時候の挨拶や季節の単語はどうやって使うの?
時候の挨拶は、手紙や挨拶状の冒頭に書きます。文書の中では、時候の挨拶→本文→結びの順で文章をしたためていきます。
季節の単語を用いて様々なバリエーションの時候の挨拶があります。これは、四季折々の風景が美しい日本ならではの風習です。暑い夏や寒い冬に合わせて、相手の体調を気遣う文章をいれることで思いやりの心を表現できますね。
ここでは、2月につかう時候の挨拶・季節の単語、結びのことばについて詳しくご紹介していきます。
女性のための通信講座でビジネススキルをアップしよう!
「もっとキャリアアップしたい!」
「違うことにチャレンジしてみたい!」
女性のための通信講座スクールSARAなら
・資格取得でキャリアアップ!
・就職、転職を目指す!
・趣味の幅をひろげてプライベートを充実させたい!
全て在宅で受講が可能なカリキュラムで
通学の必要もなく全国どこでも受講することが可能です。
1日たったの30分勉強するだけでオッケー♪
自分のペースで学ぶことができます。
▼詳細はこちら
2月によく使われる季節の単語の意味
季節の単語は、気候や動物、植物、イベントで季節をあらわす言葉のことです。2月の季節の単語には、鶯(うぐいす)、梅、節分などがあります。
時候の挨拶も、手紙を送る季節にあったものを選ぶ必要があります。一言に2月と言っても、太陰太陽暦による二十四節気でいつにあたるかによって、使用するべき挨拶はかわってきます。
以下でビジネス向けにかしこまった表現となる漢語調の時候の挨拶をあげていきます。
2月初旬「晩冬の候」
1月20日~2月3日頃は二十四節気で大寒(だいかん)と言われる時期です。ここでは、大寒の時期に使用する時候の挨拶を3つご紹介します。
まずは「晩冬(ばんとう)の候」で、冬の終わりにさしかかる頃を意味します。2つ目は「酷寒(こっかん)の候」で、厳しい寒さが続く頃を意味します。3つ目は「大寒(だいかん)の候」で、1年で1番寒い時期であることを意味します。
尚、「~の候」とは「~というふうに季節も移ろっていますが」ということです。
2月上旬から中旬「立春の候」「余寒の候」
2月4日~2月18日頃は立春(りっしゅん)です。立春の時期に使用する時候の挨拶を5つご紹介します。
まずは「残寒(ざんかん)の候」で、寒さが残る頃を意味します。2つ目は「立春(りっしゅん)の候」で、春のはじまりを迎えたことを意味します。3つ目は「余寒(よかん)の候」で、まだまだ冬の寒さを感じるということです。
4つ目は「春寒(しゅんかん)の候」で、春になったのにまだまだ寒さを感じるという意味です。5つ目は「残雪(ざんせつ)の候」で、まだ雪が残っているということを意味します。
2月中旬から下旬「解氷の候」「梅花の候」
2月19日~3月6日頃は雨水(うすい)です。雨水の時期に使用する時候の挨拶を5つご紹介します。
まずは「向春(こうしゅん)の候」で、春の足音が近づく頃を意味します。2つ目は「三寒四温(さんかんしおん)の候」で、暖かい日が増えてきたという意味です。
3つ目は「解氷(かいひょう)の候」で、どんどん暖かくなってきたという意味です。4つ目は「梅花(ばいか)の候」で、梅の花のつぼみが膨らんできたこと意味します。5つ目は「早春(そうしゅん)の候」で、春の訪れを感じられるという意味です。
カジュアルな季節の挨拶に使用される2月の単語
目上の人への手紙やビジネス文書とは違い、親しい人へはカジュアルな挨拶で構いません。とは言え、その際も季節を表す単語を含める必要があります。
2月の季節の単語には、ほうれん草や水菜、猫柳、バレンタインなどもあります。
堅苦しく考える必要はありませんので、俳句の季語なども参考に調べてみてはいかがでしょうか?季節を表す単語と共に自分の日常の出来事を絡めて書くのも面白いですね。
2月の時候の挨拶と結び文例【ビジネス向け表現の場合】
ビジネスメールや文書で使用するのに適した時候の挨拶と結び文をご紹介します。
挨拶はある程度の型が決まっていますので、無理にアレンジする必要はありません。相手に失礼にならないように、以下の文例を参考にしてみてくださいね。
2月上旬から中旬の場合
2月上旬~中旬の時候の挨拶は、「拝啓 晩冬の候、〇〇様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」や「謹啓 立春の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」などがよく使用されます。
結び文としては、「末筆ながら、貴社の一層のご発展をお祈り申し上げます。」や「実り多き一年になりますよう、お祈り申し上げます。」などがあります。
送る相手の状況や、自分との関係性からどのような挨拶と結び文にするかを考えて書きましょう。
2月中旬から下旬の場合
