コロナ禍で激変?日本人のたんぱく質不足と朝食事情
たんぱく質は朝、昼、晩の 3 食でバランスよく摂取するのが理想ですが、日本人は多くの人が朝食時は不足、夕食時は摂りすぎとされています。
昨今のコロナ禍でテレワークが増えた影響から、以前に比べて家で朝食をとる人が増えていますよね。これを食生活改善の好機ととらえ、朝食のたんぱく質不足を解消したいもの。
最近では朝食は手軽なトーストを食べる人が圧倒的に増えているようです。先生によれば、「手軽」「簡単」「楽しい」「おいしい」が食生活改善への近道といいます。今回は、朝食のたんぱく質不足を補うちょい足しレシピをご紹介します。
実はたんぱく質の日とプロテインの日がある!
- 9月11日=たんぱく質の日、10月20日=プロテインの日だと言われています。たんぱく質の日の由来は、たんぱく質が9種類の必須アミノ酸&11種類の非必須アミノ酸で構成されているから。プロテインの日はプロテインひろこ氏とタマチャンショップが発起人となり制定した日だそうです。
管理栄養士 杉本恵子先生
管理栄養士、ヘルスケアトレーナー、産業栄養指導者、 心理相談員。株式会社ヘルシーピット代表取締役。健康 にとって本当に必要なものは何かを考え、『食事』『運動』 『休養』の 3 つの観点から、ひとりひとりに適した健康 作りを提案・実施・サポートしている。
習慣化するにはシンプル発想の「ちょい足し」がベスト!
食生活を改善する場合、最初から高い目標をかかげて、完璧な朝食をとろうとしてもうまくいきません。そもそも朝食を食べる習慣がないような人は、まず、何でもいいから口に入れることから始めましょう。
体の内臓機能を目覚めさせるために、たとえコーヒー 1杯でも、何かしらとることがはじめの一歩です。コーヒー 1 杯からスタートして、そこに1品ずつ、パンや卵などのメニューを加えていきます。そのうち朝食を食べる楽しみに気づくはずです。
ベストな朝食にもっていくシンプル発想法
食べる楽しさがわかってきたら、次に不足しているたんぱく質をどう足していくか、その発想を楽しんでみましょう。
たんぱく質を簡単にちょい足しするのには、かつお節がとても便利。やわらかな口ざわりで料理にも使いやすい『ソフトけずり』タイプがおすすめです。かつお節は入手しやすいうえにリーズナブルで、手軽に何にでもかけられます。さっそく試してみましょう。
かつお節「ソフト削り」のたんぱく質パワーに注目
かつお節は私たちにとって身近な食品ですが、実はたんぱく質の塊です。成分の約 70% がたんぱく質と聞けば、驚く人も多いのではないでしょうか。
それだけでなく、ビタミン B 群、ビタミン E、ビタミン D などのビタミンや、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、亜鉛など、ミネラルも豊富です。
また、かつお節は9種類の必須アミノ酸をバランスよく含んでおり、かつお節 10g で1日に必要な必須アミノ酸の約 1/3 を摂取できます。「一般の人はもちろん、アスリートも意識して朝食に取り入れるといいですね」と杉本先生はおすすめしています。
うま味成分であるイノシン酸も豊富ですから、料理に加えるだけで、うま味と風味が増します。
パン+かつお節「ソフトけずり」の朝食レシピ
ちょっとふりかけるだけで、たんぱく質をちょい足しできる便利なかつお節。「薄けずりでやわらかく口どけがよい食感の『ソフトけずり』は、どんな料理にも合うので、あるととても便利です!ぜひ、いろいろなものにかけて味の変化を楽しんでみましょう。
※以下のレシピでは、使用する材料によってたんぱく質量が前後する可能性があります。
ロールパンで「かつお節ポテトサラダサンド」
ポテトサラダにかつお節の風味が加わってジャガイモのうま味がアップ。洋風のポテトサラダがほんのり和風に。ロールパンで、子供の朝食にもおすすめです。
<作り方>
①ボウルにポテトサラダとかつお節(ソフトけずり)を入れ混ぜる。
②トマトの輪切りを半分に切り、半円型にする。レタスは食べやすい大きさにちぎる。
③ロールパンの中央に切り込みを入れ、①と②をはさむ。
食パンで「かつお節・のりチーズトースト」
かつお節、のり、チーズの 3 種類のうま味が、トーストの上でひとつに。それぞれの香りが生きる簡単レシピ。食パンで和風味は男性にも人気です。
<材料(2人分)>
(たんぱく質 1人分 6.0g)
ロールパン…2個
ポテトサラダ(市販のものでも可)…100g
かつお節(ソフトけずり)…4.5g
トマト…4切れ
レタス…適量