【郎】の漢字について
「郎」という漢字にどのようなイメージがありますか?和風な感じ、男の子らしい感じなど様々なイメージが湧く漢字ですね。「郎」のつく名前は少し古風なイメージがありますが、どのような意味があるのでしょうか。「郎」の漢字について調べてみました。
「郎」の字は名前の最後につく「止め字」といいます。「郎」は男の子の名前に使われる定番の漢字で、人気の止め字の1つです。まず止め字から名前を考えると自然と漢字が浮かんでくると言われています。名付けに悩んでいる方は試してみてはいかがでしょうか。
読み方
音読み、訓読み、人名、人の名前に限って使われてきた読み方を含んだ「郎」の読み方は以下の通りです。
・いらつこ
・お
・おか
・ごう
・ひろ
・ろう
・おとこ
こんな読み方もあるんだ!と驚かれた方もいるかもしれませんね。「いらつこ」とは若い男子を親しんで呼ぶ言葉で、日本書紀に登場するくらい前からある言葉です。1文字で「おとこ」と読めるので、男の子の名前にピッタリですね。
画数
「郎」の画数は9画です。赤ちゃんの名付けには姓名判断の本がたくさん出版されています。それだけ画数が気になる方が多いということでしょう。やはり生まれた赤ちゃんには、良い画数の名前をつけてあげたいと思いますよね。
姓名判断とは名字と名前からその人の運勢について解釈を与える手法です。「郎」の一文字で9画の場合は凶になってしまいます。しかし、「郎」は名前の最後に付く漢字なので一文字だけの画数はあまり気にしなくて良いでしょう。この場合「郎」の上にくる漢字を決めてから姓名判断を行うようにします。
由来
「郎」という漢字にはどのような由来があるのでしょうか。部首の「おおざと」は国や里の土地を表します。左側の「良」は良い悪いではなく、透き通るという意味を持ちます。この2つが組み合わさり、見通しの良い土地、通路などの使い方がされるようになりました。
この場合は国や村というより、諸侯の土地としての意味合いが強く、そこから「郎」は役職の名前となります。当時の役人は男性だったので、男子の美称となりました。
意味
「郎」は良い男という意味があり、「男」という性別を表す漢字です。中国の古い役職の名前でもあり、「父」「息子」「旦那」などの意味もあります。
同じ読み方で似た漢字で「朗」がありますが、「朗」とどのような違いがあるのでしょうか。「郎」と「朗」の漢字でまず違うのは、字画です。「朗」は10画なので、「郎」よりも1画多くなっています。次に漢字の意味も変わってきます。「郎」はよい男を意味しますが、「朗」は明るい月が由来になり、ほがらかで明るく広々とした様子という意味があります。
どちらの字を使うかは、両方の漢字の意味を理解して選ぶとよいのではないでしょうか。
イメージ
「郎」は男を意味する漢字なので、この漢字がつく名前は男らしさを感じさせます。たくましく男らしく、元気に育ってほしい、郎のつく名前にはそんな願いが込められているのがわかりますね。
また伝統的な名前が多い「郎」という漢字に、正義を尊重する真面目で硬派なイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
【郎】に込められる想いとは
「郎」という漢字には素晴らしい意味があります。日本昔話の「桃太郎」「金太郎」「浦島太郎」「三年寝太郎」など誰もが知ってる童話の主人公の名前も「郎」がついています。古風で男らしいイメージのある「郎」のついた名前にはどのような願いを込めているのでしょうか。是非、参考にしてみてくださいね。
健康で健やかな男の子になってほしい
子供の健やかな成長は親の何よりもの願いです。健康で健やかに、元気いっぱいに育ってくれるなら、少しくらいやんちゃでも構いません。元気にのびのびと、健康に育ってほしいという願いが込められています。
男の子の成長を祝う端午の節句では、金太郎の人形飾りを購入された方も多いのではないでしょうか。金太郎も「郎」の漢字がついています。そこからも「郎」の漢字に健康で健やかなイメージを持つことができますね。
大切なものを守れる男らしい男になってほしい
男の子は将来、仕事や家庭など多くのものを背負って生きていく可能性が高いでしょう。大切な物を守れる強さとたくましさを持つ男に育ってほしいという願いが込められています。
大切な人を大事にし、大切に思う信念や夢を曲げることなく、自分が大切だと思うものを守ることのできる人はとても男らしい人だと言えます。