黒いトンボの名前は神様トンボ?名前の由来や意味は?
トンボといえば赤とんぼと言われるアキアカネやオニヤンマ、ギンヤンマなどが有名です。しかし水の綺麗なところには羽まで真っ黒な珍しい黒いトンボも現れることがあります。
この黒いトンボはハグロトンボと呼ばれており、別名で神様トンボとも呼ばれています。縁起のいいトンボであり、黒猫のようにその黒い色が幸福の前触れともされているトンボです。
この黒いトンボが神様トンボと言われている理由には諸説あり、1つはよくお盆の頃になると見かけることから「ご先祖様がトンボとして帰ってきた」と言われていたことからということがあります。
また他にも黒い羽を開いたし閉じたりする姿が、人が神様に対してお祈りをする際の手を合わせる姿に似ていることから神様トンボと呼ばれるようになりました。
トンボは縁起のいい虫として有名?
神様トンボとも呼ばれるほどに縁起のいい黒いトンボですが、そもそもトンボ自体が日本においては縁起のいい虫とされています。そこでトンボという虫自体に伝わるその縁起の良さをご紹介していきたと思います。
トンボの別名は「勝ち虫」
トンボの特性として、遠目が効き獲物や敵を素早く捉えることができます。時速70キロものスピードで飛ぶことができ、急旋回や宙返りなど華麗な空中芸を見せてくれます。またトンボは前にしか進むことができません。
そんなトンボの特性が害虫を攻撃し、一切後退しないということで恐れ知らずの「勝ち虫」と呼ばれるようになりました。そんな勝ち虫として昔には戦の際などに好まれてきた虫とされています。歴史を見てみても兜や鎧や刀などにトンボの姿はよく用いられてきています。
トンボは幸運を呼び寄せてくれる
またトンボは幸運を呼び寄せる虫としても有名です。風水においてはとてもいい運気を持っており、新しい出会いを与えてくれるとされています。トンボを見かけた時には特に恋愛運を向上させる幸運の象徴となりうるかもしれません。
他にも成功や出世、金運などの運気アップにも効果をもたらしてくれるとされている虫でもあります。農業においては田んぼなどで害虫を食べてくれる虫として豊作をもたらすとされていました。そのことが仕事や金運の運気の上昇につながっていると言えるでしょう。
西洋ではトンボは「悪魔の虫」
日本において幸福の象徴であり、幸運を招く虫として縁起が良いとされているトンボですが、西洋の方では悪魔の象徴であるドラゴンの名がついたドラゴンフライと呼ばれ、縁起の悪い虫とされています。
西洋においてはその姿が魔女の持つ針のように見えることから、子供達は嘘をつくとトンボの針で縫いつけてしまうといった言い伝えがあるように、昔から縁起の悪い虫として扱われてきています。
その独特な細長い姿は国々の文化や歴史によって好まれる国と嫌われる国が分かれています。
黒いトンボが見られる時期や地域は?
神様トンボとして縁起のいい虫とされているハグロトンボを見かけることができるのはどこでどのような時期なのでしょうか。
ハグロトンボの生息地としては本州、四国、九州、屋久島などでみられるとされていて、北海道などには分布していないようです。主に平地から低山地の緩やかな流れをした川などに生息しています。
見かける時期としては5月〜10月にかけての時期であり、特に7月や8月といった夏場には多く見かけることができるでしょう。
黒いトンボ以外の縁起の良い虫
縁起が良いとされている虫はトンボだけではありません。ハグロトンボのように世界から縁起が良いとされている虫は多く存在しています。そこで今回はトンボ以外に縁起が良いとされている代表的な虫をいくつかご紹介していきたいと思います。