記事の目次
- 1.『妄想癖』ってどういうもの?
- 2.『妄想』と『空想』って別もの?
- 3.妄想癖の種類①【被害妄想】
- 4.妄想癖の種類②【誇大妄想】
- 5.妄想癖の種類③【微小妄想】
- 6.妄想癖に陥る人の心理や原因(1)欲求不満
- 7.妄想癖に陥る人の心理や原因(2)ストレスを抱えている
- 8.妄想癖に陥る人の心理や原因(3)一人の時間が多い
- 9.妄想癖に陥る人の心理や原因(4)純粋で流されやすい
- 10.注意!妄想癖がもたらす症状①「虚言癖がつく」
- 11.注意!妄想癖がもたらす症状②「自己中心的な思考」
- 12.注意!妄想癖がもたらす症状③「人の目を見て話せない」
- 13.注意!妄想癖がもたらす症状④「独り言が増える」
- 14.妄想癖がもたらす病気『パラノイア』ってどんな病気?
- 15.妄想癖の治し方や改善法(1)運動する習慣をつける
- 16.妄想癖の治し方や改善法(2)人と話すトレーニング
- 17.妄想癖の治し方や改善法(3)自分を客観視してみる
- 18.妄想癖の治し方や改善法(4)実行する習慣をつける
- 19.妄想癖の治し方や改善法(5)予定を詰める
- 20.おわりに
『妄想癖』ってどういうもの?
妄想癖について触れていく前に、そもそも妄想するってどのような事なのかというのはご存知でしょうか?
妄想というのは、いわゆる”思い込み”です。
しかも、その思い込みには明確な根拠は存在せず、しかも現実性に欠けている、非現実な事を頭の中で思い描くと行った具合の行為のことを指します。
また、この妄想には様々な種類があり、内容によっては私生活に少々悪影響を及ぼしてしまうようなものもあるのです。
妄想の種類に関しては、後ほどご説明させていただきますので、そちらを参考にしてみて下さいね。
では、妄想癖というのはどのようなものなのか。
この妄想癖というのは、先ほど説明したような妄想の行為が癖になってしまっている。
日常生活において、当たり前のように日々妄想を繰り返しているような状態の事を妄想癖と言うのです。
妄想癖になると、日常生活に様々な影響が出てきてしまうのです。
この妄想癖自体は病気といわけではないのですが、度がすぎる妄想癖は、ある病気に発展して行ってしまう可能性もあるのです。
この記事では妄想癖の種類、妄想癖になってしまう人の心理や原因、また妄想癖になってしまった場合の改善法などについてご紹介していきます。
妄想癖について理解したい方や、自分の身近な人もしくは自分自身の妄想癖について悩んでいるという方はぜひ最後まで読んでみて下さい!
『妄想』と『空想』って別もの?
今回ご紹介する妄想癖に似たような行為として、空想というものがあります。
空想も、行為の内容的には妄想とほとんど変わりはありません。
妄想と同じように、非現実な事を頭の中で思い描くという行為のことを空想ともいうのですが、この空想が妄想と違う点はなんなのでしょうか?
空想と妄想の違いとして、空想は非現実な内容を思い描いているのですが、それは現実的な根拠に基づいた内容であるという点が挙げられます。
妄想には現実味のある根拠が存在しませんので、その点が妄想と空想の違いとなるのですね。
また空想というのは、独自の信念や固定観念というのがそれほど強力では無く、「それは違うよ、ただの空想だよ」と言われても、きちんと理解できる程度なので私生活への影響はほぼ無いと言えるでしょう。
おそらく空想は皆さん経験があるはずです。
好きな人と自分が付き合っているという空想。したことありませんか?
このような空想を他人から指摘された時に、自分自身でそれが空想だと理解できているのであればまだ大丈夫なのですが、その程度がだんだん深刻化して行き、妄想に発展すると厄介なのですね。
なぜなら、現実的な考えと、妄想の区別がだんだんつかなくなっていく場合があるからです。
妄想癖の種類①【被害妄想】
妄想には様々な種類があります。
一口に妄想と言ってもその内容は様々ですので、今回は代表的な3つの妄想の種類をご紹介します。
その一つは、『被害妄想』です。
被害妄想という言葉は、皆さん耳にしたり、実際に口にした事があるのではないでしょうか?
「あの人の考えは、ただの被害妄想だよね。」などといった話を、友達とした経験のある方も多いでしょう。
この被害妄想とは、実際には自分は直接的な被害を受けているわけでは無いのにもかかわらず、自分は被害者だと思い込んでいるといった心理状態が特徴の妄想です。
道を歩いている時に、誰かに見られている、監視されてるような気がする。
自分は影で悪口を言われている。
あの人は自分を除け者に仕立て上げようとしている。
このような調子で、自分は被害者で、誰かを罪人とするような思い込みの心理を持っているのが被害妄想です。
またこの被害妄想は、人間関係を縺れさせる原因となりやすいのも特徴といえます。
妄想癖の種類②【誇大妄想】
二つ目に紹介する妄想の種類は、誇大妄想です。
少し聞きなれない言葉かもしれませんが、この誇大妄想も私たちの日常生活の身近によくある妄想なのです。
誇大妄想はどのような妄想なのかというと、自分を過大評価するような心理が特徴的な妄想なのです。
自分は他の人よりも優れている。自分は偉大である。
といったようなことを頭の中で思い描いている状態が誇大妄想です。
一見誇大妄想は、被害妄想に比べてボジティブな内容のように見えますし、自分に自信があるのは良いことなんじゃないかと思いがちです。
しかし妄想というのは、最初にもご紹介したように根拠のない思い込みです。
何か自分が努力をして、その努力を根拠に自分を優れていると思うのは妄想ではありませんが、何の根拠もないのに自分を偉いと思い込んでしまうのは、単なる妄想なのです。
このことから、誇大妄想は他人から悪印象を持たれてしまう原因にもなりやすいと言えますね。
妄想癖の種類③【微小妄想】
では最後、三つ目にご紹介する妄想の種類は、微小妄想です。
こちらもなかなか聞きなれない言葉かもしれませんが、微小妄想も割と身近に存在する妄想の一つなのです。
微小妄想とは、被害妄想や誇大妄想と違って自分に非がある、自分はダメな人間だと思い込んでしまうという心理が特徴的な妄想です。
自分は他の人よりも劣っている。
問題が起こったのは自分の責任だ。
などというように、微小妄想は自分の価値を下げるような思い込みのことを指すのです。
また、自分は病気にかかっている。自分は貧乏だ。などといった思い込みの心理も、微小妄想だと言えます。
微小妄想は、人生において明るさや希望を失ってしまう原因となり、うつ病へと発展しやすい妄想だと言われています。