朝鮮人の名前の呼び方は3パターン◎注意点もあり!
朝鮮人が名前を呼ぶ場合、3つのパターンが考えられます。姓と名前で呼ぶ場合、姓だけで呼ぶ場合、名前だけで呼ぶ場合の3パターンが一般的。これは日本の名前の呼び方にも共通しているのではないでしょうか。
それぞれの名前の呼び方によって注意点があるのでチェックしておきましょう。基本を押さえておけば、朝鮮人の人の名前を呼ぶときも安心です。
姓と名前で呼ぶ場合
朝鮮人も、日本人と同じように呼び捨てで名前を呼ぶことはあまりありません。目上の人が叱る場合や、その人のことを見下している場合などに呼び捨てにすることはあるかもしれませんが、それ以外で呼び捨てにするのは無礼にあたります。
改まった場やあまり親しくない人のことを呼ぶ場合に姓と名前を組み合わせて呼びます。このとき「씨(シ・氏)」とつけるのがマナーです。姓と名前が「조 의성(チョ・ウイソン)」であれば、「조 의성 씨(チョ・ウイソン・シ)」となります。
ニュースなどで人の名前を呼ぶときも「씨」をつけます。目上の人や、改まった場では姓と名前に「씨」をつけるようにしましょう。
姓だけで呼ぶ場合
姓だけで呼ぶ場合に「씨」をつけるのはNGです。姓と名前を組み合わせた場合は「씨」を使っても問題ありませんが、姓だけの場合に「씨」を使うと相手を蔑んでいると捉えられてしまいます。
姓と「씨」の組み合わせは、昔、小間使いを呼ぶときに使われていた呼び方です。そのため、現在そのような呼び方で相手を呼ぶと怒らせてしまうかもしれません。
ごく親しい間柄の人に対してふざけて姓に「씨」をつけて呼ぶことがありますが、とても限定的な場合のみです。慣れていないと間違えてしまうこともあるので注意しましょう。
姓だけで呼ぶ場合は肩書きをつけます。「조 선생님(趙先生)」や「조 과장님(趙課長)」といったように肩書きをつけて姓のみを呼ぶのであればマナー違反ではありません。
また、先生が生徒に対して姓に「군(君)」をつけて呼ぶこともあります。韓国においては「미스(ミス)」「미스터(ミスター)」をつけて姓を呼ぶパターンが流行したこともありましたが。しかし現在は流行遅れになってしまうので使わない方が良いでしょう。
名前だけで呼ぶ場合
名前だけで呼ぶのは、ごく親しい間柄に限られます。日本においても、名前だけで呼ぶのは友達や恋人、家族など親しい人のみであることがほとんどなのでイメージがつきやすいのではないでしょうか。
名前だけで呼ぶ場合も、呼び捨てにすることはありません。恋人を呼ぶ場合は「씨(シ・氏)」をつけて呼ぶのが一般的。姓のみの場合は失礼にあたる「씨」ですが、名前だけで呼ぶのであれば親しい恋人を表すことになります。
友達の間で呼び捨てにして呼びかけるときは「아(ア)」「야(ヤ)」をつけるのが基本です。名前が「의성(ウイソン)の場合、「의성 야(ウイソンヤ)」といったように呼ぶことになるでしょう。
もし、呼びかけるのではなくその人の名前のみを表したいのであれば「이(イ)」をつけます。「의성 이(ウイソンイ)」といったような呼び方になります。
このように朝鮮人の場合はパターンによって名前の呼び方が変わります。姓だけのときは「씨」をつけることができないので、その点には気をつけて相手の名前を呼ぶようにしてみてください。
在日朝鮮人が使う「通名」とは?
在日朝鮮人の場合、本来の姓名の他に通名があります。これは朝鮮半島の植民地時代に日本によっておこなわれた創氏改名が由来しています。朝鮮人としての姓ではなく、日本の氏を創ることが植民地時代には強制されていました。
その名残が在日朝鮮人の通名に残っています。在日朝鮮人は、日本での生活においては日本式の氏(通名)を使用していることが多いです。運転免許証や外国人登録原簿の氏名の欄にも通名は記載されているので公的な氏として認識されています。
運転免許証や外国人登録原簿の氏名には「金子×××こと金×××」といったように記載されていることがほとんどです。ただし、在日朝鮮人が通名を使うか否かは本人の自由です。中には意識的に通名ではなく朝鮮人としての姓を名乗っている人もいます。
自分の民族に対する考え方や、植民地時代におこなわれた創氏改名という制度に対する気持ちによって、どのように名乗るのか変わってくるのではないでしょうか。
朝鮮人は名付け方が特徴的
朝鮮人は、日本人とは違った名前の付け方をすることが多いようです。民族を理解するきっかけとして名づけについて学んでみてはいかがですか。