月経前に起こる「イライラ」や「むくみ」と上手に付き合う方法

月経前に起こる「イライラ」や「むくみ」と上手に付き合う方法

いつもよりイライラする...そう思っていたら月経がきた。そんな経験がある女性は多いのではないでしょうか。今回は、PMSのメカニズムを解説するとともに、月経前のむくみやイライラなどでお悩みの女性に対して「こころとからだの変化を穏やかにする4つの成分」をご紹介します。

記事の目次

  1. 1.生理前はイライラしてむくみも取れない……
  2. 2.TOPIC1:PMSって?
  3. 3.TOPIC2:PMSの「むくみ」と「イライラ」
  4. 4.TOPIC3:「むくみ」を軽減すると考えられる成分は?
  5. 5.女性の健康の理解を深める「PMSラボ」
  6. 6.PMSを深く知って、ストレスのない日に!

生理前はイライラしてむくみも取れない……

いつもよりなんだかイライラが止まらない……と思っていたら生理が来たという女性は多いのではないでしょうか。月経(生理)前の約3~10日間は女性の体に「PMS(premenstrual syndrome/月経前症候群)」というさまざまな精神的、身体的な症状が起こる期間です。

PMSの症状は約200種類ともいわれており、人それぞれで強さも違いますが、多くの人が「だるさ」や「イライラ」を感じており、周囲にも迷惑をかけてしまうほど影響が大きくなってしまう可能性もあります。

ではなぜ月経前にイライラするのでしょうか。この状態は「月経前だから」だと片づけられてしまいがちです。

実際に日本医療政策機構の調査(2018※)では、全体の66%がPMSの症状を経験したことがあったにもかかわらず、6割以上がPMS症状を自覚していても何もしていませんでした。

PMSについての知識や対処方法を知ることは、月経前の辛い1週間をいつも通りに過ごすためのヒントになるでしょう。

※働く女性の健康増進に関する調査 2018; 日本医療政策機構: 9, 21-22, 2018、18~49歳のフルタイムで働く女性2000人対象

TOPIC1:PMSって?

PMSは、「いつ」、「なぜ」現れて、「どのような」症状があるのでしょうか。

月経には、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2つの女性ホルモンが大きく関わっており、それぞれに分泌のピークがあります。

PMSが現れる理由については諸説あるようですが、排卵後に分泌されるプロゲステロンが関係していると考えられます。

卵胞期

月経が始まってから排卵までの約2週間、エストロゲンの分泌がピークになる時期です。

黄体期

排卵後に訪れる約2週間、プロゲステロンの分泌がピークになる時期です。

この「黄体期」に月経前特有の体や精神の異常を感じやすくなります。その後月経が始まる流れです。この時の症状は人それぞれ特徴があります。

・身体的な症状例…「乳房の張り、痛み」「むくみ」「頭痛」「腰痛」「過食になる」
・精神的な症状例…「イライラする」「鬱のようになる」「落ち込みやすくなる」

中でも「感情が自分でもコントロールできない」「イライラ、怒りっぽくなるのが他人に向かってしまう」という精神的な悩みが周囲にも迷惑がかかってしまうほど影響が大きいと答えた方は4割もいました。

TOPIC2:PMSの「むくみ」と「イライラ」

「むくみ」と「イライラ」の関係について、アンケート調査※をしたところ、むくみの症状が強い人ほど、イライラなどの否定的な感情が強いことが分かりました。

これらの原因として、イライラなどの月経前特有の心身の不調が出る時期は女性ホルモンであるプロゲステロンが分泌され、妊娠しやすい体質に変えます。妊娠しやすいように栄養や水分をため込みやすくなり、太りやすく、むくみやすくもなります。

また、人間の体は塩(塩化ナトリウム)の濃度を一定に保つ必要があります。そのため、ナトリウムが多くなりすぎると水分を体内にキープして薄めようとします。この状態を「むくみ」と呼び、塩分が多いものを食べると顔や体がむくみやすくなるのもこのためです。

※出典:産科と婦人科; 83(12): 1434-1439,2016 対象:閉経前女性68人

TOPIC3:「むくみ」を軽減すると考えられる成分は?

新注目の2つのビタミンE

ビタミンEは、ビタミンCと協調して働く「抗酸化ビタミン」として知られています。また、血流を良くして女性に多くある冷え性を緩和する成分もあり、さらにPMSのむくみを改善する作用を持っていることが判明しています。

ビタミンEは8種類あります。ビタミンEのサプリといえばα-トコフェロールのみを含むのが一般的です。しかし近年の研究では、ビタミンEのうち「γ-トコフェロール」と「γ-トコトリエノール」の2種類がむくみを軽減してくれる成分であることが分かってきています。

「γ-トコフェロール」より希少な「γ-トコトリエノール」は植物油に多く含まれています。

「γ-トコフェロール」と「γ-トコトリエノール」は、肝臓で一部が「γ-CEHC」に代謝されます。この「γ-CEHC」が体内にナトリウム量が多くなりすぎて、水分を溜め込んだ状態になったときだけ腎臓で働き、ナトリウムを緩やかに対外に排出して、むくみが軽減されると考えられます。

ビタミンEの他にも…!

2つのビタミンEに加え、エクオールとカルシウムもPMS対策において注目を集めています。

・エクオール
大豆の力の源であるエクオールは、女性ホルモンの1つであるエストロゲンに似た構造を持っていて、女性ホルモンが関わる様々な不調や病気の予防改善に役立つと言われています。

・カルシウム
骨の健康維持に欠かせないのはもちろん、神経間の情報伝達に必要な成分なので、「イライラするのはカルシウム不足」と呼ばれるほど精神症状と深いつながりを持っています。

女性の健康の理解を深める「PMSラボ」

大塚製薬の「PMSラボ」では、一人でも多くの女性が月経前をストレスフリーに過ごせるよう、医師の監修のもとで様々な情報を発信しています。

PMSに関する基礎的な知識はもちろん、症状のチェックシート、自分でも出来る対策などを分かりやすく解説しているサイトです。ご自身の身体のことやPMSに関する理解を深めて、ハッピーな毎日を過ごしましょう♪

▼PMSラボ
https://www.otsuka.co.jp/pms-lab/

PMSを深く知って、ストレスのない日に!

PMSがどうして起こるのか、その対処法などをご紹介しました。全てが治る!というわけではありませんが、少しでもPMSの辛い症状が軽くなれるように少しずつ気にかけていきましょう!

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