「おこがましい」正しい意味と使い方できていますか?
仕事をしていると、よく「おこがましい」という言葉を耳にしますよね。
自分のことを遜って言いたいときにいつでも「おこがましい」と付ける人もいますが、その使い方と意味っていうのは、果たして正しいものなのでしょうか?!
いろいろと調べてみると、「おこがましい」という言葉にはちょっと強すぎる意味合いも含まれているようで、自分を遜って使っているつもりでも、使い方によっては間違えた意味に捉えられてしまうこともあるようです。
とはいえ、仕事で円滑な人間関係を築きたいときにはとても便利な言葉であることは間違いがないので、ここでしっかりと意味を再確認して、正しい意味で使うことができる様にしましょう!!
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【おこがましいの意味と使い方】語源について
「おこがましい」という言葉は仕事をする上で、自分を謙遜するときによく使う言葉ですが、いったいどんな起源を持っている言葉なのでしょうか?!
ちょっと気になったので調べてみました。
「おこがましい」は「おこ(をこ)」という言葉を形容詞化するために「がまし」が付いた言葉だとのこと。
それではいったい「おこ(をこ)」とは何を表す言葉なのか、ということなのですが、これは漢字では「痴」「烏滸」「尾籠」と書かれるものです。
最初に使われたと思われる漢字は後漢時代の中国だったとのことで「烏滸」の字が使われていたことがわかっています。
「烏」はカラス、「滸」は水際を表す漢字で、「烏滸」とは水際に集まるカラスから転じて、黄河や揚子江の河辺に集まるやかましい人たちの事を指していたと考えられています。
そこからさらに転じて、「おこ(をこ)」とは「ばかげていること」「愚かなさま」ということを意味する言葉になって日本でも使われるようになりました。
ちなみに「尾籠」という漢字は鎌倉時代に日本で使われるようになった当て字だとのことです。
【おこがましいの意味と使い方】正しい意味とは?
次に気になるのは、「おこがましい」の正しい意味ですよね。
一体「おこがましい」にはどんな意味があるのでしょうか?!
「おこがましい」の「おこ(をこ)」には「ばかばかしい」「愚かな」という意味があることは、見ました。
現在ではそこからさらに転じて次のように使われています。
・身の程をわきまえないで、差し出がましい、生意気な様子。
・ばかばかしい。ばかげている。
仕事で謙遜の意味でつかわれる時には、「身の程をわきまえない」という意味で使われます。
しかし謙遜の意味以外でも、人に対して生意気だとかばかげている、と言いたいときには「おこがましい」と使う時もあるのを覚えておきましょう!!
【おこがましいの意味と使い方】漢字表記は?
次に見るのは「おこがましい」の漢字表記です。
「おこがましい」の「おこ(をこ)」には「烏滸」「痴」「尾籠」の3つがあることを見ましたが、現在「おこがましい」で使われているのは「烏滸」「痴」の2つになります。
ということは「おこがましい」の漢字表記には「烏滸がましい」と「痴がましい」の2つがあることになります。
「尾籠」は「ばかげている」の意味で使われているうちに「びろう」と音読みされるようになりました。
現在でも「尾籠」は「びろう」と読んで「ばかげている」の意味で使われています。
【おこがましいの意味と使い方】漢字表記が2種類ある理由
「おこがましい」の漢字表記には「烏滸がましい」と「痴がましい」の2つがあります。
どうして2つの表記をするようになったのでしょうか?!
「おこ(をこ)」の語源を調べてみると、どうやら最初の言葉は「烏滸」で間違いがないようですが、「烏滸」という漢字にはどちらの字にも「ばかげている」とか「生意気な」という意味がありませんよね。
「痴」という漢字は「痴呆」という言葉に使われていることから、よく目にする人もいるでしょうが「愚かなこと」とか「ばかげている」「知恵が足りない」といった意味がある漢字です。
そこから推測すると、最初は「烏滸」という漢字を使っていたところに、漢字の意味そのものが「ばかげた」という意味を持つ「痴」を当てるようになったことが、漢字表記が2つできた理由のようですね。
【おこがましいの意味と使い方】類語は?
次に見ていきたいのが「おこがましい」の類語に当たる言葉です。
「ばからしい」「生意気だ」どちらの意味でも使える「おこがましい」という言葉にはどんな類語があるのでしょうか?!
