怖い!漢字の由来や成り立ちから知る本当は怖い漢字10選!

怖い!漢字の由来や成り立ちから知る本当は怖い漢字10選!

私たちが日常的に使っている漢字。漢字は、一つ一つに意味があります。学習においても必須とされるこの「漢字」は、どうやって生まれたのでしょう?その誕生において、今では考えられないような恐ろしい由来のあるものをまとめました。

記事の目次

  1. 1.普段何気なく使っている漢字の成り立ちが怖いと話題に
  2. 2.漢字の成り立ちは4種類に分類される
  3. 3.背筋が凍る!本当は怖い成り立ちの漢字10選!
  4. 4.知れば知るほど怖い漢字が気になる!

①詛

・音読み:ソ・シュ・ショ
・訓読み:そし(る)・ちか(う)・ちか(い)・のろ(う)・のろ(い)
・意味:のろう・ちかう・うらむ

意味や訓読みからして怖い、「詛」。「呪詛」など、いかにもホラーな単語に使われています。

意味を表す部分である「言」と読みを表す部分である「且」により成り立つ形声文字です。

部首であるごんべんの「言」は、意味を放つという意味。「且」には、重ねるという意味があり、「何度も」という意味を持っています。

「言葉を何度も口にすることで効力を持つ」という、「言霊」を信じた古代日本人の考え方により、「何度も呪いの言葉を口にする」「悪口を何度も言う」という行動から、「のろう」「うらむ」という意味を持つ「詛」という漢字が生まれました。

➁赤

・音読み:セキ・シャク
・訓読み:あか・あか(い)・あか(らむ)・あか(らめる)
・意味:あか(色)・むきだし・何もない・まこと

「赤」は、「火」と「大」から成る会意文字。火が盛んに燃え盛り、赤く見える事象が成り立ちです。

「大火」とは火事のこと。現代とは違い、消火や防火のシステムが整備されていなかった古代日本では、火事で失われる命も多く、恐ろしいものの象徴として「大火」が挙げられていました。

昭和の頃には、怖いものとして「地震・雷・火事・おやじ」の4つが挙げられていましたが、古代日本において、その恐ろしさは現代の比ではなかったと容易に想像がつきます。

そんな恐ろしいものの象徴が元になった「赤」ですが、現代では単純に色の一種の意味合いが強く、火事の意味は消えています。

③真

・音読み:シン
・訓読み:ま
・意味:ほんとうの・自然のまま

「真」は「眞」の略字です。「眞」は会意文字で、「匕」と「鼎」から成っています。

「匕」はさじのこと。スプーンですね。「鼎」は「かなえ」と読み、中国の土器のことです。匕で鼎に物を詰める様子を表しています。

しかし、「真」には諸説あり、思いがけない事故で亡くなった死者に由来する漢字という説もあります。また、「人が上下にひっくり返った様子」を現しているという説もあります。

④爽

・音読み:ソウ
・訓読み:さわ(やか)
・意味:さわやか・すがすがしい・あきらか・明るい・違う・間違える

「爽」は会意文字で、「大」と4つのバツ印から成り立っています。

「爽快」などの単語で、ポジティブなイメージがある「爽」という漢字ですが、その成り立ちは、とあるおぞましい姿だという説があります。

「大」は人間が大の字になって横になっている様子を表しています。さらに、周囲にある4つのバツは、「横たわった死体の周囲に4つの魔除け印が描かれた様子」を表現しているとされています。

「爽」という漢字が生まれた頃、死体を清らかに保っていれば、復活できるという言い伝えが信じられていました。4つのバツ印は、死体に入れた入れ墨とも、死体の周囲に書かれたバツ印とも言われていますが、どちらも魔除けです。

