2位:パガニーニによる超絶技巧練習曲第5番「鬼火」・フランツ・リスト
旅人を惑わす鬼火は、軽やかで怪しげな旋律が特徴的。半音階の軽やかでスピード感のあるパッセージで姿を現しては隠れてしまう鬼火の様子が表現されています。
軽やかな動きが印象的ですが、この難易度の曲を怪しげに軽やかに弾きこなすのはまさに至難の業です。マゼッパ・鬼火そして次に紹介するラ・カンパネラと共にリストの超絶技巧集の中でも最も難しい曲の1つだといわれています。
1位:パガニーニによる超絶技巧練習曲第3番「ラカンパネラ」・フランツ・リスト
ピアニストのフジコヘミングの演奏で一気に知名度が上がったリストのラ・カンパネラです。バイオリンの曲をリストがピアノ用に編曲したものですが、とても難しい…
人気の曲なので、弾いてみたいという人は多いのですが、完璧に弾きこなすにはプロのピアニストでさえ至難の業です。
ちなみにラ・カンパネラは何度も書き換えられており、私たちがラ・カンパネラだと一般的に思っているものよりも前に書かれたものは、段違いに難しいそうです。
ピアノで弾くのが難解な理由
ピアノで難易度の高い曲といっても、テクニカルなことだけではありません。実際聴いてみると「そんなに難しそうじゃない」と思う曲もあるでしょう。
しかしピアノの曲は技巧的なことはもちろん、曲の構成や表現力など曲として成立しなければ意味がありません。
ただ音符をなぞって間違いなく弾いていても、それは弾きこなせているといはいえないのです。その点練習さえすれば弾けるようになるテクニカルな曲よりも、表現力を要求される曲の方が難しいとも言えます。
では難易度の高い曲といわれるポイントは何なのでしょう?何をもって難しいといわれているのかポイントを解説します。
音が飛びすぎる
曲の中で音が飛びすぎると、曲の難易度があがります。鍵盤の上で手が跳躍する様は見ているとかっこよいものですが、間違えずに正確な音を弾くのは跳躍する分難しくなります。
それが早い曲になるとさらに難易度は上がります。超絶技巧といわれる曲のほとんどはとても速いパッセージが特徴です。
そのスピードを保ちながら飛ぶ音を追いかけるのはまさに至難の業。相当な時間をかけて練習しなければ弾きこなすのは難しいでしょう。
音符が多い
楽譜の中には音符が多くて真っ黒に見えるものがあります。音が多いということは、それだけ情報量が多く曲の速さも上がります。
特に楽譜が真っ黒なほど音符が多いと、譜読みも大変でやる気も萎えてしまうでしょう。さらにシャープやフラットなど臨時記号がたくさん加わると、譜読みが苦手な人には手が負えないかもしれません。
表現力が強く要求される楽曲
技術面だけでなく、表現力が強く要求される楽曲は大変難しいものです。技術的なことは練習すれば何とかなりますが、表現力となると演奏者の才能やセンスが大きく作用します。
たとえ同じ曲を弾いていたとしても、表現力のある人ない人では同じ曲に聞こえないほど仕上がりに差が開くものです。
こればっかりは練習でカバーできないこともありますから、表現力の高い曲はとても難易度が高いといわれるのです。
難解なピアノの曲にチャレンジしよう!
今回紹介したピアノの楽曲はすべて、何か月も人によっては何年も練習しないと弾けないような大曲ばかりです。
最初取り組むときには絶望しか感じないほど「不可能」に思えるかもしれません。しかし弾けたときの感動や達成感は弾いた人にしか分からないほどの快感です。気に入った曲があれば、ぜひチャレンジしてみてください。
◆関連記事:ピアノ以外の趣味についてはコチラ!