鬼の種類や名前には、どんなものがあるの?
ひとえに”鬼”といっても個人個人で思い浮かべる鬼は違うでしょう。人のような形をした鬼、小さな鬼、かわいい女の子のような鬼など種類や名前も様々です。
また、鬼の種類のランク付けや最強の鬼も気になりますね。雑学や妖怪一覧も併せて、詳しく見ていきましょう!
【雑学】鬼ってどんな存在?陰陽師の関係とは?
平安時代、陰陽師は朝廷から重宝される特別な存在でした。例えば、藤原道長は平安京の紫宸殿に雷が落ちたとき九州に左遷して亡くなった菅原道真の怨霊の仕業としました。
そもそも雷は高い所に落ちます。京で最強の権力を誇っていた藤原道長の屋敷が一番高い建物であり、雷が紫宸殿に落ちるのは、現在の私たちにとっては当然のことのように感じます。
しかし、当時はそうした厄災は怨念が鬼になって悪さを働いているものとし、さまざまな占いや祈祷などの儀式によって回避しようとしていました。
そうした陰陽師として当時の天皇に仕えた安倍晴明は、『陰陽師(著:夢枕獏)』などさまざまな小説や映画などで描かれています。
日本と中国の陰陽師の違い
雑学ですが、もともと陰陽師の発祥である中国の陰陽師は占いの他に天体に関する科学的な知識も持ち合わせていました。
例えば、夏至の日に太陽が最も高い位置にくるとか、春分の日と秋分の日がいつなのかといった知識です。
陰陽師と言うとまやかしや神秘的なものといったイメージが植え付けられています。基本的には珍しい天体現象が起こるときに世界に何かが起こる、という考えが根本にあったと言われています。
鬼の名前の由来は方角にある?
鬼と方角の関係性はとても大切なトピックスです。そもそも当時の方角の考え方は、現在の「東西南北」という考え方ではありませんでした。平安時代の日本では、方角を表すのに「十二支」を使っていたのです。
現在の北は「子(ね)」の方角、東は「卯(う)」の方角です。ちょうど時計の12時の針の位置から十二支を「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」の順に右回りに並べたイメージです。
ちょっとした雑学ですが、これを知っておくと鬼を理解するのにとても役立ちます。
なぜなら、古来より丑寅の方角は鬼門とされ、平安京に鬼がやってくるのは丑寅(うしとら)の方角(=北東)と言われていたからです。
そのため、平安京の北東に当たる比叡山に延暦寺を建立し、鬼除けとしたのです。
鬼と方角は切っても切れない関係で、鬼が関係する小説や映画などを理解する際にも役立つでしょう。
鬼の服装は?どんな特徴があるの?
また、雑学ですが、鬼の要素として忘れてはいけないものがあります。それは金棒でも怖い顔でもありません。牛の角と虎皮のパンツです。
虎は猛獣の一種ですから、倒すにはかなり力とスピードがいるでしょう。その虎を退治して、皮にして衣服として身に付けているわけですから、相当なパワーがあると想像できますよね…!
また、牛の角と虎皮のパンツをはいているのは、丑寅の方角(北東)からやってくることの象徴でもあります。昔話の桃太郎にも角の生えた鬼が描かれているのも、そういった理由があるのでしょう。
鬼と妖怪の違いは?
一般的に鬼は妖怪に分類されます。しかし、これは後世のこと。「鬼」という言葉が先にできた言葉で、妖怪は後からできた言葉です。
ただし、妖怪は怪しいもの全体を指します。日本人の感覚で鬼は怖いものですが、架空の物なので怪しいもの、つまり妖怪の一部であるような感覚になるのでしょう。
ちなみに中国で鬼というと、日本で「幽霊」と呼ばれる存在を指します。日本の鬼のように「怖い」「最強」というイメージではなく、霊的なイメージが強いようです。
鬼の名前一覧!その特徴、由来、能力は?
鬼と言うと赤鬼と青鬼しか思い浮かばない人もいるでしょう。
しかし、鬼にもいくつか種類があり、それぞれ役目も違うのです。ちょっと知っていると女友達に自慢できる雑学です。一覧を見ながら、軽く見ていきましょう。
邪鬼(じゃき)
古代インドの闇の神”夜叉”は、はじめは仏法に敵対します。しかし、お釈迦さまに説得されて、護法善神として仏国土に控える戦士になったのです。
そして、家来の”邪鬼”は、かつては夜叉神(やしゃがみ)の命令で闇世を飛び回り、さまざまな災いをもたらしていたのですが、現代では四天王に支配されて、踏みつけられています。それが邪鬼です。
かつての悪い行いが祟った結果という構図ですね。