歩くのが遅い牛は夜明け前から出発し、ゴールの扉の前で今か今かと開くのは待っていたのです。
朝日が登ると同時に門が開くと牛の背中に乗っていた鼠がぴょこんと飛び降りて一位になってしまったのです。
なんという大逆転劇でしょう。牛は残念ながら二番目になってしまいました。
しかし、その鼠は暮れに嘘を猫に教えたため、今でも猫に追い掛け回されています。
こうして、猫は13番目の干支となり、十二支に入ることはできませんでした。
■参考記事:猫好きな人の性格はコチラも参照!
鼠は悪者なのか?
おそらく、猫のエピソードは日本の暮らしに身近なため、後から加えられたものでしょう。一見、鼠は悪者のように見えますが、この世は頭のいい人が利益を得るということを暗示しているのかもしれません。
その昔ギリシャのアリストテレスは言いました。
「知は力なり」
10.干支の漢字は、画期的なシステム!
干支とは十干十二支の「干」と「支」の二文字をとって「えと」と読みます。
「干」は根幹、基幹。「支」は枝葉や末端などを表します。つまり、「甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸」を基本に、「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」の枝葉を加えたものが十二支なのです。
2000年以上前に干支の漢字が使われた!
十干と十二支に陰陽五行を巧みに組み合わせて、60通りに暦を古代中国の皇帝が、十二支暦法を作りました。
最初の日は「甲子」です。中国の文献にも立春を「甲子」とするという記述があります。これは、旧暦とも違うのです。その十二支暦法が成立したのが、三国志で知られる中国の戦国時代です。紀元前260年頃と言われています。
干支の漢字と還暦のつながりとは?
60で一周するというシステムは還暦も同じです。仏教の教えで人は60年すると輪廻転生して、新たに生まれ変わると言われ、自分が生まれた十干十二支と同じ年(甲子など)を60年に一度迎えます。
人間は60歳(数え年)の元旦をもって新たな命を宿すのです。誕生日ではなく、新年に「赤いちゃんちゃんこ」が送られるのは、寒い時期だからでしょう。年上を敬うと同時に体を大事にして、長生きしてほしいという願いが込められているのです。
11.二割の人しか知らない「十干」の漢字の意味とは?
最後に十干(じっかん)の漢字の意味も紹介していきます。暮らしに密接な成り立ちもあるので、余裕のある方は読んでみて下さい。
「甲」は、かぶせるという意味があります。甲羅や甲冑のように身体を覆うイメージです。また、植物が殻に覆われている状態も「甲」と言います。
「乙」は、上から下へと抑える様子を表します。「抑」と同じ意味です。植物が何らかの力で押されて、地中で屈折している状態を言います。
「丙」は土台を固める
「丙」は、元の字は魚の尾です。ピンと左右に張り出すという意味があります。植物で言うと根が左右に張り出し、地盤を固める時期に当たります。
「丁」の元の字は釘の頭の部分を指します。「打」や「釘」、「町」などと同じ由来の漢字です。植物の芽が地表に出ようとするところで、物体に阻まれて、地表に目が出せない状態を言います。
Related article /
関連記事

![猫好きの特徴・性格を完全解説! | Lovely[ラブリー]のイメージ](https://lovely-media.jp/s3-lovely-media/production/posts/eyecatches/000/001/396/original.jpg?1603520312)



















