羅刹(らせつ)
京都国立博物館にある羅刹天像は、平安時代以来、宮中の真言院で毎年正月に行なわれた儀式に用いるため、1127年に制作されました。
十二天は、八方位と上下二方、それに”日”と”月”を加えた方位を守護する神々です。羅刹天は十二天の中で西南方を守る役目を果たしています。つまり神様なのです。
羅刹天は元々”ラークシャサ”と呼ばれました。
夜叉(やしゃ)
陰陽師の夜叉!
— からあげ (@karaage_05) January 21, 2018
半年ぶりくらいにログインしたら知らないキャラがいっぱい増えてた(^^)笑
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夜叉は、仏教界で護法善神の1人とされます。羅刹と同じ毘沙門天に仕える神様で、サンスクリット語の”ヤクシャ”がなまって夜叉となりました。
羅刹(らせつ)と同じく、人を傷つけたり、人肉を食う悪鬼としても知られています。なお、仏典では人の悪心を象徴するとされています。
餓鬼(がき)
餓鬼は、骨と皮ばかりでガリガリにやせ細り、お腹だけをぷっくりと膨らませています。また、肌は黒く、鬼のような顔をした醜い姿をしています。
餓鬼は、種類によって大きさは違い、30センチほどの餓鬼もいれば、人間と同じ大きさの餓鬼や山のように大きな餓鬼もいます。
餓鬼は、いつも空腹で、何か食べたくて仕方がありません。ほとんど何も食べていないので、ダイエット中くらいとは、比べ物にならないほど空腹なのです。
そのため、食べ物を見つけると必死で駆けよります。鋭く手を伸ばして、食べ物をつかみ、無我夢中で口にほおばろうとします。しかし、食べ物は、青白い炎に変わり、口にすることができません。餓鬼の悲しい宿命なのです。
また、口が針のように小さいが故に食べられなかったり、口から高温の火を噴いているために食べられないなど色々な餓鬼がいます。
餓鬼の共通点は、いつも空腹なのに食べ物を口に入れられないことです。
子鬼(こおに)
人にいたずらをする小さな鬼のこと。英語ではゴブリンなど呼ばれ、無害なものから残虐ないたずらをする子鬼までさまざまです。
外国の子鬼の一つに”レッドキャップ”がいます。レッドキャップは古城に棲みつき、旅人が古城で一夜を越そうとすると現れ、喉を掻ききって殺します。
そして、旅人の血で帽子を赤く染めて喜ぶのです。故にレッドキャップと呼ばれるのです。
鬼神(阿修羅)
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— だも子 (@damoko5111) March 22, 2018
阿修羅像と言えば、興福寺の像です。元は鬼神で、ヒンドゥー教の”アスラ”という神の一族です。
「リグ・ヴェーダ」という教典ではヴァルナという神に仕え、呪術を使いますが、悪い鬼ではありませんでした。
しかし、時が流れ、インドラの人気が上がると、ヴァルナに使えるアスラが主人を差し置いて「怖い悪鬼神」とされたのです。宗教にも流行があるのです。
ヒンドゥー教においては完全に悪役です。しかし、権力の上に眠る神々とは違い、壮絶な修行を自らに課し、神を超越する力を得ます。
仏教では正義の神とされていましたが、インドラが仏教入りした帝釈天との戦いが原因で、インド時代の悪者に逆戻りします。そこで、お釈迦様に出会い、護法神となったのです。
最強の鬼と呼ばれる「酒吞童子」とは?
平安時代に京で暴れていた最強の鬼が酒呑童子です。大江山に棲み着き、身長は6メートル、角は5本あり、目が15個もあると伝えられています。
名前の通り、酒を好み、人をさらっては食べてしまう最強の鬼でしたが、最後は毒を盛られた酒を飲まされ、坂田金時や源頼光らに斬り殺されます。坂田金時とは日本昔話でいう”金太郎”です。
その後、討伐の証として酒呑童子の首を持ち帰ろうとした源頼光らでしたが、京へと入ろうとしたところ地蔵尊に「不浄なるものを都へと持ち込むな」と言われ、その場で最強と謳われた鬼の首を埋葬しました。