客室乗務員の仕事内容ってどんな感じ?
- 「CAさんって何しているの?」
- 「ご飯を配る仕事以外にすることあるの?」
たしかに、私自身もこの仕事を始めるまでは、CAさんが食事を運んだり機内アナウンスを入れたりする以外に何をしているかは全くわかりませんでした。
しかし客室乗務員は、お客様の見えないところでも様々な業務を行っています。ここでは具体的にどんな業務を行なっているのか、ご紹介したいと思います!
保安・安全業務
客室乗務員の最も重要な仕事は、この「保安・安全業務」。実際に年に1度行われる保安訓練では、様々な緊急事態を想定し、適切に対応していく知識と行動力を身につけ、維持させます。
わかりやすい例を挙げると、
- ハイジャック
- 機内における火災
- 緊急着陸・着水
- 急病人発生
などといったもの。訓練とは言えども、本当にリアルで緊迫した雰囲気で…。
「訓練は実践のように、実践は訓練のように」ということを常日頃、心に留めています。
様々な緊急事態に備え、機内には様々な非常用装備品が搭載されているため、各装備品の用途や使い方を理解することはもちろん、お客様が搭乗される前には
- 装備品が適切な状態で定位置にあるか
- 不具合がないか
ということを確認するのも仕事のひとつです。
また機材によって、搭載される装備品や緊急時に開けるドアの構造なども変わってくるので、その日に自分が乗務する機材の特性を知っておく必要があったり。
緊急事態を未然に防止するという観点では、客室乗務員はとても細かくお客様の様子を観察し、怪しい人がいないか、機内に異常はないか、常に気を払っています。
サービス業務
続いては、ほとんどの方が客室乗務員の仕事で最初にイメージするであろう「サービス業務」。
機内食やドリンクの配布、機内販売など皆さんが飛行機に乗ったら必ず目にするあのサービスです。
短い路線では、時間との勝負であることも多いため、いかに効率よくかつ丁寧にサービス出来るかを考えながら業務に当たっています。
揺れの程度によっては安全を優先させてサービスを中断したり、お子様連れのお客様には火傷防止のため冷たいお飲み物をおすすめしたり、とにかく何がなんでも安全が最優先。
そういう意味でも、やはり客室乗務員は保安要員としての役割が重大であると言えますね。
スタンバイ業務
スタンバイ業務とは、客室乗務員の急な欠勤に備え、自宅や会社で待機するお仕事です。
飛行機には機材ごとに必要な客室乗務員の数が定められているため、1人でも欠けてしまうとその飛行機は飛べなくなってしまうことも。そうなると、お客様に大変なご迷惑をおかけすることになりますよね。
そのような事態を避けるため、スタンバイCAを設けているわけです。呼び出されたスタンバイCAはそのまま欠勤の出たフライトに乗務をしますので、「呼ばれるかな…」とドキドキハラハラしながら待機しています。
客室乗務員の1日のスケジュールは?
客室乗務員の1日とは、どんな1日なのでしょうか?朝が早そうな仕事…といったイメージがあるのではないでしょうか。実は早朝どころか出社が深夜になることも?!
客室乗務員のスケジュールは行き先や出社時間により大きく変わりますが、大まかな流れを詳しくご紹介します。
出社
出勤時間は毎日異なります。驚くべきことに、早い日は深夜3時に家を出るなんてことも多々。3時に家を出るということは、2時には起きてなくてはならない…。
とても起きる時間ではありませんよね(笑)
このような物凄く出社時間が早い日は自宅までタクシーが配車され、空港まで送り届けてくれますが、通常は電車やバスなどの公共交通機関を使っています。
勤務
空港に着いたら、ロッカーで制服に着替え以下の流れでお仕事をします。
- ブリーフィング(打ち合わせ)
- お客様搭乗準備
- 上空での業務
- デブリーフィング(振り返り)
①のブリーフィングでは、その日に同乗するメンバーと顔合わせをし各ポジションの業務の確認や役割分担を行います。また、お客様情報や上空の天候などを考慮しながらその便での目標、注意点などを共有します。
②のお客様搭乗準備では、上にも述べた通り、非常用装備品が適切な状態で定位置にあるか、不具合がないかということを確認したり、不審物がないかなどを入念にチェック。
③の上空での業務では、保安・安全/サービス両方の観点を持って上記に述べた仕事内容を遂行します。国際線の中距離〜長距離路線では、交代制で休憩も挟みます。
実は飛行機には客室乗務員が休息するためのスペースが設けられていて、一見ただの壁に見える秘密の扉を開けると寝台列車のような部屋があるのをご存知でしたか?
お客様の目の触れないところで開閉を行っているため、見る機会はないと思うのですが…。ちょっとした豆知識としてお伝えしちゃいます(笑)
④のデブリーフィングでは、目標に対しての振り返りやお客様からのお声、周知事項を共有します。
退社
デブリーフィングが終わり次第、解散し各自退社となります。ステイの場合は会社の用意したホテルに宿泊するためみんなでホテルに向かい、ホテルで解散という流れになります。