「訓読み」のわかりやすい例を挙げてみます。
・「輝く」「判る」「行く」「去る」
例えば上記4つの漢字はそれぞれ送り仮名が付いていて「かがや(く)」「わか(る)」「い(く)」「さ(る)」と読みます。この読み方が「訓読み」です。
そしてこの4つの漢字をそれぞれ音読みすると「キ」「ハン」「ギョウ」「キョ」となるわけです。
どうでしょう、音読み・訓読みの違いがわかったでしょうか?
「音読み」「訓読み」が紛らわしい漢字
中には音読みなのか訓読みなのか、とても紛らわしい漢字も存在します。
・「本」
一文字で意味が通じるので訓読みと思いきや、この漢字は「ほん」とも「もと」とも読みますよね。そして「ほん」と読む場合2文字目は「ん」となるので「ほん」は音読み、「もと」が訓読みになります。
・「愛」
この漢字も一文字で意味が通じます。しかし、2文字目が「い」なので音読みです。訓読みで使う場合は「め(でる)」などになります。
・「駅」
この場合、この一文字で意味がわかるので訓読みに思えますが、読み方が「えき」のひとつしかないため音読みになります。
・「死」
この漢字も「駅」と同様で、読み方が「し」のひとつだけなので音読みになります。
単純なようでちょっと難解なところが漢字の面白いところですよね。
同じ漢字なのに音訓で読み方が異なる苗字
日本には珍しい苗字や難解な苗字がたくさんありますよね。でも、難解なわけでもないのに読み方を間違ってしまう場合があります。
それは、音読みと訓読みで苗字の読み方が違う場合です。それこそまぎらわしい!と思うかもしれませんが、苗字は本人にとってはとても大切なものです。間違いやすい場合「どうお読みしますか?」とか「○○さんとお読みしていいのでしょうか?」など一言付け加えて失礼が無いようにしたいですね。
読み方がひとつではない苗字として、次の例があります。
・「大谷」→「おおたに」「おおや」「おおがい」
・「井口」→「いぐち」「いのくち」「いのぐち」
・「平」→「たいら」「ひら」
・「羽生」→「はにゅう」「はぶ」
・「堀田」→「ほった」「ほりた」
・「渡辺」→「わたなべ」「わたべ」
あなたの身の周りにもいるのではないでしょうか。
「音読み」と「訓読み」を組み合わせて使う言葉
苗字が音訓の組み合わせで作られるものが多いように、言葉にはこの組み合わせがとても多いです。
音訓組み合わせられた熟語の中で、、「音読み」「訓読み」の順になっている読み方を『重箱読み』といいます。
<例>
・重箱→ジュウばこ
・残高→ザンだか
・座敷→ザしき
・札束→サツたば
・毎月→マイつき
音訓が逆となり、「訓読み」「音読み」の順になる読み方を『湯桶(ゆとう)読み』といいます。
<例>
・係員→かかりイン
・片棒→かたボウ
・高台→たかダイ
・成金→なりキン
・丸太→まるタ
普段何気に使っていて、音読み・訓読みを意識していないでしょうが、意識しだすとあれもこれも…と探せますね。
漢字の「音読み」「訓読み」は奥が深い
「漢字が苦手」という人にとって、最も難解であろう「音読み」「訓読み」の区別は付きましたでしょうか。例外がでてしまうとわからなくなる!という人も、基本的な違いさえ理解できれば間違えることはほぼなくなることでしょう。
この場合はこうだから…と、いくつか自分なりにテストしてみると理解が早まるはずです。このように、漢字にはたくさんの魅力が詰まっているのです。
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