この二つの意味を持つ言葉もいろいろとあるので「おこがましい」の類語もたくさんあります。
「おこがましい」の類語を見ていきましょう。
「おこがましい」の類語一覧
「おこがましい」の類語には次のような言葉があります。
・身の程知らず(能力をわきまえないこと)
・厚かましい(慎みがなくずうずうしく遠慮がないこと)
・厚顔(面の皮が厚く、恥知らずでずうずうしいこと)
・差し出がましい(必要以上にでしゃばって他の人に関わろうとすること)
・生意気(自分の身分を考えずに、必要以上の言動に出てしまうこと)
・無遠慮(遠慮がない態度で好き勝手振る舞うこと)
・でしゃばる(余計な口出しや手出しをすること)
・出過ぎる(自分の分を超えた振る舞いをしてしまうこと)
・猪口才(小生意気でこざかしいこと)
・僭越(自分の地位をわきまえずに、出過ぎた言動に出る態度)
・分不相応(身分や地位を越えていること。特に必要以上の贅沢をしている時に使う)
・ばかばかしい(途方もなくばかげていること)
このように「おこがましい」には類語がたくさんあることがわかりますね。
仕事をする上でも、その時々のシチュエーションに合わせた使い分けができると、ちょっと出来る人に思われるかもしれませんよ!!
【おこがましいの意味と使い方】例文と使い方
次に見ていきたいのは、「おこがましい」の使い方と例文です。
「おこがましい」には「ばかばかしい」と「生意気な」という2つの意味がありますが、仕事での使い方はもっぱら「生意気な」という意味で使うことがほとんどです。
先輩や上司、目上の人に対して何か意見をする時に、自分のことを「生意気ながら…」と謙遜しながら言う時に使う使い方が一般的です。
この他に「ばかばかしい」と使う時には、自分のことを謙遜して使うのではなくて、他の人のことに対して使います。
自分以外の人に対して使う時の「おこがましい」の使い方はかなりきつい印象を与えるものの言い方になるので、注意が必要です。
それではここから「おこがましい」の例文を見ていきたいと思います。
「おこがましい」を謙遜の意味で使う時の例文
(例文1)
自分よりももっと意見を言うのにふさわしい専門家がいるシチュエーションで意見を言う時に使います。
「私から言うのもおこがましいのですが…」
(例文2)自分が身の程をわきまえないような場にいることを謙遜して伝えたいときに使います。
「このような場にお招きいただき、おこがましく感じております」
(例文3)自分が生意気な言動をしていると相手に伝える時に使います。
「おこがましいお願いをしてすみません」
(例文4)相手の言動をばかばかしく生意気だと戒める時に使います。
「おこがましい発言は控える様に」
「あの人はなんておこがましい人なんだろう」
【おこがましいの意味と使い方】使う時の注意点
「おこがましい」という言葉は、仕事では、先輩や上司、年上の顧客など、目上の人と一緒に働くときによく使う言葉ですよね。
自分のことを「おこがましい」と言って遜って表現するのは、相手のことを思いやる文化がある日本ならではの歴史を感じさせるものです。
仕事だけではなくて、プライベートの場でも使えるようになると、「できる大人」として周りからは見られそうですね!!
自分に対して使う時にはあまり周りから卑屈になりすぎているとみられない程度に使う様に気を付ければいいのですが、注意しなくてはいけないのは他の人に対して使う時です。
他の人に対して「おこがましい奴」と使う時には、周りの人にも相当なインパクトを与えます。
自分のことを遜って言うために使う言葉なので、相手に対して使う時には、相手のことを見下げてバカにしていることを周りにも伝えてしまいます。
他の人のことを「おこがましい」と言ってしまうのにはそれ相当な理由があるのでしょうが、それだけインパクトが強い言葉なのだ、ということは頭に置いて使うように気を付けましょう。
おこがましい人にならないようにするには?
「おこがましい」と自分を遜るために使うのには全く構わないのですが、他の人に使ってしまうのは、かなり相手を見下した表現になってしまいます。
しかし、やはり「おこがましい」と言われてしまうからには相当なことを相手に対してやってしまっているということですよね。
例えば、仕事を頑張って先輩よりも良い業績を上げてしまったことを「おこがましい」と切り捨てられてしまうのは仕方がありません。
それは自分が仕事を頑張った成果ですから、後輩に追い越され先輩の実力が足りなかっただけです。
しかし、立ち振る舞いなどで「おこがましい」と喝破されてしまうのは仕事をする社会人として恥ずかしい以外の何物でもありません。
社会人になったらなったで、ふさわしい振る舞いに気を付けましょう!!
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「おこがましい」を使える大人になろう!!
使い慣れていない人にはちょっと使い方が難しい「おこがましい」という言葉。
でも正しく使うべきタイミングで使っている人は「さすが大人!」っていう感じがしますよね。
このように大人を感じさせる言葉を自由自在に使える様になったら、あなたも社会人として「できる人」になれます!!
ぜひ「おこがましい」の使い方をマスターして、社会人として一歩できる大人になってください!!