【おりものに血が混じる原因⑥】子宮外妊娠
妊娠が原因で起きる出血には、子宮外妊娠があります。
子宮外妊娠というのは、何らかの原因で受精卵が子宮以外の場所に着床してしまうことです。
卵巣と子宮をつなぐ 卵管で起こることが多いのですが、まれに腹膜や卵巣、子宮頸管でも起こることがあります。
妊娠初期の妊娠6週目ぐらいから出血し始めて、徐々に下腹部痛と出血の量が増えてきます。
ほとんどの場合は、妊娠8週目までに流産になってしまうことが多いのですが、卵管破裂などを引き起こしてしまうこともあります。
卵管破裂が起きてしまうと、大量の出血により、ショック状態に陥り、最悪の場合には命の危険もあるので注意が必要です。
思春期や更年期に見られるホルモンの乱れによる不正出血
おりものに血が混じる状態には、思春期や更年期によく見られるホルモンバランスの乱れにより引き起こされる不正出血もあります。
ホルモンバランスが特に乱れやすいのは、生理が始まったばかりの思春期の頃や、閉経する直前の更年期の頃に多いものです。
生理など、女性に特有の現象をつかさどるホルモンというのは、脳下垂体や卵巣などが関係していると言われていますが、ホルモンバランスの乱れによって不正出血が引き起こされる時には、脳下垂体や卵巣の働きが混乱したり、低下したりすることが考えられます。
特に、生理が始まったばかりの思春期や、もうすぐ生理が終わってしまう更年期には脳下垂体や卵巣の働きも乱れるために、不正出血が起こりやすくなると考えられます。
それでは思春期や更年期に見られるホルモンバランスの乱れによって引き起こされる不正出血にはどのようなものがあるのか、更年期などに見られるホルモンバランスの変化による出血についてここからみていきましょう。
【おりものに血が混じる原因⑦】無排卵月経
ホルモンバランスの乱れによって引き起こされる不正出血には、無排卵月経があります。
排卵がないのに、生理だけやってくる状態なのですが、生理周期がバラバラになり、生理の出血がだらだらと長く続くことが特徴です。
ホルモンバランスの乱れが生じやすい、思春期や更年期に起こりやすい症状ですが、近年では、思春期や更年期だけではなく、妊娠適齢期の女性にも増えていることで問題になっています。
年代的にホルモンバランスが乱れやすい思春期や更年期だけではなく、妊娠適齢期の女性でも無排卵月経が起こりやすい原因には、ストレスや過剰なダイエットなどが考えられます。
無排卵月経では、妊娠することができません。対処法としては、ストレスを溜めない生活を心がけたり、漢方薬での体質改善、ホルモン剤でホルモンバランスを整えるといったことがあります。
どうしても妊娠を望む場合には、排卵誘発剤を使うこともあります。
更年期での無排卵月経は、体調不良を引き起こすこともあるので、あまり辛い時には、更年期でも婦人科で相談することも対処法として大切になります。
【おりものに血が混じる原因⑧】黄体機能不全
更年期などに見られるホルモンバランスの乱れによって引き起こされる不正出血には、黄体機能不全もあります。
黄体というのは、排卵後に卵胞が変化したもので、黄体ホルモンや卵胞ホルモンを分泌して、子宮内膜を厚くしたりやわらかくして、着床しやすい状態を作る働きを持っています。
黄体機能不全というのは、このホルモンの分泌量が低下することで、体に様々な症状が出てしまう状態になります。
黄体機能不全を診断するためには、基礎体温をチェックすることが大切なります。
高温期が10日に満たない時には、黄体機能不全が考えられます。
妊娠を望んでいる人の場合には、不妊や流産の危険性が高くなるので、対処法としては早期に治療が必要になります。
更年期にも起こりやすい症状です。
対処法としては、漢方薬を使った体質改善や、投薬による治療などの対処法があります。
何らかの病気が原因で不正出血が起きる場合
おりものに血が混じるような不正出血には、更年期のホルモンバランスの変化の他にも、何らかの病気が原因で起こる不正出血もあります。
一体、どのような病気で、おりものに血が混じるような不正出血が起こるものなのか、ここからその原因を、みていきましょう。
【おりものに血が混じる原因⑨】子宮がん
おりものに血が混じる病気には、子宮がんがあります。
子宮がんには子宮頚がんと子宮体がんがありますが、どちらも症状としては、不正出血が見られることが少なくありません。
子宮頚がんは、性行為後にピンクや茶褐色のおりものが出ることが特徴です。
子宮体がんは、おりものに褐色や茶褐色の血液が混じることが特徴です。