マーケティングプランナーと聞いて、どのようなイメージを持たれるでしょうか。
- 「調査をしている人?」
- 「分析をしている人?」
- 「広告宣伝をしている人?」
もちろんそれらも業務の一部です。
マーケティングプランナーの仕事は、「クライアントが持つ価値(商品やサービス)を、ターゲットに購入してもらうための、あらゆる戦略を練ること」なのです。
私は約10年間、マーケティングエージェンシーでクライアントのマーケティング支援してきました。
その経験から、仕事内容やお給料、やりがいなど詳しくご紹介します。
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マーケティングプランナーの仕事内容ってどんな感じ?
出典:unsplash
私が勤めていたエージェンシーでのマーケティングプランナーの業務は、おおよそ次のようなステップで進んでいました。
- クライアントとの課題共有
- マーケティング施策の立案
- プレゼンテーション
- マーケティング施策の実行
- 施策の効果検証
各ステップの仕事内容について、以下より具体的にご紹介します。
1.クライアントとの課題共有
まずはじめに、クライアントが抱えている経営課題のヒアリングをします。
その際、クライアントが考える経営課題の方向性が、本質をついていないこともあるのですが、そのときはマーケティングプランナーの立場として、遠慮なくその旨をクライアントに伝え、議論をしていました。
ここでの課題共有がとても大事で、後々のマーケティング施策の土台となります。
2.マーケティング施策の立案
クライアントと共有した課題に基づき、マーケティング施策を立案します。
ここで、市場分析が必要であれば調査を実施することもありました。
また、クリアすべき課題によって、立案する施策は広告宣伝であったり、販売促進であったり、はたまた商品開発であったり、社内研修施策であったりと実にさまざま。
その中から、クライアントにとって最適な施策を立案するのです。
3.プレゼンテーション
チーム一丸となってプレゼンテーションに行きます。
- 広告宣伝や販売促進をプレゼンする場合はトレンドを意識したコーディネートで
- 社内研修などをプレゼンする場合はカチッとした雰囲気で
といったように、プレゼン内容によって服装やメイク、説明口調までをも考えて臨んでいました。
まるでプチ女優気分で、緊張している中でも、ちょっと楽しかったです。
4.マーケティング施策の実行
見事受注すると、いよいよマーケティング施策の実行へ。
イベントや広告、販促企画など、自分の考えた施策が世に出るという一番嬉しい所です。
5.施策の効果検証
マーケティング施策を実行しただけで満足してはいけません。
最初にクライアントと共有した経営課題が、施策の実施によってクリアしたかどうかを検証します。
効果検証のための調査をしたり、売上効果分析などを実施していました。
マーケティングプランナーの1日のスケジュールは?
出典:unsplash
マーケティングプランナーの多くはフレックス制で、その理由は「成果を出しさえすれば、どこで仕事をしても、いつ仕事をしても良い」ということ。
そのときに関わっている仕事に大きく左右されますが、ここでは代表的な1日のスケジュールを紹介したいと思います。
出社〜プレゼン準備
9時くらいに出社し、プレゼンのための準備をします。
プレゼンのためクライアント訪社
クライアントの元へ伺い、プレゼンテーションを実施。
クライアントの反応を伺いながら、その場でディスカッションもしました。
ランチ休憩
お昼あたりにクライアントの元へ伺う予定があるときは、事前にその周辺の人気店をチェックしておき、情報収集も兼ねて外食していました。
帰社〜企画
プレゼンテーションの結果を上司に報告し、アドバイスを受けます。
その後は他の案件の企画に取り組みました。
社内打ち合わせ
夕方あたりになると、社外に出ていた他部署のメンバーが続々と帰社するので、そのタイミングで必要な打ち合わせをしておきます。
退社
夕方に退社したり、遅くまで残業するときもありました。
また、退社後まっすぐ自宅に帰るということはあまりなく、気になるお店をリサーチしに行ったり社外研修に参加したりと、インプットに多くの時間を費やしていました。
先輩や同期と飲みに行ったり、クライアントとの接待も多々あり、体をゆっくり休めるための十分な時間は、あまりなかったように思います。
マーケティングプランナーの給料や年収は?ボーナスはある?
出典:unsplash
マーケティングプランナーは、比較的年収は高めだと言われています。
私が勤めていたエージェンシーでは、年収に年齢は関係なく、大きな案件を受注すれば若手であっても賞与に反映されていました。
基本給
大学卒業後の入社1年目で、基本給が20万円くらいでした。
部下やチームを持つようになり社内階級制度で上位になってくると、基本給も上がり、20代後半で30万くらいの基本給に。
成果主義での賞与
賞与は年に2回ありました。
それは成果主義で、大きな受注案件があると若手であっても賞与に反映されていました。
20代のとき、大学時代の大手企業に勤めている友人(他業界)と比べても、多くの賞与をもらえていることが嬉しかったです。
残業代
マーケティングプランナーの多くはフレックス制で、仕事とプライベートの境界がほぼありません。
残業する際は残業代も発生していましたが、多くはありませんでした。
マーケティングプランナーのやりがいや仕事の魅力は?
