敬語は伝える相手によって、本当に使い方を注意しなければなりません。
そこでここでは伝える相手によって、どのような言い方があるか例文とともにご紹介します。
①友達
まずは友達に読んでくれたことに対する感謝の意を示したいときは、それほど気を使う必要はないでしょう。
・手紙読んでくれてありがとう
このようにシンプルな言葉で問題ないでしょう。
②知人
それでは友人よりも少し距離のある知人が相手だとどうでしょうか。この場合は相手が年上なのか年下なのかという点に気を配るといいかもしれません。
まずはその知人が年下の場合は、友達に対する「読んでくれてありがとう」もしくは「読んでくれてありがとうございます」で問題ないでしょう。あまり丁寧すぎると、距離を取ろうとしている思われたり、別の意味に勘繰られる恐れもあるので、あまり気を使いすぎないようにしましょう。
では年上の場合はどうでしょうか。
・私の拙著をお読みいただきありがとうございます。
・転勤のご挨拶、ご一読ありがとうございます。
以上のような、軽めの敬語が適切ではないでしょうか。「ご一読」は少し堅めの表現なので、文章で伝える際に使うといいかもしれません。
③上司
次は大事なビジネスシーンです。上司に対してなんらかの感謝を伝える場面は会社内ではきっとよく訪れるはずです。上司は仕事の成果だけでなく、あなたの身嗜みや言葉遣いなどにも目を光らせています。
あなたが会社の顔として、お客様の場合に出ても恥ずかしくない言葉遣いをしているかどうかということは、あなたの今後の出世や社内の立場などにも響いてきます。
なので上司に対しても適切な敬語を使えるように、言葉に対する正しい知識を頭に入れておきましょう。
それでは上司に対して読んでくれたことに対する感謝を伝えたい場合、どんな言い方があるのでしょうか。
・企画書をお読みくださりありがとうございます。
・ご確認いただきましてありがとうございます。
これはよく顔を合わせる上司に、面と向かって口頭で伝えるときに使える言い方です。
・ご高覧賜りありがとうございます。
こちらはメールや手紙で表現になります。少し堅い印象もあるので、普段はあまり顔を合わせることのない上司などに使うといいでしょう。
④目上の人
次にご紹介するのは、目上の人に対する「読んでくれてありがとう」の気持ちを伝える言い方です。
会社では役員クラスの上司や、取引先の社長など著しく身分の高い人に対して使える表現は、普段あまり使わない分いざというときになってなんと言えばいいか言葉に窮し、相手からのイメージダウンを招き兼ねません。しっかりと頭に入れておきましょう。
まずはこちら。
・お忙しい中ご覧くださいまして深謝いたします。
「ご覧」は「見る」の尊敬語なので、「ご覧くださいまして」は目上の人に対する言い方になります。「ありがとうございます」の前には「誠に」をつけることによって、より感謝の気持ちが強いことを表すことができます。
・お読みいただきまして誠に恐縮です。