語)」
次に、一般的な挨拶文の例文です。
「拝啓(頭語)
薫風の候(時候の挨拶)、貴殿におかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます。毎々過分のお引き立てを賜り誠にありがとうございます(相手の安否を気遣う挨拶、日頃の感謝)。
(主文・末文省略)
敬具(結語)」
5月の時候・季節の挨拶と結びで丁寧で美しい文書に
時候の挨拶や季語というのは、古くから使われている美しい日本語です。それぞれの使用時期や込められた意味を理解することで、文字が羅列されただけの文面から季節の香りが漂ってきます。
正しい日本語で季節に応じた挨拶文を届けることで、自分も相手も心豊かに文字から季節を感じることができるでしょう。
いまいち馴染みがなく難しい印象の時候の挨拶ですが、この機会にぜひ手紙や文面に積極的に取り入れ楽しんでみてはいかがでしょうか。
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