出典:Pixabay
マーケティングプランナーは、ビジネスパーソンとして自分自身を大きく成長させてくれます。
確かに、大きな案件になればなるほど、かかってくるプレッシャーはとても大きいものでした。
しかしそれ以上に、達成感ややりがいがとても大きかったのでご紹介します。
新人でも早々にプレゼンを実施
会社によるかもしれませんが、私は入社1年目、仕事を初めて2〜3ヶ月で初プレゼンをしました。
とても緊張し、もちろん失敗もたくさんしましたが、仕事を任される責任を持つことができ、度胸もついたと思います。
自分が考えた施策が世に出る嬉しさ
何といっても、これが一番嬉しいです。
自分が考えたマーケティング施策が世に出るのを目の当たりにして、達成感でいっぱいになりました。
クライアントに指名される嬉しさ
クライアントのニーズに応え、期待値を超えていく地道な活動を経て、信頼を獲得できると、「今回も○○さんに頼みたい」と指名でお声がけいただけるようになります。
転職に有利
マーケティングはどんな会社においても必要。
マーケティングプランナーはその知識やスキルが身につくので、新たにどんな仕事をしたいと思っても必ず役立ちます。
マーケティングプランナーの仕事に向いてる人は?
出典:unsplash
マーケティングプランナーは仕事とプライベートの境界が曖昧で、いつも仕事のことを考えていたり、常に情報のアンテナを張り巡らせておく必要があります。
その他にマーケティングプランナーの仕事に向いている人の特徴を紹介していきます。
情報を集めるのが得意な人
マーケティングプランナーは、ターゲットの分野に関する流行・最新の情報を抑えておく必要があります。
現時点で「何がトレンドか」「注目の的は何か」だけでなく、今日までのプロダクトの流行・移り変わりを把握しておくのも必須です。
つまり、ターゲットとしている分野の「愛好家・情報通(要するにマニア)」として突き詰めるのが得意な人は、マーケティングプランナーに向いているといえるでしょう。
トレンドに敏感な人
常に流行のアンテナを張っておくのが苦にならない人、トレンド情報が大好きな人は向いています。
無理をしてトレンド情報を追いかける人は、向いていません。
物事を論理的に考える人
クライアントの経営課題を整理するために、またその課題をクリアする施策を立案するためには、ロジカルシンキングは必須です。
物事を他人に説明して、よく「何を言っているのか分からない」と言われる人は向いていません。
勉強好きな人
常に変化するマーケティング理論や手法の研究をしたり、クライアントをよく理解するための研究も必要です。
よって、普段から情報収集や文献を読むことが苦にならない人が向いています。
モテる人
容姿端麗ということではありません。
周りから人気がある人は、自分マーケティングができているということ。
他人との差別化ポイントを自分で把握し、それを周りに上手にプレゼンテーションができているからこその「モテ」なのです。
それが自然にできている人はプランナーとして最強!(ちなみに私は、この点ですごく苦労しました・・・。)
マーケティングプランナーの仕事に資格は必要?
出典:Pixabay
マーケティングプランナーをはじめマーケティング関係の職業はハイレベルな専門的な知識を要します。
このことにより、マーケティング関係に就くためにあたり特定の資格を取得しなければならないのか?と考えている方もいるのではないでしょうか。
必須の資格、あると有利な資格をピックアップしてご紹介します。
必須の資格はない
マーケティングプランナーになるために資格は必須ではありませんが、マーケティング職の現場は専門用語が飛び交い、もしそのまま転職すると何も理解ができない状態になる可能性が大きいです。
ですので、資格に基づく知識やスキルを証明するためだけでなく、必須である基礎的な知識を体系的に勉強するためにも、資格を取っておいたほうが有利になるでしょう。
マーケティング系検定
まずマーケティングの基礎を幅広く体系的に学びたい、という方には以下の資格がオススメです。
- マーケティング・ビジネス実務検定
- マーケティング検定
また、アナリティクス関係はこちらの資格を紹介します。
- Webアナリスト検定
- Google アナリティクス個人認定資格(Google Analytics Individual Qualification・GAIQ)
解析士
Webサイトのアクセス解析でよく「Googleアナリティクス」を用いられていますが、ほかにタグマネージャー・キーワードプランナーなどのツールを活用し、十分なアクセス解析をこなせられる知識を要します。
今の生活にインターネットは必要不可欠なものとなっており、データ分析の能力を活かせられるシーンも増えていることから、需要が増えつつあると言われているのが「データ分析」です。
この「データ分析」をメインに学べる資格を紹介します。
- 統計士
- データ解析士
- ウェブ解析士
- 統計検定
マーケティングプランナーの仕事に就くにはどうすればいい?
出典:Pixabay
では実際に、マーケティングプランナーになるにはどうすればよいのでしょうか。
私は大学卒業後、新卒で入社したのですが、勤めていたエージェンシーでは中途採用も多かったので、どちらも紹介します。
大学を卒業し、新卒での就職活動
4年制大学、または大学院を卒業後、就職活動をして入社する人が多かったです。
出身学部としては文系が多数で、少数派でしたが理系出身の人もいました。
また、新卒の就職活動ではリクナビやマイナビを使って情報収集をし、毎日HPを開いて情報をチェックしていた思い出があります。
エントリーシート→SPI→1次面接→2次面接→最終面接といった流れで進み、選考の中で実施されたグループワークでは、企画を考えて実際にプレゼンするということもしました。
転職サイトから応募
転職でマーケティングプランナーになる人も多くいます。
転職サイトからの応募や、会社HPでの直接募集を見て応募されるケースもありました。
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《例外》コネ入社もちらほら
お世話になっているクライアントからのご紹介で採用された人もちらほら。
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まとめ
出典:unsplash
- 常に情報収集やインプットをする必要がある
- 大きな案件ではプレッシャーが重くのしかかる
自分自身も大きく成長できるマーケティングプランナー。
挑戦するからには、ぜひ前向きに、楽しんで挑戦してくださいね。