万葉集の恋の和歌がロマンチック!現在に通じる大先輩の恋愛

万葉集の恋の和歌がロマンチック!現在に通じる大先輩の恋愛

新元号が「令和」になり、万葉集がとても注目されていますが、万葉集の和歌がかなりロマンチックなことを知っているでしょうか?万葉集という存在は知っているけど和歌は知らない人もいるでしょう。どれだけロマンチックなものなのか紹介しますね!

記事の目次

  1. 1.万葉集とは?
  2. 2.当時の恋愛事情
  3. 3.天智天皇・天武天皇兄弟に愛された?|額田王
  4. 4.男勝りに天皇をこなした|持統天皇
  5. 5.か弱いだけが女じゃない|大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)
  6. 6.多様な恋愛模様は現代にも負けない!

額田王(ぬかたのおおきみ)は、天武天皇の妃として知られている人物ですね。飛鳥時代に貴族として生まれた人物でもあります。名前を見ると「王」とついているので男性に感じられますが、女性ですよ。

額田王は、万葉集で恋愛の歌を歌っているので、どんな内容のものなのかについて紹介しますね。

ひととなり

額田王は、天武天皇の妃ではありますが、実は天武天皇の兄である天智天皇にも愛された人物だとされています。よほど、美しかったのか和歌が上手だったのか、かなり大事にされた人であることは確かのようですね。

また、額田王が残した歌から、60歳までは生存しており、80歳近くまで生きていたのでは?という説もあります。当時の人からしたらかなりの長生きですよね。

実は、額田王は和歌が残っているだけで確実な情報というのはかなりあやふやなのです。和歌だけ残したというところがまた、風情ある人物だというのを思わせてくれるのではないでしょうか。

代表歌

額田王が書いた代表歌を紹介しますね。

君待つと我が恋ひをれば我が宿の 簾動かし秋の風吹く

この和歌は、天智天皇への歌とされています。切ない恋心が書かれているため、本当に天智天皇への歌としたら両想いだったということにもなるのではないでしょうか。

この和歌の意味は、「あなたさまを恋しく待っていますと家の簾を動かして秋の風が吹いてきます。」(出典:https://art-tags.net/manyo/four/m0488.html)です。

あなたを待っていたらあっという間に季節が変わってしまったとでも言っているような感じがして会えない切なさが伝わってきますよね。

熟田津(にきたつ)に船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな

この和歌の意味は、「熟田津で船を出そうと月を待っていたらいよいよ潮の流れもよくなってきた。さあ、今こそ船出するのです。」(出典:https://art-tags.net/manyo/one/m0008.html)です。

九州へ向かう途中、船を出すときに読んだ歌とされています。

茜さす紫野行き標野行き 野守は見ずや 君が袖振る

この和歌は、額田王の和歌の中でも有名なものではないでしょうか。聞いたことがあるという人もいるはずです。

意味は、「紫草の生えた野を行き、標野を行きながら見張りが見やしないか、いや見てしまうでしょう。あなたが私に袖を振るのを。」です。(出典:http://manapedia.jp/text/2070)

この和歌は、今は違う人と付き合っているが、あなたが私のことをまだ好きなことはあなたの態度で分かっている。その態度が周りにバレたら秘密の恋愛が漏れてしまう…。というようなことを読んでいるのです。

なんだか、今の恋愛でいう禁断の愛(浮気や不倫)を意味しているようにも感じますよね。

男勝りに天皇をこなした|持統天皇

出典: https://unsplash.com/photos/fk3XUcfTAvk

持統天皇は、「天皇」とつくので今の人からしたら「男?」と思うでしょうが、当時の天皇を務めた女性になります。第41代天皇なのです。

ちなみに、持統天皇の父親は、天智天皇とされていますよ。

ひととなり

持統天皇は、天武天皇の皇后としても知られていますよね。天武天皇が亡くなったあとに即位せずに政治の実権を握っていました。その後、即位して持統天皇になったのです。

持統天皇は、あの時代に女性として政治を仕切っており、十分に才能を発揮していたようです。聡明な女性だったと文献が残っています。

代表歌

持統天皇の和歌を紹介しますね。一体どんな和歌を歌ったのでしょうか。

春過ぎて 夏来るらし 白妙の 衣干したり 天香具山

こちらの和歌は有名ですよね。この和歌の意味は、「春が過ぎて、夏がやってきたようですね。白い布が干してありますよ。天の香具山に。」(出典:http://manapedia.jp/text/1654)です。

春が過ぎて、次は夏が来たという夏の訪れを感じている和歌ですね。色鮮やかな歌で情景が浮かびます。

尚、小倉百人一首には「春すぎて夏來にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山」として収録されています。

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か弱いだけが女じゃない|大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)

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