・~だんす→~でございます
・・くんなんし→下さいませ
・〜じゃあおっせんか→〜ではこざいませんか?
・どうともなんし→どうとでもしなさい
・~つかわす→~してやる
現代でも使われている花魁言葉は?
吉原などの花街では、縁起の良さを重んじていたために、縁起の悪い言葉は縁起の良い言葉に言い代えていました。当時の花街で使われていた花魁言葉の中には、現代でも使われている言葉もあります。そこで花魁言葉が語源になっている言葉の一覧をご紹介します。
花魁言葉一覧①相方
現代ではお笑いコンビでパートナーのことを相方と呼ぶことが多いですが、遊廓では花魁とお客のことを相敵(あいかた)と呼んでいました。そのことから、相方という言葉は花魁言葉が語源といわれています。
花魁言葉一覧②お茶を挽く
当時の遊廓では、お客の付かない遊女はお客に出すためのお茶葉を挽かされていました。つまり遊廓では「お茶を挽く」という言葉は人気のない遊女のことを指すため、縁起の悪い言葉とされていました。そのため現代でも水商売で商売が上手くいかないことを「お茶を挽く」といいます。
花魁言葉一覧③あがり
寿司屋でお茶のことをあがりといいますが、遊廓ではお茶は「お茶を挽く」という言葉を連想させるため縁起の悪い言葉と考えられていました。そのため遊廓ではお客に出すお茶のことを「お出花」「上がり花」などと呼んでいました。寿司屋で使われるあがりという言葉は、花魁言葉の「上がり花」が語源と考えられています。
花魁言葉一覧④馴染み
現代では「お馴染みの曲」というように人気の物事を馴染みと言いますが、元は遊廓で同じ遊女の元に何度も足繁く通い、遊女と親密な間柄になることを意味していました。また親密な間柄になった遊女とお客のことを馴染みとも呼んでいたそうです。
花魁言葉一覧⑤アタリメ
スルメのことをアタリメと呼ぶことがありますが、スルメは「金品を掏る」ことを連想させるため、遊廓では縁起の悪い言葉とされていました。そのため遊廓ではスルメのことを縁起の良い「当たり目」という言葉で呼んでいました。
花魁言葉一覧⑥エテ
現代でも猿のことをエテと呼ぶことがありますが、遊廓では猿は「お客が去る」ことを連想させるため、縁起の悪い言葉とされていました。そのため遊女たちは猿のことは「エテ(得て)」と呼ぶ習慣がありました。