【はじめに】婿入り婚とは?
現代の婚姻の形態は「嫁入り婚」「婿入り婚」の2種類があります。「婿入り婚」とは、現在の結婚形態で最も多い「嫁入り婚」とは逆で、結婚後に女性側の苗字を名乗ることです。法的な制度ではなく、戸籍筆頭者は、妻になります。今回は「婿入り婚」は、男性から見て「あり」なのか「なし」なのか?男性の本音や心がけるべきことなどをまとめてみました。
婿入り婚①定義は?
そもそも「婿入り婚」の定義とは、どのようなものでしょうか。
婚姻成立祝いを妻方であげ、以後、夫は妻方に住み込むか妻訪いの形で婚姻生活が営まれるもの。一定期間ののち夫方に移るので、一時的妻訪い婚ともいう。村内婚を基盤として、日本で古くから行われた。招婿 (しょうせい) 婚。
結婚の定義では、結婚後の苗字は夫と妻、どちらの苗字を名乗っても良いことになっています。結婚後に妻の苗字を名乗れば、世間的には「婿入り婚」の意味になります。そして最近では、必ずしも『サザエさん』に出てくるマスオさんのように女性の実家で同居になるとは限らないようです。
婿入り婚②婿養子との違い
婿入り婚の戸籍筆頭者は妻
「婿入り婚」は、結婚後に女性側の苗字を名乗ることで、女性が戸籍の筆頭者になります。筆頭者の意味は、婚姻後に名乗る苗字の人で戸籍簿の一番最初に記載される人のことです。戸籍の筆頭者は妻になりますが、妻側両親と同居でなければ、住民票の世帯主はあくまでも夫ということになります。
戸籍筆頭者を夫にする場合は婿養子
「婿養子」の場合は、夫が妻の両親と「養子縁組」をして入籍をすることになります。婿養子が必要な場合とは、戸籍筆頭者を夫にしたい場合や、相続の問題などで法的な親子関係が必要な時などです。養子縁組届を提出すると、妻の両親と夫は法律的に親子になると同時に、夫の苗字が妻側の苗字になります。その後、婚姻届を提出し、夫の苗字を名乗る手続きをします。
婿入り婚③手続き
婿入り婚の書類上の手続き
「婿入り婚」の手続きは、ただ入籍だけをすることになるので、役所で「婚姻届」を出すだけになります。その際に、婚姻後の夫婦の「氏」を選択する欄があるので、そこで妻の「氏」を選択するだけです。
婿養子の書類上の手続き
「婿養子」の書類上の手続きは、「婚姻届」と「養子縁組届」の2つの届けが必要になります。「婚姻届」で婚姻後の夫婦の「氏」を選択し、あとは普通の結婚の際の手続きになります。その後「養子縁組届」も提出します。両方の届出は同日でも大丈夫です。