現代型肥満「スキニーファット」とは
スキニーファットとは、BMIが18.5~25未満(やせ型~普通体重)にもかかわらず、筋肉の量が少なく、脂肪が多い状態のこと。主な原因は、栄養と運動の不足です。
近年ダイエットが身近になり、食事制限によって体重をコントロールするダイエット法が若い世代の女性を中心に浸透しています。これによって、スキニーファットになる傾向が高まっていると考えられます。
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スキニーファットはたんぱく質摂取で防ぐ
スキニーファットを解消または予防するためには、筋肉を増やすことです。そのためには、運動のほかに、筋肉をつくる元となるたんぱく質を十分摂取することが必要だと言われています。
立命館大学スポーツ健康科学部教授
藤田 聡 先 生
2002年 南カリフォルニア大学大学院博士号(運動生理学)取得。06年 テキサス大学医学部内科講師。07年 東京大学大学院新領域創成科学研究科人間環境学専攻特任助教を経て、09年より立命館大学。
見た目だけでは判断できない
スキニーファットの人は、一見するとやせているため、健康的だと勘違いしている場合があります。実際のところ、皮下脂肪が多く筋肉が少ないので、理想的な健康状態、あるいは「美しい体」からは程遠いといえます。
脂肪量の多さと筋肉量の少なさは連動しています。食事で摂取した糖質の8~9割は筋肉に蓄えられるのですが、筋肉量が少なければ、蓄えられる量が減ります。その行き場がなくなった糖質が、脂肪として蓄えられるのです。
また食事制限も、筋肉を減らし脂肪を増やすことになります。食事から十分な量のエネルギーを摂取できないと、不足分を補うために筋肉が分解され、筋肉量が減るのです。
スキニーファットは見た目では判断しにくいため、自分自身で気づきにくいのが問題です。BMIが18.5~25未満(やせ型~普通体重)にもかかわらず体脂肪率25%以上の方は、スキニーファットが疑われます。
肥満体型ではないのに、二の腕がたるんでいたり、おなかがポッコリと出ていたら要注意ともいえます。
皮下脂肪と内臓脂肪の違いって?
皮下脂肪は、皮膚組織の最も内側に蓄積する脂肪です。お尻や太ももなどの下半身につきやすく、皮下脂肪による肥満は比較的女性に多いとされています。一度蓄積すると落としにくく、月経異常や睡眠時無呼吸症候群などを引き起こす可能性があります。
内臓脂肪は、横隔膜から下の筋肉の内側に蓄積する脂肪です。つくと、ウエスト回りが大きくなるのが特徴で、男性につきやすいとされています。内臓脂肪が蓄積すると、臓器のさまざまな疾患につながり、生活習慣病やがんを発症する恐れがあります。
日本人は朝食のたんぱく質が不足ぎみ!?
1回の食事で必要なたんぱく質摂取量は、運動習慣のない人で体重1kgあたり0.4g。体重50kgの人の場合、20g以上必要です。
特に日本人は、朝食のたんぱく質量が不足しがちです。睡眠中は長時間たんぱく質を摂取しないため、筋肉が分解されやすい状態。朝食の欠食は、筋肉の分解をより進行させるので、朝食でたんぱく質をしっかり摂ることが重要です。
また、たんぱく質を構成するアミノ酸の一種ロイシンは、筋肉をつくるスイッチを入れる働きを持っています。
さまざまなたんぱく食材に含まれていますが、牛乳などの乳たんぱくに比較的多いのが特徴です。牛乳、ヨーグルト、チーズなどは手軽に摂取しやすいので、意識して摂ることをおすすめします。
新しい習慣はこうすれば身に付きやすい!
- 「これからはたんぱく質をしっかり摂るようにしよう!」と思っても、習慣化するのは難しいもの。新しい行動を定着させるコツは、続けている習慣とセットにすることです。
例えば、普段の朝食にヨーグルトをプラスしたり、夕飯をつくっている間に牛乳を一杯飲んだり。毎日の習慣にプラスすれば、うっかり忘れを防いで、たんぱく質の摂取をルーティン化しやすくなります。一日の中でどんなときにたんぱく質を摂りやすいか、今の習慣を見直してみましょう。
今日からはじめるスキニーファット対策
今日からはじめられるスキニーファットの対策をご紹介します。
早稲田大学スポーツ科学 学術院教授(体育科学博士)
宮地 元彦 先生
鹿屋体育大学スポーツ課程卒業後、川崎医療福祉大学助教授、米国コロラド大学客員研究員を経て、2 0 0 3年より医薬基盤・健康・栄養研究所に勤務。日本学術会議の会員を務め、2 1年より現職。
筋肉増にはプラス1 0 g のたんぱく質
20~30代女性の一日あたりのたんぱく質摂取量は、40~60代女性よりも少ないとされています。原因として考えられるのは、ダイエットなどで食事の全体量が少ないこと。一日に必要な摂取カロリーを下回っていれば、自ずとたんぱく質の量も減っています。
とはいえ、これまで一日40gしかたんぱく質を摂っていない人が、いきなり毎日60g摂ろうとすると、食生活を大きく変えなければなりません。しかし、昨年の大規模調査で、少量のたんぱく質を現在の食事にプラスするだけで、筋肉量の増加につながることが分かりました。
ほんの少しの工夫で理想のメリハリボディへ!
たんぱく質10gを摂るには、何をどれくらい食べればよいかというと、例えば卵1個あたりのたんぱく質は6.3g。朝食の白ご飯を卵かけごはんにするだけで、たんぱく質を5g以上増やせます。
牛乳は200ccで6.6g、豆乳は7.2gなので、食事と一緒にあるいは間食代わりに飲むとよいでしょう。
最近は、たんぱく質を付加したたんぱく質強化食品が販売されています。ヨーグルトや牛乳、チーズといった乳製品のほか、チョコレートやビスケット、アイスなど、実にバラエティ豊か。おやつのチョコやビスケットをこういったたんぱく質強化タイプに代えるだけで、手軽にたんぱく質をプラスできます。
肉や魚などからたんぱく質を摂ることも大切ですが、それが毎日となると調理の手間などがあって大変なことも。たんぱく質強化食品などで、たんぱく質プラス10gを意識して、メリハリのある美ボディを目指しましょう。
たんぱく質を手軽に摂れる食品 | たんぱく質量 |
たまご 1個 | + 6.3g |
ヨーグルト(100g) | + 4.3g |
コーヒーをカフェオレに (牛乳150cc ) | + 5g |
いつものおやつをたんぱく質強化食品に | 各商品ラベル参照 |
たんぱく質を摂取して健康的な美ボディへ
痩せているように見えても脂肪が多い「スキニーファット」は、たんぱく質不足が原因であることが多いとわかりました。
今日から食事に少しプラスする習慣を身につけることで、筋肉量を減らさずに美しいスリムボディをキープできるはず。
食事制限でダイエットを試みている方は特に注意が必要なので、ぜひ今回の記事を参考に自分の食生活を見直してみてはいかがでしょうか。
左のグラフは、一日に体重1kgあたり0.1gのたんぱく質をプラスするだけで、筋肉量が右肩上がりで増加することを示しています。体重1kgあたり0.1gというのは、体重50kgの場合5gのたんぱく質に相当します。これは、運動による影響を排除した、たんぱく質摂取だけによる効果です。しかも、筋肉が少ない人ほど、より効果が出やすいことも分かりました。
たんぱく質を十分に摂ることが理想的ではありますが、まずは今より5g増やすことを目標にしましょう。