記事の目次
- 1.生存バイアスと認知バイアスの違いを探る!
- 2.1.認知バイアスとは?
- 3.2.具体的な事例は?
- 4.- なぜ、認知バイアスが起こるのか?
- 5.3.生存バイアスとは?
- 6.- 現実は違う
- 7.4.生存バイアスって、雑学なの?
- 8.- 親が子どもに無理強いするのも生存バイアス?
- 9.5.徳川家康と生存バイアスのつながり
- 10.- 石田三成は生存バイアスによって、悪者に?
- 11.6.生存バイアスを生活にどう活かすか?
- 12.- 生存バイアスを元に宝くじを買う
- 13.- 生存バイアスと的確な情報の違い
- 14.- スマホにも生存バイアスが!?
- 15.- Android製品もそこそこいい
- 16.7.googleの検索結果と生存バイアス
- 17.- 生存バイアスに惑わされない検索方法とは!?
- 18.まとめ
自分の大義名分を正当化したい徳川家康は、石田三成側を悪者扱いしたくて、うずうずしていました。
あの関ヶ原の戦いでさえ、寺の鐘に彫られた「家」と「康」の字が離れていることから、「家康の首を切った」という意味であると、こじつけて開戦したほどです。
もともと、戦いをするつもりなど、豊臣秀頼や石田三成側にはなかったのです。
- 石田三成は生存バイアスによって、悪者に?
かくして、江戸に幕府を開くことに成功した徳川家康(生存バイアス)は、石田三成をとにかく悪者扱いします。石田三成に関わるものを排斥し、関ヶ原の戦いで石田三成は無残に負けたと流布します。
こうした宣伝活動が現代まで引き継がれ、石田三成は悪者という生存バイアスが働いたのです。
石田三成の殿様にあたる豊臣秀頼は、大仏や寺の改修に精を出し、戦いそのものを好まなかったようです。
「勝てば官軍、負ければ賊軍」という言葉があるように、歴史というのは、当時の権力者(生存バイアス)の手によって、都合よく書かれるものなのです。
6.生存バイアスを生活にどう活かすか?
投資の勧誘や親によるアーティストへの強引な誘導などの生存バイアスは、理解できたことでしょう。
つまり、生存バイアスは、成功例を鵜呑みにして間違った行動を起こしてしまうことを言います。
では、どのようにして生存バイアスを実生活に応用していけばいいのでしょうか。
まずは、統計や確率など客観的なデータを見ることです。ニュースやインターネットの情報をそのまま吸収してはいけません。
自分でも考えるように頭を働かせるのです。
- 生存バイアスを元に宝くじを買う
例えば、銀座の宝くじ売り場で「宝くじの一等が出た」というニュースが流れたとします。
一攫千金を夢見る購入者は少しでも確率を上げようと銀座の宝くじ売り場に行列を作って、宝くじを購入します。ひどいときは2時間待ちということもあります。
冷静に考えてみれば、銀座は日本でも人通りの最も多い場所の一つです。宝くじを購入する人も必然的に多くなります。
確率論でいけば、購入者の数が多いので一等の出る可能性も高くなります。
しかし、それはあなたが一等を出す確率ではありません。銀座の宝くじ売り場全体で一等が出る確率です。
あなたが一等を出す確率は、どこで買っても同じです。
銀座まで電車やタクシーで行って宝くじを買うならば、その交通費で余計に宝くじを買った方が確率が上がります。
- 生存バイアスと的確な情報の違い
親によるアーティストへの強引な誘導は、生存バイアスによるものだと例示しましたが、それが全ての親子に当てはまるわけではありません。
客観的な見方をして、自分の娘にアーティストとしての才能があれば、それを助けるべきです。決して強制してはいけません。自発的に行動するのにまかせるのです。
親は提案をするだけで、あとは子どもに任せます。子どもに自分の考えを押し付けようとするから、子どもは反発するのです。