「爽」は、魂が抜けて空の入れ物となった死体に対し、魔物が入り込まないように魔除けの印を施し寝かせた姿であるとされます。

⑤道

・音読み:ドウ・トウ
・訓読み:みち
・意味:通りみち・みちすじ・おしえ・方法・唱える

「道」は、会意文字。「首」という文字が入っていますよね。

これは、邪気を払うため、生首を持って行進する行列を表すとされています。

また、過去の中国では人里が点在していましたので、人里へと通じる道にまじないをしていることがありました。そのまじないの1つが、道に敵の生首を吊るすという方法。領土争いで攻めてきた敵の生首を吊るして威嚇することもあったようです。

道に生首があるかもしれないという状況は、現代日本では考えられないおぞましい光景ですが、過去にはよく見られた光景だったのでしょう。私たち現代日本人からすれば、ぞっとしますよね。

⑥甲

・音読み:コウ・カン
・訓読み:つめ・きのえ・よろい・かぶと(すべて常用外として)
・意味:こうら・つめ・よろい・かぶと

「甲」は象形文字。うろこを描いたもので、「甲殻類」や「甲冑」など、硬いものを指すときに使われる漢字です。

「甲」は、戦で使われる甲冑姿を現していますが、手足と頭部がありませんよね。つまり、頭と腕をもがれた死体が、くくりつけられて野ざらしにされている様子を表しているとされています。

⑦県

・音読み:ケン
・訓読み:あがた(常用外として)
・意味:領地

「県」の旧字は「縣」。という会意漢字です。この「縣」という漢字の成り立ちが、恐ろしいものなんです。

「縣」の左側は、「県」の下部が「小」ではなく「く」の字3つが並んだ「きよう」という失われた旧字でした。なんとなく想像できるかと思いますが、3つ並んだ「く」の字は髪の毛。これは、首を逆さに吊るした頭部を表しています。

これに「系」というつなぐという意味の漢字を足したのが「縣」です。その後「縣」の略字である「県」が用いられるようになりました。

逆さに首を吊り下げてつなぐという光景は、罪人の首を並べて吊るす光景そのもの。想像しただけでもおぞましい光景ですね。

⑧七

・音読み:シチ
・訓読み:なな・なな(つ)・なの
・意味:7・数が多いさま

「七」は指事漢字です。横線を縦線で断ち切る様子を現し、断ち切ることを表しています。言われてみれば、横線で表された何かを刀で切り裂く太刀筋が見えるようです。

また、「切」という漢字は、「七」の右に「刀」が入っていますよね。これは、刀で断ち切る様子を表しているんです。「七」は「切」の原字でもあります。

横になった何かを刀で断ち切るなんて、あまりいい由来ではなさそうなのは想像がつきますね。

⑨祭

・音読み:サイ
・訓読み:まつ(り)・まつ(る)
・意味:まつる・催し

「祭」は「示」と「月」と「又」から成る会意文字です。「示」は祭壇、「月」は肉、「又」は人の手を現し、祭壇に向かって人が肉を捧げている様子が表現されています。

現代において「祭り」といえば楽しいものですが、古代においての祭りとは、鎮魂や葬祭など、贄を捧げることを条件に何かを得ようとするものでした。生贄もあったでしょう。

厳かで壮大なものであったことは容易に想像できますし、古代の人間の、目に見えぬ畏怖の存在に対する敬意を感じますね。

⑩患

・音読み:カン
・訓読み:わずら(う)
・意味:心配・わずらう・災い・病気にかかる

「患」は会意形声文字。「串」と「心」から成り立っています。

「串」は2つの物を縦に貫く象形文字。常用漢字外ですが「カン」と読み、「慣」の原字でもあります。

「心」は心臓を表す象形文字です。

つまり、「患」は心臓を串刺しにされた人の姿を現した漢字。現代では「患者」など不健康で苦しそうな言葉に使われるのは、「槍で串刺しにされた人が苦しそうだったから」ということが由来なんだそうです。

次のページ

知れば知るほど怖い漢字が気になる!

Related article /

関連記事

Ranking /

人気の記事
Copyright (C) Lovely