2月中旬~下旬の時候の挨拶は、「拝啓 三寒四温の候、暖かな日の喜びをかみしめている今日この頃です。」や「拝呈 梅花の候、ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。」などが挙げられます。
結び文としては、「寒のもどりもある折り柄、ご自愛くださいませ。」や「いっそうのお幸せが訪れますこと、お祈り申し上げます。」などがあります。
結び文では、相手の活躍を祈るものや、体調を気遣う内容が適しています。
2月の時候の挨拶と結び文例【カジュアルな表現の場合】
仲の良い人へ手紙などを送る場合は、ビジネス文書のようにかしこまる必要はありません。自分の気持ちなどをしたためて、気持ちのこもった文章にしましょう。
ここでは手紙の文例はもちろんのこと、招待状やお礼状の文例もご紹介します。
2月上旬から中旬の場合
季節の挨拶は、「節分の豆を食べながらこの手紙を書いています。」や「街ではバレンタインデーのチョコレートが目立つ季節になりましたね。」などが挙げられます。
結び文としては、「寒い日が続きましたが、春はもうすぐです。お互いに頑張って乗り切りましょう。」や「インフルエンザが流行していますが、体には気をつけてくださいね。」などがあります。
ビジネス向けの挨拶に比べて、随分くだけた文章で良いということがわかるのではないでしょうか。親しい人へはオリジナリティ溢れる素敵な挨拶を考えてみましょう。
招待状
親しい間柄であれば、結婚式などの招待状を送る機会もあるでしょう。招待状も季節の挨拶を取り入れるのがマナーです。
例としては、「謹啓 立春の候 皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます このたび 私たちは結婚式を挙げる運びとなりました つきましては 日ごろお世話になっている皆様にお集まりいただき 心ばかりの祝宴を催したいと存じます ご多用中 まことに恐縮ではございますが ぜひご出席賜りますよう 謹んでご案内申し上げます 敬白」があげられます。
結婚式の招待状では句読点や、「切れる」などの忌み言葉、重ね言葉は使わないようにしましょう。
2月中旬から下旬の場合
時候の挨拶は、「梅の香りに心癒される季節となりました。」や「桃の節句もすぐそこで、いよいよ春が近づいてきましたね。」が挙げられます。
結び文としては、「お互いすてきな春を迎えられますように。」や「もうすぐ年度末で、何かと忙しくなりますね。どうぞ体調に気をつけてください。」などがあります。
お礼状
お礼状として、ここでは保育実習のお礼状の文例をご紹介します。保育実習が終わったら、お世話になった園に感謝の気持ちをしたためたお礼状を出すのがマナーです。
例文としては、「拝啓 何となく春めいて参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。この度は〇日間の実習で、保育園の皆様に大変お世話になりました。ありがとうございます。特に実習を担当してくださいました〇〇先生の深い知識と、子ども達への温かな対応には多くの学びがありました。皆様から丁寧にご指導を頂いたことで、保育者になりたいという想いはますます強いものへとなりました。実習では、まだまだ不慣れなことが多くありましたが、更に勉強を重ねていく所存です。今後とも何卒ご指導のほど、よろしくお願いいたします。末筆ながら、皆様のご多幸とご健康を心よりお祈り申し上げます。 敬具」があげられます。
実習でのできごとや、学んだことを具体的に記載するのも良いでしょう。
2月が暖冬の場合の時候の挨拶は?
2月と言えばまだまだ寒いというイメージがありますが、暖冬の年もありますね。暖かさが感じられる中で、「酷寒」や「余寒」を挨拶で使用するのは受け取った側も違和感を覚えます。
機械的に2月の季節の言葉を入れるのではなく、送る時期に合った単語を使用しましょう。また、例えば送る側が北海道で受け取る側が沖縄の場合は気候の差は大きいですね。この場合は受け取る側に合わせて季節の単語を選びましょう。
暖冬の場合、「早春」や「上春」、「向春晩冬」、「暮冬」などの季語を使うと良いですね。寒さや暖かさについて表現していないので、暖冬でどの時候の挨拶にしようか迷った時には非常に便利です。
ビジネス向けではなくカジュアルな時候の挨拶としては「今年は暖冬のため、雪まつりが行われるかどうかハラハラしています。」など、自分の心情を書き加えるのも素敵ですね。
2月の時候・季節の挨拶と結びで丁寧で美しい文書に
いかがでしたか?ビジネス向けとカジュアル向けに、それぞれの時候の挨拶と結び文をご紹介しました。
決まり事があって難しそうだと思う方もいるかもしれませんが、一度型を覚えてしまえばそう難しいものではありません。マナーに沿ったビジネスメールや手紙を送れば、周りからの評価も上がることでしょう。
美しい日本語で素敵な文書を作り上げてくださいね。