ソロ名義では6枚目のシングルとなる「波乗りジョニー」は、桑田佳祐さんの歌詞では珍しく、全て日本語で書かれた曲です。
この曲ではひと夏の恋を、寄せては返す波のようなメロディーに乗せて歌っています。
君を守ってやるよと 神に誓った夜なのに
弱気な性(さが)と裏腹なままに 身体疼いてる
この曲で寄せて返すのは波だけではありません。主人公の心も恋する女性を前に、強気になったり弱気を見せたり、複雑に揺れ動いています。
恋をすると心が不安定になるのは、男性も女性も一緒ですよね。主人公の片想いの様子や恋の成就を願う気持ちに、誰もが共感できる夏の名曲です。
「ヨシ子さん」
「ヨシ子さん」は2016年に発表されたソロ名義では16枚目のシングルです。楽曲のMVが公表されると「ヨシ子さんて誰?」「よくわかんないけど何かハマる!」と、たちまちSNSで話題となりました。
EDMたぁ何だよ、親友(Dear Friend)?
“いざ”言う時に勃たないヤツかい?
“サブスクリプション”まるで分かんねぇ
“ナガオカ針”しか記憶にねぇよ
この曲では桑田佳祐さんお得意のエロやユルさを交えつつ、時代についていけない感覚を愚痴っぽく歌い上げています。その一方でシュールでエスニックなサウンドは、誰も真似できない新しい世界を切り拓いています。
還暦を過ぎても音楽界のトップを走り続ける桑田佳祐さんの新しい世界、話題のMVと合わせて触れてみて下さい。
「悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE)」
1987年に発売された桑田佳祐さんのソロデビューシングル「悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE)」は、恋人と別れた時の悲しさや、未練が残る思いを明るくポップな曲調に乗せて歌っています。
やがて誰かと 恋におちても
胸に残る言葉は 消えないままに
泣くのはやめて 愛しい女性(ひと)よ
君のことを今も 忘れられない
この曲はまず、歌詞を見ずに曲だけ聴いてみて下さい。それから歌詞を1度じっくり読むことをおすすめします。悲しい時こそ明るく振る舞う、桑田佳祐さんが描く「男」の姿がここにあります。
「祭りのあと」
「祭りのあと」は桑田佳祐さんソロでは5枚目のシングルです。この曲では男性の弱気な部分や劣等感が描かれています。バンドでもソロでも大成功を収めている桑田佳祐さんですが、男性の弱い部分の描写に定評があります。
いつも泣かせてたはずなのに
好きだヨなんて もう 言葉に出来ない
この曲タイトルの「祭り」とは恋愛を指します。恋が終わった後の男性の、情けない・カッコ悪い部分も、桑田佳祐さんの言葉の魔法にかかると、哀愁や情緒に変化してしまいます。世の男性の“言葉に出来ない”思いを、この曲から感じて下さい。
「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」
「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」は2011年に発表された、ソロ名義で4枚目のアルバム「MUSICMAN」のラストを飾った曲です。
この曲は叙情的なピアノの旋律に乗せ、桑田佳祐さんの音楽的原風景であるビートルズとの思い出が描かれています。
現在(いま)がどんなにやるせなくても
明日(あす)は今日より素晴らしい
月はいざよう秋の空
“月光の聖者達”(ミスター・ムーンライト)
Come again,please.