「~と申します」の正しい使い方とは?
ビジネス用語でも使う機会が多い「申します」という言葉。皆さんは正しい使い方が出来ていますでしょうか。
社会に出ると当たり前のように使う言葉ですが、無意識に使うようになり、正しい使い方ができているのか自信がないという方も多いのではないでしょうか。今回はビジネスの場などで間違った使い方をすることがないよう、「申します」という言葉について、正しい使い方を例文をふまえてご紹介していきます。
これから社会にでる方や、普段使っていて合っているのか不安に感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
「申す」と「申し上げる」の2つの意味がある
まず皆さんは「申します」という言葉にどういった意味があるのか、理解していますでしょうか。「申します」という言葉は、「申す」と「申し上げる」の2つの意味を持っています。
「申す」という言葉は「言う」の丁重語に当たります。「申します」は、この「申す」に丁寧語の「ます」を付け加えた言葉ということになります。「〜と申します」は「〜と言います」を丁重語で表した言葉なのです。
また、「申し上げる」という言葉は「言う」の謙譲語です。相手に対しての自分の行為をへりくだって表すことで、相手を立てることができます。そのため、ビジネスの場など相手を立てて話す際に用いられるのです。
「申します」は「言う」の謙譲語
「申します」という言葉は「言う」という言葉の謙譲語に当たります。
話している相手に対して、自分をへりくだって話す際に使う言葉なので、ビジネスの場など取引先の方と話す際や、上司や先輩と話すときに使うのが正しい言葉になります。
目上の方や他社の方に自己紹介をする時には、「◯◯と言います」ではなく「◯◯と申します」と言うようにしましょう。「言います」と表現してしまうと、相手に対して失礼に当たることもあるので注意が必要です。
英語の表現はさまざま
「申します」は「言う」の謙譲語であるとお伝えしましたが、英語で表現するとどう表すのが正しいのでしょうか。
「言う」という言葉であれば、英語で表すと「say」になりますよね。しかし「申します」は「say」では表しません。自己紹介などで「私は◯◯と申します」という言葉は「I'm ◯◯.」や「My name is ◯◯.」と表すことになります。
「say」という言葉は、「言う」ということを表している言葉ではありますが、英語で自己紹介をする文章の中では使いませんよね。英語の文章でしっかりと自己紹介をする場合は、先程あげた表現方法を使います。
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「~と申します」の正しい使い方と例文
それでは「〜と申します」という言葉は、どのように使用するのが正しいのでしょうか。
相手に対してへりくだって使う言葉なので、使い方を間違っているとおかしな表現になってしまう可能性もあります。正しい使い方をしっかり理解し、ビジネスの場などで恥をかくことがないよう、確認しておきましょう。
自己紹介など自分で使う場合の「~申します」
自己紹介で「私は◯◯と申します」と言う文章は、皆さんも普段からよく使う言葉なのではないでしょうか。
ビジネスシーンなどで特によく使われる言葉ですよね。話している相手に対して、自分を下げて使う言葉なので、自分より上の立場の方に対して使うことが多いかと思います。皆さんも職場や社外で「申します」という言葉を使う機会が多いのではないでしょうか。
取引先の方などに対して「私は◯◯と言います」という表現を使ってしまうと、相手を敬っていないということになり失礼に当たる可能性もあります。上の立場の方や、取引先の方などに対しては、しっかりと「申します」と言う言葉を使うようにしましょう。
社外で自社の人間を紹介する場合の「~申します」
自己紹介の場面では、自分の名前だけでなく、自社の自分以外の人間の名前を伝えるときも「申します」と言う言葉を使います。
社外で話す方に対しては、自分の名前だけでなく自分の会社の人の名前を一緒に伝えることがあるかと思います。自分の会社の人間は、自分の上司に当たる人であっても、他社の人にとっては同じ立場の人間になります。たとえ自分の上司であったとしても、他社の方に紹介するときは「申します」という言葉を使うようにしましょう。
他社の人に対しては「こちらは◯◯と申します」と伝えるのが正しい紹介の仕方になります。また、自社の人間に対しては上司であっても呼び捨てするのが常識なので、おかしな紹介になってしまわないように注意しましょう。
メールで使う場合の「~申します」
直接話す場だけでなく、メール上でもメールを送る相手によっては「申します」という言葉を使う必要があります。
社外の方に送るメールであれば、基本的に「申します」と言う言葉を使います。それは取引先の方であっても、アルバイトをしてくれる学生であっても同じです。自社以外の方に対しては、どんな相手であろうと「申します」という言葉を使うようにしましょう。
その反対に、アルバイトを受ける立場の学生も会社で自己紹介をする場合などは「申します」を使う必要があります。自分と近い存在の方に対しては使う必要はありませんが、初めて会う方や上の立場の方に対しては使うように意識しましょう。
2回目以降に名乗るときに使う場合の「~申します」
「申します」という言葉は、同じ相手に何度も使う言葉ではありません。
皆さんも同じ相手から何度も「〜と申します」と言われたら、違和感を覚えるのでないでしょうか。「申します」という言葉は自己紹介の際に使う言葉なので、2回目以降に名乗る時には使わないのが一般的です。
2回目以降に名乗る時は「〜です」や「〜でございます」という言葉を使うといいでしょう。これは実際に話すときも、メールの場合も同じです。同じ会社の上司などに挨拶をする際も、「〜でございます」と話すようにしましょう。
NGな「~申します」の使い方
正しい使い方をしっかり理解して頂けたでしょうか。正しい使い方がわかったところで、間違っている使い方も合わせて確認してみましょう。
会社などで間違った使い方をしてしまわないよう注意して使用しましょう。
①「○○と申しますと?」
相手の話をもう少し詳しく聞きたい時など「○○と申しますと?」という言葉を使う人がいますが、これは間違った使い方です。
「申します」という言葉は「言う」の謙譲語だとお伝えしましたね。相手の行為に対して謙譲語を使うのは間違っていると言えます。
もう一度話を聞きたい時には「〜とおっしゃいますと?」と言うのが正しい表現と言えます。相手の「言う」という行動に対しては、「おっしゃる」と言う表現を使うようにしましょう。
②「○○と申しますか?」
先程同様、相手の話していることに対して「○○と申しますか?」という言葉を使うのは間違っている表現になります。口にだしてみるとおかしな表現だなと感じるのではないでしょうか。
相手に対して話を聞きたい時には「お伺いする」という表現に変えるといいでしょう。丁寧に聞きたい時には「お伺いしてもよろしいでしょうか?」と表現するといいですね。
「申します」という言葉は、疑問形で使うとおかしな表現になるということが分かりましたね。話しかける相手に対して自分をへりくだる時に使う言葉なので、話している相手への質問で使うのはおかしいということですね。
特に敬語や謙譲語をビジネスシーンで間違って使っていると、相手に対して失礼に当たる可能性もあるので、間違った使い方をしないように注意しましょう。
「~申します」のスマートな使い方を身に付けよう!
「申します」という言葉について詳しくご紹介してきましたが、よく理解して頂けましたでしょうか。
ビジネスシーンや正式な場で使う言葉だからこそ、間違った使い方をしてしまうと、相手に対して不快感を与えてしまう可能性もあります。間違った使い方をせず、正しい使い方でスマートに話せるようにしっかり理解しておくようにしましょう。